2017年5月1日、東京吉祥寺にオープンしたトライアンフ東京。そのトライアンフ東京で関係者を招いたグランドオープニングセレモニーが開催された。 トライアンフ東京は、トライアンフが現在全世界レベルで進めている「プレミアム・ライフスタイル・モーターサイクル・ブランド」構想に基いた最新の店舗外観とショールーム、ワークショップを備え、トライアンフ・ブランドを最大限に表現された店舗となっている。訪れたカスタマーは、これからのトライアンフの方向性を体感できる。 1Fにはショールーム、ワークショップ、2Fにはショップエリア、カスタマーラウンジ、さらに屋上スペースも完備している。 オープニングセレモニーでは、イギリス本社より代表取締役ニック・ブロアー氏、執行役員ポール・ストラウド氏らも祝福に駆けつけた。 セレモニーに先立ち行われたプレスカンファレンスで、まず登壇したのはニック・ブロアー氏。 トライアンフは1800年代後半に自転車の生産販売から始まり、1902年からはオートバイの生産を行うようになりバイクメーカーとしての歴史が始まった。時として経営的に困難に陥った時期もあったが、レースの輝かしい成績やヒット映画への車両提供やスターとの共演、また顧客の求める高い商品品質や信頼性の実現、クラフトマンシップを大切にしたブランド戦略などによって大きな成長を遂げ、今は長い歴史の中でも黄金期を迎えていると語った。 現在、世界レベルでビジネスを展開し約700の販売店を抱えるに至っている。特にアジアでのビジネス展開に力を注いでおり、インドやタイには最大規模の工場を設立している。 ニック・ブロアー氏はイギリス人と日本人は高い技術力やパフォーマンスを好む共通点があることを挙げ、個人的にも日本が気に入っており、優秀な国内サプライヤーを含むビジネスパートナーと共に、このトライアンフ東京を成功に導き、2017年を”GAME CHANGING YEAR”としたいと締めくくった。 続いてポール・ストラウド氏が登壇し、具体的な商品展開や販売成績などが報告された。 現在世界的には成長が鈍化している大型バイク市場において、トライアンフは着実に成長を遂げている。 トライアンフが展開する3つの商品カテゴリー”ICON CLASSICS”、”ADVENTURE”、”PERFORMANCE STREET”それぞれに属するモデルにおいて販売が順調。昨年は14種と多数のモデルを発売したが、いずれも高い評価を獲得している。 ブランド戦略にも力を入れ、ブランドロゴの刷新やSNSなどを用いた特徴的なマーケティング手法、販売員の教育、カスタマー中心のバイクスタイルの提案などを行っている。また有名人とのコラボレーションや映画、テレビなどメディアへの展開でブランドの認知度を上げている。 それらの結果、過去12か月の実績として全世界で+22%の成長を遂げ、その中でも日本においては+51%の成長と高い伸びを見せている。過去10年間、世界的に500cc以上のバイク市場が40%も縮小している中、トライアンフは160%の成長を遂げていることも報告された。 イギリス本国ではこの夏にビジターセンターの開設やファクトリーツアーを開催するなど、今後のブランド戦略にも抜かりはない。 国内フラッグシップ店としてオープンしたトライアンフ東京での成功は、アジア全体におけるビジネス成功の足掛かりとして非常に重要。日本国内でのヨーロッパメーカーNo.1を目指したいと語った。 最後にトライアンフ東京を運営している(株)Sonic Motors 代表取締役 岩瀬氏が挨拶を行った。 岩瀬氏は元々、長野県松本市を中心に自動車のディーラーを運営しており、今回念願であった二輪のディーラー運営に参画したとのこと。周囲からは、国内の二輪市場は非常に厳しい状態なのでビジネスとしても難しいのでは?との意見も聞かれたとのことだか、幼少の頃よりとにかく二輪が好きだったという岩瀬氏は、それならバイクの楽しさをもっと伝え、国内の二輪市場を自ら変えていきたいと一歩踏み出した。ただ地場である長野からではマーケットに変革を与えるには難しいと判断し、ここ東京の地を選んだという。 トライアンフ東京は、今までの二輪ディーラーのイメージには無い広大なスペースを確保し、ショールーム、ワークショップ、カスタマーラウンジ等を備えたプレミアムな店舗造りに注力した。今後は2Fスペースにてイベントなども行う予定とのこと。 販売・一般整備のみならず、お客様のバイクライフを提案していきたい。是非訪れて素晴らしいカスタマー・エクスペリエンスを体感してほしいと語った。 プレスカンファレンスの最後には記者から幾つかの質問が寄せられた。 Q1:今後のニューモデル展開について A1:詳しくはここでは言えないが、エキサイティングなモデルを多数計画している。 Q2:今後の販売計画について A2:グローバルではブラジル、インド、タイなどでも力を入れていきたい。国内の2016年販売実績は過去最高となる約1800台だったが、今後はさらに2500~3000台の規模にまで引き上げたい。 Q3:今後の日本国内市場について A3:厳しい状態が続くと思うが、トライアンフにおいては今後も成長を続けるよう努力し、国内におけるヨーロッパメーカーNo.1を目指したい。 Q4:小排気量のバイク市場への参入予定は? A4:色々検討はしているが、我々はプレミアムブランドを目指している。 Q5:トライアンフ東京のねらい A5:東京地区の販売担当はもちろんのこと、ブランドセンターの役割を担い日本のみならずアジア地区全体のブランド確立の中心としたい。 トライアンフ東京(TRIUMPH TOKYO) 株式会社Sonic Motors 住所:〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町5-3-18 TEL:03-4400-7500 営業時間 : 10:00~19:00 定休日:月曜日 URL:http://www.triumph-tokyo.jp