ポルシェは、ドイツにて「Porsche Unseen」という書籍を発売した。この書籍は2005年から2019年にポルシェのデザインスタジオでデザインされたが 【Unseen】お披露目されなかったクルマたちのエピソードを収録したものとなっている。
その中で紹介された内の1台がこの「Porsche 919 Street」の1/1スケールクレイモデルである。その名前の通り、2015年から2017年にかけてル・マン24時間耐久レースを3連覇した Porsche 919 HYBRID をベースとしたロードゴーイングカーである。
心臓部は2.0L V型4気筒ターボエンジンにハイブリッドシステムが組み込まれ、900psものパワーを生み出す。
エクステリアは随所に最新のポルシェ量産車の特徴を取り入れたまさしく究極のポルシェにふさわしいデザインとなっている。例えば、レーザーヘッドライトは4in1のコンセプトを。縦に伸びるスリットは最新電気自動車の タイカン を彷彿とさせる。
リアを見ると大型のウイングは姿を消し、WEC (世界耐久選手権) のレギュレーションで定められていたシャークフィンは小型化されスポーツカー然としたルックスとなっている。テールライトは最新の911にも通じる横一直線にレイアウトされ、ルーバーも同じく最新の911にも見られる形状で処理されている。
ポルシェは2017年をもってWECから撤退。そのこともあり、このハイパーカーはお蔵入りとなった。
もし、参戦を継続していたら2021年からLMP1規定に代わって導入される LMH規定にてトヨタが開発している GR Super sport との対決が実現していたのかもしれない。