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最後のやんちゃなボルボかも・・

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筆者にとって、ボルボは普段余りなじみが無いブランドである。

一般的にボルボからイメージするものは、安全性能の高さ、主張しないがお洒落なスカンジナビアデザイン、高いユーティリティ性能、最近では電動化に熱心なメーカーである といったところであると思うが、私がボルボの名前から真っ先に思い浮かべるのは、かつて1990年代にDTMBTCCでセダンやクーペに交じって戦っていた850エステートであり、その市販バージョンであった850T5-R850Rエステートである。  

というわけで、今回ボルボレーシング直系であるV60 Polestarに乗れるのを非常に楽しみに試乗に臨んだ。

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先ずは外観。 バースティングブルーメタリックのボディカラーがとても美しい。 また20インチの大径タイヤと低く構えた車高、大径のブレンボのブレーキ、所々に使われているカーボンのパーツが見るからに普通のボルボとは違うぞという特別の雰囲気を醸し出している。

また、各部にPolestarの専用エンブレム(場所によってはシリアルナンバー入り)が貼られているのも、オーナーにとっては所有欲をくすぐられるポイントであろう。

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車内に乗り込むと、いかにもボルボらしい控えめだが上質な雰囲気の内装が迎えてくれる。 もっとも、最近のS90/V90, XC90, XC60といった新世代モデルのより洗練されたインテリアと比べるとややクラシカルな感じであり、埋め込み型ナビゲーションの画面がやや小さいこと等も含め、このあたりはデビューからの年月が経っている印象を受けた。

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元々ユーティリティに優れているV60であるので、後部席は非常に広く、荷室も広く、かつスクエアで使い勝手は非常に良さそうである。 シートのブルーのステッチも非常に良いアクセントになっている。

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カッチリとした、すわり心地の良いシートに座りエンジンに火を入れると、当初想像したよりはジェントルなエンジン音が響いた。 

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エンジンは2L367馬力ものパワーを絞り出しているが、ノーマルモードではとてもとてもそんなハイチューンモデルとは思えないジェントルさである。 かつて日本でランエボやインプレッサが2L280馬力を達成!との事で騒いでいた時代が有ったが、普段おとなしい印象があるボルボのエンジンがリッター当たり180馬力オーバー!というのに驚く。 尤も、AMGA45381馬力で更にハイパワーであるが。

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2年前のJAIAで乗った前述のAMG A45のエンジンが非常に刺激的かつ好印象であった為、同じ2Lターボとの事でどうしてもA45との比較となってしまうが、V60 Polestarの場合パワー感はもちろん非常にパワフルであるが、スポーツモードにしてもエンジン音が正直今一つの印象を受けた。 また、これは個体差かもしれないが、中速で走っている時にヒューンという、やや耳障りな音が耳に断続的に入ってきたのも気になった。

但し、これは後から知ったことであるが、取扱説明書に書かれてないスポーツ+という更に過激な隠しモードもあるとの事で、スポーツ+だとまた印象が変わったのかもしれない。

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あと、ボディの大きさも起因しているのかもしれないが、全体的なクルマの動きにもやや重さを感じた。

トランスミッションはトルコンの8ATであるが、ひょっとするとこれもややダルと感じた原因の一つかもしれない。 AMGのようなツインクラッチのトランスミッションのほうがよりダイレクトにこのエンジンを楽しめるのかもしれないと感じた。 尤も、ボルボの性格からいうと、これで良いのかもしれないが。

ステアリングも、スポーツモデルにしては、特に中立付近がややダルな印象で、ドイツ車のような緻密な精度を期待するとやや物足りない印象である。  但し、こちらもボルボという車の性格上、これで良いのかもしれない。 どちらかと云えば、山道を飛ばすというよりも、ボルボらしく長距離のグランドツーリングに向いているセッティングであると感じた。

乗り心地は20インチを履いているスポーツモデルとしては十分良いと感じた。


勿論やや硬いが、路面の段差を乗り越えた時のショックもビシッと収束する等、家族用車として使っても、ユーティリティ含め実使用できるレベルであると感じた。 サスペンションは、Polestarとオーリンズが共同で開発したとの事である。

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言うまでもなく、ボルボ得意の快適性能、安全性能は、スポーツモデルであっても満載であり、200km/hまで設定可能なアダプティブクルーズコントロールや、歩行者・自転車を検知するフルオートブレーキシステム、死角を検知するブラインドスポットインフォメーション等、またパッシブセーフティ性能を含め、一切抜かりない。 

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総じて、乗る前の期待が大きかったのもあると思うが、正直なところスポーツモデルとしては、エンジン音やステアリングのフィーリング等、想定していたイメージと違った部分があり、また内装等もいまとなっては一世代前のボルボという印象を受けた。 ただし、繰り返すがボルボというブランドの立ち位置、性格を考えるとこれで良いのかもしれない。 そもそもドイツ車や日本車とは目指している方向性も違う訳だし、ボルボのオーナーが求めているのも、恐らくこういう方向性であろう。 ハイチューンのスポーツモデルであっても、どことなく優しい印象をうけるのもボルボの特徴の一つなのかもしれないと思った。

今後、Polestarという名前は、EV専用のブランドとして使われるようである。

これも時代の流れであるが、最近積極的に電動化を進めているボルボとしては、これが最後のガソリンエンジンのスポーツモデル、即ちかつての850の流れを受け継いだ最後のスポーツボルボになりそうな感じである。 このファイナルモデルは世界で1,500台の限定モデルでもあり、日本に導入されるのはエステートのV6030台、セダンのS6020台のみとの事。 もちろん気にいれば即買いのモデルであろう。

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ボルボ V60 Polestar

<主要諸元>

全長X全幅X全高: 4,670mm x 1,865mm x 1,480mm

ホイールベース: 2,775mm

車両重量: 1,790kg

エンジン種類: 直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボチャージャー&スーパーチャージャー

排気量: 1,968cc

最高出力: 270kW(367ps/6,000rpm

最大トルク: 470Nm(47.9kgm)/3,100-5,100rpm

トランスミッション: 8AT 

駆動方式: AWD

燃料消費率(JC08モード走行) 11.2L 

メーカー

希望小売価格: 8,790,000

試乗車は8,873,000円 (メタリックペイント)

公式サイト: www.volvocars.com


March 4,2018 Sun  |  JAIA輸入車試乗会2018
 

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