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 カーシェアサービスAnycaには、他では見ないクラシックカーから高級外車まで、幅広い車種が揃い踏み。休日のドライブ利用にはもちろん、「あのクルマに乗ってみたい」という夢もAnycaなら叶えることができ、カーライフの選択肢が広がります。クルマ好きな筆者も、実際にAnycaの豊富なラインナップを眺めながら「自分が乗るなら…」と日々妄想。毎日のようにクルマを検索しています。

 

そして、たどり着いたのが一際輝く“あの高級車”。調べてみると、何やらそのオーナーはAudi正規ディーラーとして日本最大のネットワークを誇るAudi Japan Salesであることがわかりました。オーナーがAudi Japan Salesだからこそ利用可能なレアな一台の乗り心地をレポートしていきたいと思います! 

岩田 翼
サーフィンの専門誌「SURFIN’LIFE」編集長で、趣味はサーフィンとキャンプ。ファッション・ライフスタイルのメディアを中心に幅広く活躍している。愛用のクルマ「アウトバック」は、サーフィン遠征メインのクルマだけに、毎週末100キロ超えの大移動を繰り返すタフな相棒だ。


車体価格3000万円以上の高級車もオンライン上でサクッと予約!
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豊かな暮らしを送る上で今や欠かす事のできないツール、カーシェアリングサービス。なかでも、Anycaは豊富な車種選択とコストパフォーマンスの高さで知られ、スマホ一つで気軽にシェアできるという点も利用者にとっては嬉しいポイントです。また、クルマを提供するオーナーからも「眠っている愛車でクルマの維持費軽減ができる」と、Anycaを活用するメリットは双方にあり、じつは筆者も週末しか使わない愛車を有効活用できないかと先日オーナー登録したばかり。

その一方、同じくしてAnycaドライバーにもなった私。「自分だったらどんなクルマに乗ろうか」と妄想にふける日々を送っています。「このクラシックカーの乗り心地はどうなんだろう」「スポーツカーも憧れる」「キャンピングカーもあるじゃん!」と。

そして、目を奪われたのが車体価格3,000万円越えの“とあるスーパーカー”。さっそくいつもの流れでオーナーに予約リクエストを送り、利用日当日、クルマの受け渡しとなる場所へ行って来ました。




ディーラー認定車をカーシェアリングすべく、Audi豊洲に訪問!
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訪れたのは、東京都江東区にあるAudi豊洲。そう、言わずと知れたプレミアムカーブランドAudiの正規ディーラーです。これまで、個人間でのカーシェア利用はあったものの、今回私が借りたのは2020年7月20日(月)からシェア開始となったAudi Japan Salesのディーラー認定車。Anycaを活用すれば、Audiの最新モデルをカーシェアすることができます。

※法人車両の共同使用契約によるカーシェアは2020年7月現在、実証実験中です。


Audi R8 Coupé V10 performance quattro S tronic
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今回Audi豊洲にリクエストした車種は、AudiのスーパースポーツモデルであるR8 Coupé V10 performance quattro S tronic(以下、R8)。世界各国のレースシーンを席巻しているレーシングマシンを源流に持ち、これまでのモータースポーツ活動で培ったAudiの最高技術がこの一台に集約されています。
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まずは、R8のファーストインプレッションから。いかがでしょうか?地を這うようにどっしりと構えたプロポーションとスーパースポーツカーならではのワイドなスタンス。たまらなくカッコイイですよね。かといって、過激な装飾が一切なく、知的な雰囲気。黒を基調とした内装も非常にスタイリッシュで、いわゆるスーパーカー特有の"イヤらしさ"みたいなのが全く感じられません。

さて、気になる乗り心地は?


利用方法の簡単な説明を受け、いざ乗車!
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Audiのステアリングを握るのは今回が初めてになる筆者。ましてや、スポーツカーに乗るのも左ハンドルなのも、この日が初体験です。
受渡しの際は店舗スタッフさんから丁寧にレクチャーがあり、私自身不安な点も細かく質問。安心して運転できる状態に。少しでも気になることがあれば、予め聞いておけるので嬉しい!

ちなみに、利用前に操作方法をまとめてあらかじめ動画を見ておけば、当日のクルマの受け渡しがスムーズになります。詳しくはこちらの動画をチェック!

では、行って来ます!
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Audiの市販モデルとして過去最高出力の620psを誇るV10エンジン搭載のR8。その実力を一般道でフルに発揮するのは少々難しい話かもしれませんが、力強い走りはスポーツカーそのもの。高回転を好むエンジンではあるものの、低中速域でもトルクがあって非常に乗りやすい!というのが実際に乗った感想です。

そして、R8にヒシヒシと伝わる周りの視線。今までに味わったことのない優越感に浸っております。
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V10エンジンのパワフルなサウンドを味わうのもR8の醍醐味ですが、ステアリングホイール上にレイアウトされたドライブセレクトスイッチによりオートからコンフォート、ダイナミックに切り替えることが可能。コンフォートモードを選べば、静かな乗り心地を体感できます。これなら、街中でも心地の良いドライビングを楽しめそう。

また、R8は4輪それぞれの駆動配分をフルタイムに変化する独自の4WDシステム「quattro®」を搭載しているため、路面状況や天候を選ばず安定した加速とコーナーリングを実現しています。
「スーパーカーといえば車高が低く、ちょっとした段差で車体を擦るんじゃ?」と多少ヒヤヒヤしていたのですが、R8は比較的大きな段差も通過でき、日常使いにもうってつけ。また、リアにエンジンを搭載しているので視界の悪さが心配でしたが、想像以上に良好で、1日中運転していてもストレスを感じることはありませんでした。

日常性を兼ね備えたAudiのスーパースポーツカー。プレミアムな体験をしたい方はぜひ!
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翌日、R8に乗ってAudi豊洲に無事帰還。トラブルに遭うことなく返却できたのも、Audiが誇る確かな性能が私のドライビングをサポートしてくれたからこそです。

R8のシェア料金は24時間利用で90,000円決して安いとは言えませんが、夢のスポーツカーを1日自由に使える“特別な体験”はAnycaでのカーシェアならでは。今回R8をシェアしなければ、このクルマに出会うことがなかったと思うと、貴重な体験になったことは間違いありません!今後も定期的に乗りに来たいです。

お世話になったAudi豊洲以外にも、Audi City 紀尾井町、Audiみなとみらい、Audi梅田でAudi最新モデルに乗ることが可能。店舗ごとで扱われる車種は異なるので、ぜひチェックしてみてください。


(取材・執筆:岩田翼/編集:GGGC/撮影:ナカムラシンノスケ)

※7月22日現在、コロナウイルス感染予防のため、シェアの際はマスクを着用して対応をさせていただきます。


Audi Japan Salesのカーシェアはこちら

Audi豊洲


Audi A7
Audi Q7
Audi R8

Audi City 紀尾井町


Audi A1 Sportsback
Audi A7
Audi R8

Audi みなとみらい


Audi Q2
Audi TT

Audi梅田


Audi A1 Sportsback
Audi Q2
Audi A6


Audi Japan Salesの【車種・料金プラン】
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※シェア可能時間は日程、車種により異なります。

※48時間以上の延長はいただけません。





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 感染者数が一進一退を続ける新型コロナウイルス。

こうした状況のなか、私たちは新しい生活様式を求められていますが、“カーシェアにおけるwithコロナ”は、どうすれば実践できるのでしょう?

 

そこでAnyca NEWSでは、カーシェアにおける新型コロナウイルス感染予防策に関する記事をお届けしています。前回は感染予防の基本をご紹介しましたが、今回はいよいよ、詳しいカーケアの方法にフォーカス!

カーシェアにおける感染予防はこちら
【専門家監修】オーナーもドライバーも必見!カーシェアにおける感染予防策とは?

新型コロナウイルスについてはこちら
新型コロナウイルスの基本知識まとめ

オーナーなら知っておきたい車内消毒の方法から、ドライバーが移動中に気をつけるべき感染予防策まで、具体的なハウツーを分かりやすく、Q&A形式でお届けします!
【Audi西東京に聞く】プロが教えるクルマの消毒方法

新型コロナウイルス感染予防のために行いたいのが車内消毒。前回の記事でもお伝えした通り、手指がよく触れる箇所の消毒が有効ですが、クルマは精密機械。どのように消毒するのが安心・安全なのか、気になりますよね。

これを教えてくれるのは、Audi西東京の笹本工場長。クルマの構造からメンテナンス、さらにはクリーニング方法まで熟知した、現場のプロです。Audi西東京が実践しているプロの消毒方法をベースに、私たち個人でも無理なく行える方法をお聞きしました!

Q.車内のどこを消毒すればいい?
A.弊社では、手を触れると想定される箇所は全て消毒しています。具体的には以下の写真の通りですが、個人で行う場合、意外と見落としがちなのが「グローブボックス」(=助手席側のダッシュボード下部にある物入れ)ではないでしょうか。
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▲ステアリング、ダッシュボード、インスツルメントパネル、センターコンソール、オーディオスイッチ、エアコンスイッチ、エアコン吹き出し口及び調整弁、そのほかのスイッチ類、インナーハンドル、アウターハンドル、パワーウインドスイッチ、操作ボタン、操作レバー、ボンネットオープナー、トランクオープナー
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▲座席、座面、グローブボックス

小物の出し入れはもちろん、グローブボックスにクルマの取扱説明書を収納されている方も多く、よく触れる箇所ですが、助手席側にあることから、うっかり消毒を忘れがちです。 同様の理由から「運転席側のエアコン吹き出し口や調節弁は消毒したのに、助手席側を忘れていた」なんてことも起こりやすいため、「助手席側も忘れずに」を心掛けましょう。

Q.どんな消毒液を使い、どのように消毒すべき?
A.使用する消毒液に関しては、市販の消毒用エタノールで問題ありません。クルマは精密機械のため、「エタノールを使用しても壊れない?」と不安を抱かれる方もいますが、今までのテストや経験上、消毒用エタノールによってクルマに不具合が生じた例はありません。ただし、万が一のことを避けるため、消毒方法に注意しましょう。

消毒方法ですが噴霧ではなく、拭き取りをおすすめします。清潔な布または、ウエス(機械類の汚れを拭き取るための布)を消毒液で濡らし、手を触れる箇所を拭き取ります。噴霧では使用量を調節しづらく、消毒液が精密部分に浸食してしまう可能性が否定できないからです。また、クルマを傷付けないためにも力任せにゴシゴシとせず、優しく拭くようにしてください。
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Q.本革シートの消毒も、消毒用エタノールで大丈夫?
A.大丈夫です。繊細な本革シート、確かに「変色したらどうしよう?」という不安がつきまといますよね。しかし消毒という目的を大前提に、弊社では本革シートであっても、消毒用エタノールを使用しています。ただし、一箇所に大量に吹き付けると変色の恐れがあるため、噴霧は推奨しません。清潔な布やウエスを消毒液で濡らし、優しく拭き取り消毒をしましょう。それでも心配な方は、目立たない箇所で事前のテストをすると安心です。
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より清潔にしたい場合には、消毒用エタノールを用いて拭き取りをした後、本革専用のクリーナーでお手入れをしてください。本革専用のクリーナーは、各自動車メーカーが販売している純正がおすすめです。Audiに限らず、多くのメーカーが純正のクリーナーを取り扱っているはずなので、各ディーラーにお問い合わせください。

Q.体への影響が不安!チャイルドシートの消毒方法は?
A.チャイルドシートに関しても、消毒用エタノールを使用しています。とは言え、「赤ちゃんが消毒液を舐めてしまったら」と考えると、確かに心配ですよね。そこでシートの消毒からクルマの使用まで、十分な時間を置くことを推奨します。成分が揮発し、消毒液が乾いてからクルマを使用することが、安心材料になるはずです。

チャイルドシートは、車内でも特に汚れやすい箇所の一つ。赤ちゃんやお子さんは食べこぼし等も多いため、仕方のないことです。そこでおすすめなのが、ボディーソープです。ボディーソープを泡立てたら、その泡を清潔な布やウエスへ。泡をのせた布やウエスでシートを拭き、自然と泡が消えるのを待ちましょう。

Q.ウイルスの付着が心配!ボディはどこを消毒すべき?
A.ボディ全体へのウイルス付着が気になる場合には、こまめな洗車をしていただくしかありません。それが難しい場合は、頻繁に手を触れる箇所を消毒しましょう。具体的にはドアハンドル、トランクリッド(=トランクのフタ、カバー)、リアゲートハンドル(=トランクを開閉するためのハンドル)等です。ちなみに弊社のテストと経験上、ボディに消毒用エタノールを使用しても色落ちした例はありません。
その一方でボディは細かな傷がつきやすいため、洗車用のマイクロファイバークロスのような、繊維の細かい布で拭くことをおすすめします。
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Audi西東京の笹本工場長にお話を伺いました。前回の記事でお伝えしたように、運転中の十分な換気、消毒用エタノールがない場合には、次亜塩素酸ナトリウム液を活用しても良さそうです。

また、笹本工場長にお話を伺う中で、オゾン発生器を使用する方法も教えていただきました 。

 

「Audi西東京では独自のサービスとして、エアコン臭を含む車内全体の脱臭を目的に、自動車用オゾン発生器を使用しています。最近の研究により、『オゾン除菌で新型コロナウイルスを不活化できる』という報告もあるため、脱臭だけでなく、消毒効果にも期待を寄せているところですが、弊社としては、科学的根拠を保障できる段階にはありません。

オゾン発生器に関心のある方は、Audi西東京までお問い合わせください。2020年7月現在、Audiではクルマ全体のクリーニングの一環としてオゾン脱臭を行っていますが、今後、オゾン脱臭単体のご用命も受け付ける予定です」

【Forドライバー】カーシェア利用時に気をつけたいこととは?

では、ドライバーはどんなことに気をつければいいのでしょう?
新型コロナウイルスの特徴や感染予防の基本を押さえれば、やるべきことが見えてきます!


Q.マスク着用や手指消毒に換気、どこまで徹底すべき?
A.新型コロナウイルスの特徴やクルマの返却後に車内消毒をすること等を考えれば、移動中のマスク着用は不要!ただし、接触感染のリスクを軽減するため、車外に出たときには手指消毒や手洗いを心掛け、車内にウイルスを持ち込まないことが大切です。また、移動中の換気も感染予防に効果的!エアコンを外気導入にし、さらに窓を開放することを推奨します。詳しくは、 医師資格を保有する専門家へのインタビュー記事をご覧ください。

Q.車内消毒されているのか不安、確認方法を教えて!
A.不安を少しでも払拭しようという思いは、オーナーもドライバーも一緒!最近ではクルマの紹介ページに、車内消毒について記載するオーナーが増えています。装備やスペック、受け渡しや返却場所と合わせ、車内消毒についてもチェックしてみてください。また、消毒に関する記載がない場合にも、気軽に質問できるのがAnyca!アプリの[オーナーに問い合わせ]ボタンから、確認してみてください。

カーシェアにおける感染予防策をお届けしましたが、いかがだったでしょうか?

不安を少しでも払拭しようという思いは、オーナーもドライバーも一緒。ご自身を守るためにも、快適なカーシェアライフを送るためにも、ぜひ、参考にしてくださいね!

 

※掲載内容は2020年7月10日時点の情報です。

 

(取材・執筆:大谷享子)





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 私たちの生活に大きな影響を及ぼしている、新型コロナウイルス。政府による緊急事態宣言が解除された後にも、感染者数は一進一退を続けています。

 

日常的にマスクの着用や手指の消毒を心掛けたり、できる限りのリモートワークを実践したり。withコロナの生活が求められていますが、クルマは日常生活を支えるにもリフレッシュにも欠かすことのできない、私たちの相棒です。

 

そこでAnycaでは、withコロナの状況においてもドライバーの皆さん、オーナーの皆さんの双方に安心・安全・快適にサービスをご利用いただくため、公衆衛生や医療の専門家にインタビュー。専門家が有する幅広い知識とエビデンスのもと、車内の消毒や移動中の注意点をご紹介!“withコロナのカーライフ”をご提案します。

新型コロナウイルスについてはこちら
新型コロナウイルスの基本知識まとめ
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【医師資格保有の専門家に聞く】カーシェアにおける感染予防策

基本を押さえたところで、カーシェアにおける感染予防にフォーカス!


DeNAのチーフ・メディカル・オフィサー(CMO)を務め、今年6月には石川県の新型コロナウイルス感染症対策本部アドバイザーにも就任した 三宅邦明氏へのインタビューから、具体的な予防策に迫ります。

三宅氏の前職は、厚生労働省の医系技官。医師の免許を有し、その専門的な知識と見地から、保健医療の制度づくりに従事。結核感染症課や内閣官房の新型インフルエンザ等対策室などに籍を置き、新規施策の立案から医薬品や医療機器の開発にまで携わってきた人物です。


過度な心配よりも『適切に怖がる』ことが大切!ポイントをおさえて消毒を
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――カーシェアにおいて、まず気になるのが車内消毒です。車内には手を触れる箇所が多くありますが、オーナーは、どこまで消毒を徹底すべきなのでしょうか?

三宅:参考になるのが、レンタカーや個人タクシーといった業界団体が示している、新型コロナウイルス感染予防のためのガイドラインです。どちらにも共通して示されているのが、利用者が頻繁に触れる箇所の消毒。具体的にはハンドルや操作レバー、スイッチ類やドアノブにタブレットのタッチパネル、座席といったところになりますが、頻繁に触れる箇所という見解は、カーシェアにおいても適切だと考えます。

利用者心理からすれば、車内を隈無く100%消毒することが望ましいのかもしれません。しかし、それはなかなか難しい。個人レベルでは非現実的であり、大きな負担になりますよね。私は新型コロナウイルスが流行する以前から、感染症予防に携わっていますが、いかなる感染症においても大切なのは、適切に怖がることです。

――適切に怖がる。昨今のニュースでも耳にするフレーズですが、どこまで怖がることが適切なのか、カーシェアにおいても、その線引きが難しいように思います。

三宅:確かにそこが難しいところです。ただ、「頻繁に触れる箇所を消毒する」ということは、感染に至る過程を考えても適切だと思います。ウイルスはたんぱく質の殻の中に遺伝子が入っているだけの構造で、それ単体では増殖できず、人の粘膜に入り込むことで増殖します。

日常生活において主に露出し、手の触れやすい粘膜は目鼻口ですよね。ウイルスが付着した手で目や鼻や口に触れてしまい、そこから感染するという流れです。接触感染に関しては、こうした段階を踏んで感染に至るため、頻繁に触れる箇所を消毒すれば、あまり神経質になる必要はないはずです。

車内でのマスク着用は不要!手洗い&消毒で感染リスクを軽減

――では、車内におけるマスクの着用についてはいかがでしょうか?カーシェアでは不特定多数の人がクルマに乗り合わせることはなく、オーナーとドライバーが同乗することも稀です。

三宅:現時点で明らかなマスクの効果とは、自分の身を感染から守るというより、感染者がウイルスを広めないこと。新型コロナウイルスの難しさは、無症状の感染者が多いことです。そのため、誰しもが、自分が感染していると仮定して、不特定多数の人が集まる場所ではマスク着用することが重要です。

その点、カーシェアの場合はどうでしょう?多くの場合、クルマに同乗するのは身内のはず。クルマに同乗する以前に一緒に生活していることを考えれば、車内でのマスク着用に意味があるとは思えません。もちろん、ドライバーさんは車内で会話もするでしょうし、飲食をすることもあるでしょう。すると車内に飛沫が飛び散りますが、それは返却後の車内消毒で解決できるはずです。

――そこで気になるのが、クルマの受け渡し時です。車内の消毒後、オーナーが指定の受け渡し場所までクルマを運転する場合、その間にもハンドルや操作レバー等に触れることになりますが、短時間の移動後にも消毒はすべきでしょうか?

三宅:医療の考え方を応用すれば、その必要はないと考えます。ダイヤモンド・プリンセス号での感染が報じられた際に話題になりましたが、医療の世界ではウイルスが生存している場所を「汚染区域」、そうでない場所を「清潔区域」と区分します。

消毒後の車内を「清潔区域」だとするならば、受け渡しまでにオーナーさんがすべきことは、消毒後の車内に新たなウイルスを持ち込まないこと。手洗いや手指消毒をし、ウイルスの付着していない手で運転をすれば、感染リスクは軽減できると考えます。

――ドライバーの手指消毒についてはどうでしょう?クルマの受け渡し前、返却後に車内消毒をすることを考えると、手指の消毒は不要でしょうか?
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三宅:いや、そこは視点を変えて考えましょう。手指消毒の最たる目的は、手に付着したウイルスを粘膜に移さないこと。車内にウイルスを持ち込まないための策であるのと同時に、うっかり顔を触ってしまうことへの備え、つまりは自己防衛の手段です。そのため、車内に戻る際には手指消毒を推奨しますが、環境が許すのであれば、消毒よりも手洗い。石けんで手を洗い、水で流すほうが、ウイルス除去の効果は高いからです。

車内では換気に気を配りましょう!エアコン等の感染対策は不要
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――車内エアコンについても聞かせてください。エアコンのフィルターに消毒液を噴霧したり、抗菌タイプのフィルターに交換したりすることで感染予防に努めるオーナーもいますが、効果はあるのでしょうか?

三宅:どちらに関しても、あまり効果はないと考えます。フィルターの消毒によって、そこを通過する空気まで消毒されることを期待されているのかもしれませんが、消毒用エタノールにしても次亜塩素酸ナトリウム液にしても、消毒に有効な成分は揮発性。フィルターにシュッと吹きかけたところで、その時点で付着しているウイルスは除去できても、効果は持続しません。次に抗菌効果を謳うフィルターですが、そもそも抗菌とは、細菌の増殖を抑制すること。ウイルス除去とは別物です。

また、車内エアコンの使用に慎重になるドライバーさんもいるかもしれませんが、科学的に考えれば、怖がる必要はありません。というのも、車内エアコンは「外気導入」と「内気循環」を選択できますよね。エアコンの使用時に「外気導入」を選択すれば、新型コロナウイルスの感染予防に重要である、換気を促すことができるからです。

――換気の重要性はカーシェアのみならず、あらゆる場面でいわれていますね。

三宅:厚生労働省が呼びかけている「3つの密を避ける」ことも、そのうちの一つは「密閉空間」です。空間の面積に関わらず、密閉空間を作らないために重要なのが換気。最近では空間除菌を謳った空気清浄機や置き型式の除菌剤が人気のようですが、効果が認められるのは、あくまでも換気の悪い密閉空間においてです。こうしたものに頼るより、クルマを運転するドライバーさんが常に換気をし、空気を入れ換えることのほうがずっと大事。車内ではエアコンを外気導入にするのと合わせ、窓を開放すると効果的です。

安心・安全にクルマを活用!上手な息抜きで“withコロナ”

――では、チャイルドシートのシェアについてはどうでしょう?今般のコロナ禍では、乳幼児や幼児への感染も確認されています。

三宅:チャイルドシートも消毒すると安心ですが、赤ちゃんや子どもは敏感。これをオーナーさんに委ねるのは、ちょっと酷かもしれません。ドライバーさんが消毒することを前提に、シートが変色してしまう可能性も考え、事前に「このように消毒しても構いませんか?」とオーナーさんに確認。オーナーさんも質問されたときに備え、どのような消毒液なら変色しないか、目立たない場所でテストをしておくことをお勧めします。
ちなみに、ゴミはドライバーさん自身が持ち帰るケースが多いと思いますが、特に鼻や口元を拭ったティッシュや使用後のマスクには飛沫が付着しているため、事前にゴミ袋を用意しておくと安心です。袋の口をしっかり縛ってから捨てれば、ゴミ収集業者の方への感染拡大防止にも寄与できます。

――三宅さんのお話により、適切に怖がることのラインが見えたような気がします。最後に、Anycaの利用者にメッセージをいただけますか?

三宅:そうですね。新型コロナウイルスとの戦いは、ある程度の長期戦になるだろうと見込んでいます。すると「withコロナ」という言葉に象徴されるように、このウイルスと、いかに付き合っていくかが大事。その付き合い方には移動手段の選択だけでなく、上手な息抜きも含まれているはずです。

そこでクルマという移動手段を選べば、不特定多数の人との接触を避けられます。そして密を避けながら、日常の移動手段としてはもちろん、息抜きのお出掛けも可能です。神経質になりすぎてはメンタル面で不健全。カーシェアなどを利用し、上手に息抜きをしながら、このコロナ禍を乗り切りましょう。

たっぷりのボリュームでお届けしてきましたが、いかがだったでしょうか?自分や周囲の人の健康を思えばこそ、感染対策がつきもののお出掛けですが、心のリフレッシュも大切ですよね。皆さんの不安を少しでも和らげ、安全にお出掛けするためのヒントになれば幸いです。

次回は新型コロナウイルス感染予防策の第2弾として、クルマのプロにインタビュー。クルマの構造もケア方法も熟知する専門家の知識により、見落としがちな消毒箇所から繊細な素材の消毒方法まで、より具体的なハウツーをご紹介いたします!

※掲載内容は2020年7月3日時点の情報です。

(取材・執筆:大谷享子)