今回はアバルトグランデプントをG-TechチューンしたABARTH PUNTO EVO G-Tech215のインプレッションをお届けします。
アバルトというとFIAT500ベースのモデルを思い浮かぶ人が多いと思いますが、グランデプントのアバルトもコアなファンに支持されているモデルです。
知り合いのアバルトプント(以下アバプン)オーナーと話をする機会がどの方もかなり思い入れが熱く、いかにプントのアバルトが優れているかを語り出します。
オーナー同士が居合わせるとアバプンの話題で延々と盛り上がるのも、希少車種が故の連帯感なのかも知れません。
と前置きはさておき、これまでカーくる編集部がアバプンを試乗したのはJAIAの試乗会での「アバルトプントスーパースポーツ」がありました。(
その時のインプレッションはこちら)
その1台もノーマルのアバプンと比較しても163psから180psにアップされていた個体でかなりパワフルなモデルでしたが、今回のG-TechTuneは何と215psまで引き上げられているとのことで、楽しみです。
今回はコンプリートモデルということで、以下の内容のチューニングが施されています。
ABARTH PUNTO EVO G-Tech215
G-TechパフォーマンスKIT 560RS-S インストール
【施工内容】
・BMCスポーツマフラー
・変更したオリジナルキャタライザーフランジ(直径:70mm)
・G-TECHステンレススチール・エキゾーストシステム GT560-CUP GT(直径:70mm)
・G-TECHインタークーラー
・G-TECHエンジン管理システム(560RSソフトウェア付き)
*ロムチューン&サブコンピュータによるマネージメント
【テクニカルデータ】
パワー: 約215PS(158KW)・5400rpm
約300Nm以上、3000rpm・5000rpm
最大340Nm、3500rpm
最大高速(GPS):約226km/h
加速0-100: 約7.1秒
0-200:約30.6秒
(デモカーにはクイックシフトも取付済み)
以上、かなり手の込んだ内容となっています。
G-Techのエキゾーストシステム(直径70mm)を繋げるためにキャタライザーをオリジナルで制作していたり、エンジンコントロールはロムチューンとサブコンによりダブルマネジメントという豪華な内容となっています。
外観はノーマルのグランデプントと変わるものではなく、G-Techのステッカーチューンが施されている程度なのですが、乗り込んで走り出してみると直ぐに違いが体感出来ます。
これまでのグラプンや、大磯ロングビーチで試乗したスーパースポーツとは別次元の加速とレスポンス、レーシーなエアフィルター吸気音なども相まって痛快過ぎて笑いを堪えることが難しい程でした。全くの別物に生まれ変わっていたと言っても過言ではありません。感覚的には前回試乗したALFA ROMEO 4Cに似たプリミティブでダイレクトな加速を感じました。
かといってこのアバプン、扱いづらいということは無く、アバルト500と比較した場合にも、路面に追従するしなやかな足回りと、ブレンボのストッピングパワーによる走りの安定感は頭1つ出ていますし、長めのホイールベースは高速域での走りの安定感に繋がっていました。
ABARTHのロゴがオーナーの所有欲を満たしてくれます。
クイックシフトを取り付けたシフトフィールが良く手に馴染んで扱い易い点も評価すべきポイントです。
左の6速MT。車好きには一番嬉しい組合せですね。