こんばんわ!
サービスの岡田です。
今日はジュリエッタに搭載されている1750TBiエンジンの可変バルブタイミングコントロールについて!
タイミング・システムのコンポーネントは吸排気バルブの開閉動作を制御し、適正なバルブ・タイミング・
ダイヤ グラムを実現します。この新型エンジンの特徴は、新鋭のタイミング・システムを採用している
ことです。この システムは、(油圧でバルブ・クリアランスを自動補正しながら)フリクション・ロスを
減少させる一組のロッカー・ローラ・アーム、そして吸排気側の双方に「コンパートメント(油圧室)」タイプ
のフェーズ・トランスフォーマから 成る可変位相システムを備えています。
これらのフェーズ・トランスフォーマは吸排気側双方の位相角度を連続的に変化させてパフォーマンスを
向上 し、適な位相を選択します。さらに、中負荷時の燃料消費とエミッションを低減します。
吸排気バルブに設けられた可変バルブ・タイミング・システムは、排気バルブに作用することで膨張行程を
14拡 大し(より多くの熱をパワーに変換し)、内部 EGR を増大させる(未燃焼生成物の濃度が高い終段階の
排 気ガスの放出を防ぐ)とともに、吸気バルブに作用して、全回転域でシリンダへの混合気の充填効率
を向上さ せます。
可変バルブ・タイミング・システムは、エンジンのさまざまな作動状態に応じてバルブ・タイミングを
電子制御に より可変することによってエンジンを適に作動させ、優れたレスポンスと走行性能を維持しながら、
出力・燃 費・排気ガス性能を向上させるものです。システムの利点は、単に高出力とトルクをアップ
するだけでなく、全回転域および負荷領域に渡って、よりパワフルで俊敏性、レスポンスに優れたエンジンを
実現できることで す。 このエンジンは、吸気および排気カムシャフトにそれぞれ 2 個のトランスフォーマを
備えています。トランスフォーマは、エンジンの作動状態に応じてカムの位相を変化させることができます。
エンジン・コントロール・ユニットは 2 個のソレノイド・バルブを利用してアクチュエータ・コンパートメント
(油圧室)内部のオイル流量を調整します。
カムシャフトは、タイミング・ベルトで駆動されるギヤを介して回転します。
吸気側フェーズ・トランスフォーマはカムシャフト角度を 30°可変し,排気側フェーズ・
トランスフォーマはカムシャフト角度を 26°変化させることができます。エンジン・コントロール・
ユニットはカムシャフトおよびクランクシャフトに装着された各センサを利用してカム 位置を識別し
適な制御を行います。コントロール・ユニットは、アクチュエータ・コンパートメントに流入すオイル量を
調整することによって、シリンダ・ヘッド・エクステンションに装着されたコントロール・バルブの位置を設定します。
主要なタイミング調整は以下のように行われます。
<吸気側>
早開き:両バルブを同時に開いた状態にすることで排気ガスの慣性力を利用してより 多くの空気を
シリンダ内に送り込みます。
遅閉じ :吸気バルブを遅めに閉じることで、吸入空気は高速域で慣性力を維持し、下 死点 (BDC) を
過ぎた後も新気が吸入されます。
<排気側>
早開き :下死点に達する前に排気バルブを開くことで、高圧になった燃焼室内の残留 ガスの排気効率を高め
排出に必要なエネルギーを節減します。
遅閉じ: 混合気の燃焼または膨張による慣性エネルギーを全て利用します。
<バルブオーバーラップの制御>
高負荷時 :燃焼ガスの排出により発生する負圧を利用して、吸入効率を向上します。
中負荷時 :残留ガスを燃焼室に戻すことで、エミッションが低減され、有利となります
(総排気量の実質的な低下)。
と、この様な感じで状況によって細かい制御をしているんですね~。
それではまた!
チャオ!!