ドイツ-オーストリア自動車ミュージアム巡りの旅続きです。 時は2011年1月6日朝 イタリアに後ろ髪引かれつつも 夜の内にオーストリアを抜けてドイツに 戻ってきました。 それにしても雪解けで視界がひどい状態に・・・ そんな中でもアウトバーンではパナメーラが 左車線をかっとんでいきました とうとうウォッシャー液を使い果たしたので、途中PAで買い足しました。 DTM参戦車両のスポンサーなどでお馴染みの"SONAX"って カー用品メーカーだったんですね~ さぁ、最後の目的地(と言っても昨日決めた(^^;)) シュトゥットガルトはウンターテュルクハイムにつきました。 案内通りに止めたはずですが、なんか系列や元提携先のブランドの 車が止まってます。(ひょっとして従業員用だったかな・・・) しっかし、隣のシャリオが日本では見かけない仕様で スリークで良いですね(共感する人は少ないかな・・・)!(@o@)! ここです。メルセデスベンツ・ミュージアム ここもポルシェと同様近年ミュージアムを建て替えて リニューアルしました。 以前はちょうど写真の左の高架橋の下から、ダイムラー社の敷地内に バスで入っていったところにミュージアムがありました。 このミュージアム、膨大な展示物がありとても全部は紹介しきれないので スペクタキュラーなものを選りすぐって紹介します。 まずはゴットリープ・ダイムラーとヴィルヘルム・マイバッハが 造り上げた"モーターキャリッジ"と カール・ベンツの”パテント モトーレン ヴァーゲン” この2台はアポストロフィーをつけて年式を表すと'86年式(^_^;) なんかネオヒスな感じになっちゃいますが、どちらも1886年製です。。。 続いて、1902年製のRennwagen"Simprex 40PS" 解説によれば6.8リッターの4気筒エンジン搭載 最大回転数は1100rpmから車名の通り40馬力を発揮 次のフロアは働く車 こちらはロンドンバスとして使われていた 1907年式"Milnes-Daimler Doppeldeckerbus" 5.3リッター/28PS 今ではお馴染みのロンドンの2階建てバスですが、 1907年当時ですでにもう2階建てだったんですね~ '59年式 LP333 Pritschenwagen Lシリーズのトラックと言うことくらいしか解らないですが、 良い味出てます。 同年式頃のウニモグのミニ4駆を造ったのを思い出しちゃいました。 このフロアで群を抜いて異色なのが、この"Rennwagen-Schnelltransporter" 300SLをベースに造ったので、パワースペックは当然3リッター 6気筒を搭載。 192馬力から170km/hに達する世界最速のトランポ(^_^;) 背中の300SLRに負けない圧倒的な存在感を誇ってます。 実はこのトランポ、過去に1/87のBUB製のミニカー買ってしまったほど 好きなメルセデスの1台なので穴が開くほど眺めてきました(^_^;) フロア変わってこちらはルパン三世の愛車としても有名な "Typ SSK"SSKは"Super Sport Kurz(Super Sport Short)"の意味。 ルパンの愛車はクラムシェルフェンダーですが、この個体は サイクルフェンダーでよりコンペティティブな印象。 おなじみ300SL 1955年の時点でインジェクション式燃料噴射搭載。 フランス映画「死刑台のエレベーター」の中でも インジェクション式燃料噴射を自慢する台詞が言われています。 これが300SLのフレームワーク。 そして、至高の存在"SLR Uhlenhaut-Coupe" 歴代メルセデスの中で一番好きなのがこのウーレンハウト クーペ。 レースでのヒストリーがないので知名度はあまり高くないですが、 ロードユースでも使えるレーサーとして、Ferrariの250GTO,250LMなどと 並んでとても魅力的に見えます。 おまけに1955年のルマンの大惨事で全てのレース活動から撤退したことで 行き場を失ったこのSLR Coupeを研究所所長のウーレンハウト自信が サイド出しのエキゾーストにサイレンサーをつけてプライベートで乗り回していたとか いないとかのエピソードが、さらにこの車を魅力的に見せてくれます(^_^;) お次はおなじみの紋章”菊の御紋” そう昭和天皇の"770 グロッサー メルセデス"です。 Renwagenの展示はこんな感じ 展示車数は増えていて満足なんですが・・・ 写真撮りにくい・・・ような・・・ 300SL(左)と300SLR(右) SLRは'55年のミッレミリアでスターリング・モスが ドライブした個体です。 7時22分スタートに由来する"No.722" 近年、近代SLRの1グレード名になったことは 記憶に新しいですね。 これは"Mercedes Targa Florio" 音声ガイドによると車体が赤いのはイタリアの観客が 自国の車以外に石を投げるので、赤に塗ってパッと見 イタリア車に見えるようにしたそうです...(^_^;) 1909年製"BLITZEN BENZ" いわゆるレコードブレーカーです。 1909年にブルックランズで202.6km/hの世界速度記録を記録 "1938 W125 Rekordwagen"(左)と"1978 C111-Ⅲ Diesel-Rekordwagen"(右) 解説によれば、W125の方は5.6リッター V12から736馬力を発生し、 フランクフルト~ダルムシュタット間のアウトバーンで 432.7km/hの公道最速記録を樹立。 ”公道最速記録”なんかイイ響きですね(^_^;) C111-Ⅲは一連のC111プロジェクトの内の1台 3リッター 5気筒ディーゼルエンジン搭載 イタリアのナルドの高速周路で327km/hをマーク。 "1970 C111" Wankel-engineつまりロータリーエンジンを積んだコンセプトカー。 2400cc 4ローター 350PS 最近、GWA社から"Ciento Once"という名前で復刻車が出て 一部の自動車誌面を賑わせましたね。 出る頃にはすっかり暗くなっていました。 2004年に初めて来たときは、Uバーンであった建築学を学ぶ日本人の 学生と一緒に来た覚えがあって、そのときに彼が「この建物は有名な建築になる」 と言っていた覚えがあるけど、確かに特徴的でアーティスティックな 近代建築となって目の前にそびえてました。 つづく