イタリアでのドライブには、イタリア人の気質を理解する必要がある。
前の車がチンクだろうが、どでかいトラックだろうが、遅い車は抜いていく。
そういうことなのである。
モデナの夕方。そこそこの交通量だ。
僕の運転するMitoのすぐ前にはトラックが走っていた。
しかもどでかいトラックが
すごくゆっくりと。
トラックの後ろを追走して、しばらく経った後、(と言ってもほんの2、3分だったと思うけど)あまり見たくは無かったのだが、恐る恐るミラーを見ると、、、僕の後ろにはすっかり車が溜まってしまっていた
1本道で、そこそこ対向車も通る道だったから、さしものイタリア野郎達もトラック+Mitoの2台を抜くほどのタイミングが掴めない。
後ろに並んだ車達から
「おい、そこのMito野郎!どうしてそんなチンタラは知っているトラックを抜かないんだ!アルファロメオの名が廃るぜ!」というオーラがひしひしと伝わってくる。。。
まーじーすーかー!ここイタリアの異国の地で、あなたたちイタリア人はこのジャポネーゼにこのでかいトラックを抜けとおっしゃっているのですか!!
しばしの心理戦と、自分との葛藤の時間をおいて、僕は観念した。
はいはい、わかりましたよ、抜きゃーいーんでしょー抜きゃー
車線の中央に車を寄せ、タイミングを見計らう。
そして、対向車が途切れたその瞬間、MitoのMTを5速から2速に落とし、対向車線に躍り出て一気に抜き去る!!はずだった。
つづく。