ロールス・ロイス・モーター・カーズは、2016年ジュネーブモーターショーで発表した「レイス・ブラック・バッジ」を、顧客向け内覧会にて日本で初披露しました。
ご存じスピリット・オブ・エクスタシー(フライング・レディ)は、ロールス・ロイスにとって重要なアイコンですが、
この度高光沢ブラックの妖婦に変身しました。
ダブルRバッジは従来とは配色が反転され背景がブラックとなり、フロントグリルなどもブラック・クロームが採用され、
ロールス・ロイスというブランドに潜むダークな側面を強調しています。
この内覧会では、ロースル・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋地域 セールスゼネラルマネージャーのマイケル・シュナイダー氏ならびに同 アジア太平洋 プロダクトアンドオペレーションズマネージャーのスヴェン・クルンヴァルト氏から説明がなされました。
ロールス・ロイスの購買層の全世界平均年齢は50代から40代に下がっており、所謂若き成功者にターゲットを合わせているということです。
彼らが唯一無二のロールス・ロイスを選ぶのは、自分たちのライフスタイルのアイデンティティを自分の内外にアピールすることができるからです。
そんな要求に応えたレイス・ブラック・バッジは、開発過程では、どのようにして新しい顧客の多様なニーズを満たすかという課題に注力したとのこと。
その結果、全体としてダーク調のラグジュアリーな精巧な造りをアピールする形になったということです。
さてロールス・ロイスといえば、そのインテリアに目を見張るものがありますが、今回公開された車両は、コバルトブルーのレザーでまとめられていました。
ドアを開けた瞬間に目に飛び込んでくる鮮やかなコバルトブルーが、衝撃的にその存在をアピールしていました。
レイスはクーペタイプの4人乗りですが、もちろん後部座席にも抜かりはありません。
インパネはカーボン調にもかかわらずシックにまとめられており、大胆さと伝統が織りなす芸術品と言えるでしょう。
今回披露された内装はコバルトブルーでしたが、購買者は注文の際に44,000色から選ぶことができ、更にこの色のコレクションに無い色を希望する場合は専門家がその色を作成するとのことです。
もちろん、刺繍やステッチなども希望に添うことができます。
今回は本国から専門の職人も来日し、色の調合やパネル製作の実演をし、匠の世界を強調しておりました。
あと、ロールス・ルイスで有名なのはドアなどに格納されたアンブレラ。
そのイメージとともに傘の素材も展示されていました。
レイス・ブラック・バッジには、このように格納されています。
こちらは、レイス・ブラック・バッジのエア・サスペンションのモデルです。
今回、エア・サスペンションのセットアップを全面的にリデザインし、これに8速トランスミッションを組み合わせ、更にドライバーにフォーカスしたレイスの誕生に至ったという訳です。
新規採用の21インチホイールはカーボンとアルミニウムを組み合わせたもので、軽量ながらも強度があるものに仕上がっています。
心臓部は、6,592ccのV12、48バルブエンジン。
最高出力は632ps(465kW) と従来のレイスと変わらないものの、最大トルクは+70Nm の 870Nm とアップ。
エア・サスペンションのリデザインは、このようなエンジン性能の変化に追従し、魔法の絨毯との形容される乗り心地を確保しながらも走りにも手を抜かないところが伺えます。
トラアンク容量は470リッター。このクラスであれば必要十分でしょう。
その他会場では、Illuminate Your Senses というキャッチコピーを表現するかのような展示もなされており、個人のいろいろな感性に問いかけてくるようでした。
今回の内覧会では、ロールス・ロイスは今までの伝統は大切にしながらもオーナー自身が新たな感性を見出すことができる空間を提供し、物理的所有以上の精神的満足感を味わせてくれるブランドであることを確信しました。
ロールス・ロイス レイス・ブラック・バッジは、日本国内では2016年末までに販売開始する予定であり、価格については未定とのことです。