衝撃的なランボねーさんの一言のあと、すっかりビビってしまった一行はおとなしくランボねーさんの独壇場に付き合うこととなった。
よく観察してみると、ランボねーさんが近くを通るとまっ黒なツナギを着た皆の衆(あ、そうそう、工場勤務者はみなランボルギーニのロゴが入った真っ黒のツナギを着ていた。これがまたチョーかっこいい!工場勤務の制服が、こんなにカッコいいのは世界中の工場を探してもフェラーリとランボルギーニくらいなものだろう。)が「ランボねーさん、Come sta?」みたいな感じで挨拶が交わされ、どうやら皆から愛されているようだ。
いやむしろ体育会系的な雰囲気すら漂わせ、ランボねーさんが通ると皆、挨拶をして、そしてランボねーさんの「オーゥ」とか、コクリとうなづく様はヤ●ザの親分が通っているのかと勘違いするほど、その存在感と立ち振る舞いに覇気を感じた。
やっぱりただモンじゃない、このお方は。 そう、確信したのだった。
話は逸れたが、工場の中ではガヤルドがラインに乗って造られていた。とはいえ、トヨタのラインよろしく効率良く流れているわけではなく、ただ、ずらっと並んでいるランボルギーニ達を職人たちが「せーの!よいしょー(^o^)」みたいな感じで組み立てている。それはさながら大きいプラモデルを組み立てているかのようだった。当然ながらビスのような消耗品も厳密に数を管理しているわけでも無さそうで、こりゃーネジの一本でも外れててもわかんねーなー、といった感じではあった。
でもそんな光景を見て、音楽聴きながら、しゃべりながら、陽気に組み立てているのを見て、ああ、やっぱりランボルギーニはイタ車だなあーって、ちょっと嬉しくなった。工場の中を走る業務用の小さいカートのようなものにさえ、ラジカセを付けて音楽をかけながら運転する様は何とも微笑ましいものであった。
そんな中、ランボねーさんはこう言い放ったのだった。
「ディスイーズ、ジャーストインターイイムッ」
どこがやねん