ポルシェは、タイプ992をベースにした新たなワンメイクカップカー 911 GT3 Cup を発表した。
1990年にタイプ964をベースにした最初のカップカーが作られ、以来、世界最速のワンメイクレースとして世界中でシリーズが開催されている。これまで、5世代にわたり4251台ものカップカーが生産されてきた。ポルシェは新しいカップカーにて生産累計5000台を超えることを目標にしている。
今回の911 GT3 Cup最大の特徴はカップカーとして初めて ターボ用ワイドボディを採用したことだ。従来のタイプ991カップより全幅は28mm拡大され1902mmとなった。
リアウィングは新たにスワンネックマウントになった。フロントリップの見直し等、エアロダイナミクスの徹底的な見直しにより、従来以上にダウンフォースが生まれる結果をもたらした。ボディパネルはカーボンファイバー製を基本としているが、コストダウンとしてダクトが追加されたフロントフードはアルミニウム製となっている。
パワーユニットは水平対向6気筒NAエンジンを搭載する。排気量は4リッターで最高出力は510馬力となっている。
コックピットはステアリングスイッチの配置見直し、10.3インチディスプレイモニターの刷新等、よりドライビングに集中できるように配慮されている。シートは高さが2段階に調整できるようになり、調整可能なステアリングコラムと合わせてより多くのドライバーが理想のドライビングポジションを得れるようになった。これまで助手席に搭載されていたコントロールユニットやデータロガーシステムがリヤに移設され、同乗走行用の助手席設置が容易になった。
2021シーズンは ポルシェ モービル1 スーパーカップを初め、ヨーロッパ、アジア、北米にて開催される各シリーズに投入される。