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アルファロメオMitoでトリノ~ミラノをドライブした時の記録を綴ります。
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衝撃的なランボねーさんの一言のあと、すっかりビビってしまった一行はおとなしくランボねーさんの独壇場に付き合うこととなった。

よく観察してみると、ランボねーさんが近くを通るとまっ黒なツナギを着た皆の衆(あ、そうそう、工場勤務者はみなランボルギーニのロゴが入った真っ黒のツナギを着ていた。これがまたチョーかっこいい!工場勤務の制服が、こんなにカッコいいのは世界中の工場を探してもフェラーリとランボルギーニくらいなものだろう。)が「ランボねーさん、Come sta?」みたいな感じで挨拶が交わされ、どうやら皆から愛されているようだ。
いやむしろ体育会系的な雰囲気すら漂わせ、ランボねーさんが通ると皆、挨拶をして、そしてランボねーさんの「オーゥ」とか、コクリとうなづく様はヤ●ザの親分が通っているのかと勘違いするほど、その存在感と立ち振る舞いに覇気を感じた。

やっぱりただモンじゃない、このお方は。 そう、確信したのだった。

話は逸れたが、工場の中ではガヤルドがラインに乗って造られていた。とはいえ、トヨタのラインよろしく効率良く流れているわけではなく、ただ、ずらっと並んでいるランボルギーニ達を職人たちが「せーの!よいしょー(^o^)」みたいな感じで組み立てている。それはさながら大きいプラモデルを組み立てているかのようだった。当然ながらビスのような消耗品も厳密に数を管理しているわけでも無さそうで、こりゃーネジの一本でも外れててもわかんねーなー、といった感じではあった。

でもそんな光景を見て、音楽聴きながら、しゃべりながら、陽気に組み立てているのを見て、ああ、やっぱりランボルギーニはイタ車だなあーって、ちょっと嬉しくなった。工場の中を走る業務用の小さいカートのようなものにさえ、ラジカセを付けて音楽をかけながら運転する様は何とも微笑ましいものであった。

そんな中、ランボねーさんはこう言い放ったのだった。

「ディスイーズ、ジャーストインターイイムッ」


どこがやねん
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ランボルギーニを案内する人には名物おねーさんみたいな人が居ると知ったのは、確かこの見学を予約しようと思ってネットサーフィンをしている時だった。

でもそれはずいぶん前の情報だったものだから、本当にそんな人がいるかどうかあやしいもんだと思いながら、予約をしたことを覚えている。

団体客のアメリカ人高校生達が先に工場見学に通され、しばらく経ったあと、受付の人が僕の名前を呼んだ。

周りを見渡すと、どうやら僕の他にも見学者がいるようで、先に入った団体客とは別に案内人が付いて、工場見学をするらしい。

僕らのグループは僕の他、1人旅行の女性(たぶんスペイン人)、同じく1人旅行のドイツ人男性の3人だった。

そして工場の扉が開き、中から案内の女性が出てきた。

その人を見た瞬間、「あ。ひょっとして、この人が名物おねーさん?」と直感的に、また、漂う皇帝色の覇気 からそう思った。
しかし年の頃はおねーさんと呼ぶには相当な年月が経っているような気がしたし、ぱっつんぱっつんのボディにランボルギーニのロゴが横に伸びたTシャツ姿が僕の中で鳥山明が描くおばさんのイメージ(腰に手をあてて、小太りで、尖った感じの、、、きっと僕だけのイメージなので分からないと思いますが・笑)とかぶって、ちょっと違うかなとも思った。

しかし、僕のその直感が確信に変わる時が後からくるのだけれども。

ともあれ、見学者3人と、その案内人の女性(以後ランボねーさん)の4人でランボルギーニ工場見学が始まった。
撮影は禁止らしく、ランボねーさんに「おみゃーさんカメラ持ってたらあっかんがや、あっちにロッカーあるで置いてこやあ」と注意されたので、ロッカーにカメラを置いて、工場の中に入る。


入った途端、そこにはいきなりずらーーっと20台くらいの納車前と思われる完成車両が並んでおり、
それはもう様々なカラーや、オプションが満載のクルマ達で、これらが明らかにどこぞの国の金持ち達が自分仕様に仕立ててフルオーダーしたのであろうと思われるものばかりだった。

それらを見たり、触りながら(僕は触らなかったけれど。ドイツ人のおっさんがべたべた触るから見ているこっちがヒヤヒヤした。)英語でクルマの説明をまくしたてるように弾丸トークで説明をしていくランボねーさん。

この英語がまた早口なのかイタリア人英語で訛ってるのか、何を言っているのかよくわからなかった。どうやら一緒に見学しているスペイン人女性も英語がわからないらしく、もっぱらドイツ人のおじさんとやんややんやと話しながら、進んで行く。

でも、ランボねーさんがすごく誇らしくランボルギーニのことについて話していることは分かったし、サンタアガタにあることに強い拘りがあるらしいことも何となく分かった。あと強烈にフェラーリを意識していることも。

そして少し打ち解けたな、と思った時にその事件は起こった。
ドイツ人おじさんが、「納車前のランボ達に、赤色がないけど、どうしてなんだい?」
とヘラヘラと尋ねた途端、ランボねーさんの顔色がぐわっっと変わって、彼女はそのドイツ人にこう言い放った。

「このどたわけ!あっきゃー(赤い)車が欲しきゃモッッデナへ行っきゃあ!ここはよぉ、ランボルギーニだわ!サンタアガタなんだわ!あっきゃー車なんかここにはひとっつもにゃーわ!とっろいこと言っとったらかーん!」

ドカーンという効果音が僕には聞こえた。

かっこ良すぎるーーー!! なんという自負心、なんというランボルギーニ愛、なんというモデナへのライバル心なんだろう!

わかった。この人がランボルギーニの名物おねーさんだ!

他にも案内人が居るのに、この人に当たって僕は本当にラッキーだった。
でもそのあと、怒らせんようにしよーと思ったのは言うまでもない。

しかしこのドイツ野郎もランボの見学にポルシェのTシャツ来てくるKYなヤツだったし、納車前のクルマにベタベタと触っていたところもきっとランボねーさんの逆鱗に触れたのであろうと思われる(笑)

つづく。


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 さて、ここからは工場見学の模様をレポート。

と言っても、撮影禁止だったので、写真は無しで。

写真と本文はリンクしていません。

ちなみに写真は本社内のオフィシャルストア内などを撮影したものです。


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イメージポスターもこれが最後。
 おじさん達が妙にカッコいいのが笑える ピットクルーに見えてくるから不思議。
ランボルギーニの工場はレーシング魂(スピリッツ)をもった職人が作ってるんだぞ、みたいな?

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ひょうきんな見学者が後方に見えます(笑)きっとムルシを持ち上げてる、みたいな。
ピサの斜塔を支えてる、みたいな。


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建物の外へでるとなんと、レヴェントンの隣にはムルシェラゴロードスターが!!
きゃーーどんだけかっこいいんだー


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最近のランボルギーニっていまいち内装が地味なものが多いから、そこがドイツっぽくて残念に思っていたのだが、このムルシオープンはこれぞイタ車!と言ったカッコよさ。
ガンメタに赤内装。くぅーーー!痺れる


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両雄並び立つ。 どーーん!


つづく。
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イメージポスターシリーズも第三弾。 DSC04327.jpg
本当にこの写真のような「ド」がつく田舎にある。
だからこそそこが彼らの誇りでもあるのだろう。


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これまたマットなムルシェラゴ。うーん、かっこいい。

DSC04325.jpg
塗装というよりは、素材。カーボンがふんだんに使ってある。

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警察で使っていた方は事故で廃車となってしまった(ああ!もったいない!)ため、今では幻となってしまったガヤルドのパトカー。でももう1台はここ、ランボルギーニ博物館にあるようだ。どうせ同じ警察に捕まるのなら、ガヤルドのパトカーに捕まってみたかった!(意味深)
http://www.youtube.com/watch?v=NMV4RoPl1ts

DSC04342.jpgDSC04343.jpg

つづく。

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イタリア車のアルファロメオ好きが高じてイタリア好きになってしまったtogと申しますヌヴォラブルーのアルファロメオだけのオーナーズクラブ「全国ヌヴォラ党」の幹事をやっております。自分の車、アルファロメオ...
本になりました
Mitoで旅するTorino~Milano電子書籍
315円(税込)
アルファロメオMitoでトリノやミラノほか、イタリア各都市をドライブした時のフォトエッセイ。 道中に撮った約6000枚の中から厳選した写真や、イタリア車好きには堪らない数々の訪問先のレポートなど、写真集、エッセイ、ガイド、ホテル情報、グルメ情報、ドライブルート図から訪問先の予約方法まで、様々なエッセンスが一冊にギュッと詰まった、新感覚の『フォト・ブログ・ガイドブック』です。これからイタリアを車で旅行したいという人にも大変参考になる内容となっています。

※電子書籍ですのでダウンロードで購入するものです。

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