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 空気抵抗を減らす鍵は車体底面と車体背面の流れ


大きな流線形と細いピアノ線の空気抵抗は殆どが同じだそうです。砲弾型の空気抵抗係数Cd値は流線形のCdt値の約10倍、その違いを作っているのは車体背面の空気の流れと負圧です。
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航空機の形は流線形の組み合わせで今はもう飛ばなくなってしまったジャンボジェットの空気抵抗は直径1mの円盤と同じだと昔先輩から教えられました。

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現在の航空機で減らそうとしているのは翼端から発生する渦流による抵抗を減らすことです。最近の飛行機は翼端が上側に跳ね上がる形状が特徴的なウィンレットと呼ばれるものが取り付いています。

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航空機が発生させる渦の画像を検索すると想像を超える渦が発生しています。大型の航空機が発生するこの渦流によって小型機が墜落してしまったこともあります。

車も同じように車体の後方に長い渦を引きずりながら走っています


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ハッチバックの車の後ろに伸ばすような形をしたテールゲートスポイラーとかルーフスポイラーと呼ばれるエアロパーツは正に車体背面に巻き込む渦の発生を押さえるものです。こんなものを取り付けても効果あるのかなと思っていましたが、ダウンフォースを増すためのものというより車体背面の渦流の発生を押さえて空気の流れをスムーズにするためのものでした。

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しかし、これだけでは車体背面の圧力が低くなることは防げません。シュミレーション画像だと車体背面の下側の圧力が低くなっているのが分かります。特にバンパーの上側付近が一番空気の流れが悪く圧力が低くなっています。

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この画像を見て試してみたのがハッチバックドアの下側とバンパーの上側の隙間から空気を吹き出すことと車体の下側を通過してくるっ空気の流れを車体背面の中央に向かって跳ね上がるように向きを変える大型の整流板です。

まず車体底面を覆っているカバーから空気が内側に取り込まれるようにカバーを浮き上がらせます。

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そして、ハッチのシールの外側に沿って穴をあけることによりバンパーとハッチドアの隙間から内側に取り込んだ内側に取り込んだ空気が圧力が低くなっている車体背面に吸い出されるようにしてみました。

下の写真のようにシールを取り外してバンパーの上側に連続的に穴をあけました。穴はシールの外側なのでバンパーの内側が汚れるだけで車内に汚れや雨水が侵入することはありません。シールを取り付けると穴は目立たなくなります。)
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車体の底面から取り込まれた空気はバンパーの内側を通ってハッチドアの下側とバンパーの隙間から車体背面に吸い出されます。

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更に車体の下側の空気の流れを整流しながら車体背面の真ん中に向けて空気が跳ね上がるように板を使って整流板を自作して取り付けてみました。平面の板なのでダウンフォースを大きくするという目的よりも車体背面に積極的に空気を送り込もうとするものです。

最近の車に装備されるようになったリヤのディフーザーとはちょっと目的が違いバンパーとウィングの間の隙間を通った空気の流れを向きをかえるのが目的です。ウィングの外側に沿って流れる空気はディフーザーと同じような効果が期待できます。私は勝手にリヤアンダーウィングと名づけました。

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跳ね上げ角度を大きくしすぎると板に沿ってきれいに空気が流れにくくなってしまうので角度調整は微妙です。最初は角度を大きくしすぎて空気の流れが悪くなってしまいダウンフォースが感じられなくなってしまいました。角度を少し小さくしたらダウンフォースが戻ってきて車体の安定性が増しました。

少しの角度変化で全然走りが変わりました。やはり空気はきれいに流さないと駄目だと再認識させられました。

バンパーの上側の穴とアンダーフロアウィングによって狙う空気の流れはこんな感じです。

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シュミレーション画像に組み込むとこんな感じです。

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この空気の流れは空気の壁となって空気の流れは車体の後ろ側にトランクを持つを持つセダンタイプに近づくはずです。この空気の流れを作ることによって抵抗感の無いすっきりした走りになりました。

今回試したことでバンパーの上側とハッチドアとの隙間から空気を抜くという考え方はハッチバックやミニバンの空気抵抗を大幅に減らしてくることを実感できました。

リヤアンダーウィングの効果も確認できましたが、それには車体の下側を通る空気の流れがいいか悪いかでその印象も大きく変わることも同時に感じました。

確立されていない車体下部空気の流れの考え方


現在のレーシングカーの多くが車体底面の空気の流れで大きなダウンフォースが得られないようにフラットボトムに規制されています。そのためできるだけ空気が入り込まないようにしてリヤディフーザーで吸い出すことで車体底面の圧力を下げることで何とかダウンフォースを得ようとしています。

ダウンフォースの多くは何枚も重ね合わせた大きなウィングによって得ています。しかし、本来一番大きなダウンフォースを得られるのは車体全体を翼を上下逆さまにした形状にすることです。現在ウィングカーが許されているのはインディカーくらいのものです。

F1より空力が優れているインディカー

その違いは一目瞭然でF1の複雑で大きなウィングに比べインディカーのウィングはとてもすっきりしています。車体の形状が作り出すウィング効果はF1カーの複雑な形状をしたウィングと同等かそれ以上のダウンフォースを得られるのです。

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タイヤのグリップ力だけに頼って曲がろうとするからダウンフォースが重視される


車はタイヤで曲がる乗り物だという考え方は車が発明されて以来100年以上変わっていませんが、世の中の常識は違います。世の中の常識は上体の動きと足元の動きをバランスさせながら曲がることが当たり前です。バランスを取るためにしていることの代表的なものが内側に傾けることです。もう一つはスキーのように足元を外側に押し出すことによって上体を内側にスライドさせることです。

このことによって上体と足元が進みたい方向を一致させバランスをながら曲がっています。上体と足元の動きのバランスを取りながら曲がることは世の中では当たり前のことなのですが、車だけはこの常識に反した曲がり方を100年以上変えることなく、慣性力でそのまま真っすぐ進みたい車体をタイヤのグリップ力で強引に内側に引っ張りこむような曲がり方をしてきました。

車もバランスを取りながら曲がるという考え方に変えればカーブを曲がるのにタイヤの大きなサイドフォースに頼る必要が無くなります。現在の車は空気抵抗を減らすよりダウンフォースを大きくすることが優先されています。

一番大きなダウンフォースを得られるのは実は車体の形状で車体の下側を流れる空気の量を多くして流速を速めることです。そして車体背面にできる渦流と負圧領域を小さくすることです。

その理想的な形は流線形であることは誰でも知っていることですが、市販車の車の外形を流線形にするのは無理だと思っている人が殆どです。

しかし、空気の流れを流線形に近づけるだけならそれは意外と難しいことではありません。空気の通路を作ることで四角い車体の中に流線形に近い空気の流れを作り出すことができます。車体の外側を通過する空気の流れを流線形に近づけることは大変ですが、流れの一部を車体の内部に引き込んで通過させれば流線形に誓う流れができ上ります。そのイメージが下の図です。

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このように車体の内側を通せば流線形の集まりになり外形はそのままで流線形の流れができ上ります。ホイールとホイールハウスから空気を吸い込み斜め後方に向きを変えながら車体中央に集めて車体背面に排出するという考え方は正にこのイメージにぴったりな空気の流れになります。

車体底面にこの空気の流れを作り出せば車体の空気抵抗が減り、ダウンフォースが増えることになります。そのために必要なものは車体底部の整流板です。基本的にはヨットの帆を流れる空気をイメージして整流します。そのことで空気をスムーズに流し流速を速めることができます。

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車体底部の中央に集まる空気の流れの流速を速めれば周囲の空気の流れも内側に引きずられ車体底部を通過する空気の量も増えます。その空気を車体平面の負圧になる部分に直接供給すれば負圧領域が無くなり渦の発生も弱まります。

実際にその考えが正しいのかどうか検証するためにホイールハウスに使った整流板と同じものをV字型にして車体底面に取り付けてみました。本来はきれいな弧を描くように湾曲を付けるべきなのですが、とりあえず簡単な方法として真っすぐなまま取り付けました。
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結果はやはり大きな効果がありました。しかし、取り付け方を少し変えるだけでその効果は大きく違ってしまうのも事実でした。度の取り付け方がベストなのか現状では確信を持てる状況ではありませんが大きな効果があることは間違いありません。

とんぼの羽根のしくみを利用


こんなアングル材を取り付けても抵抗になるだけでだけで何の効果もなさそうに見えますがこれがあるとないとでは運転した時の印象が全く変わります。とんぼの羽根の構造を知っていますか。トンボの翅は葉っぱの葉脈のようなものに薄い透明な膜が貼られたような構造をしています。しかも表面は細かな凹凸があり凸凹です。実はこの薄っぺらなでこぼこした構造が流線形に近い空気の流れをつくりだしています。

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表面の細かな凸凹が小さな渦を発生させ、その小さな渦が空気の壁となって羽根に沿って流れる空気は流線形に沿うような空気の流れを作り出し翼型に負けない揚力を発生させます。

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小さな渦を発生させて空気の流れをコントロールする技術はボルテックスジェネレーターやストレーキなどでも使われる技術でアングル材を使った整流板も整流板に沿って空気をきれいに流すという考え方ときれいな流れないときに生じる渦流を利用して空気の壁を作るという両方の考え方を利用しています。

車体の底面でダウンフォースを発生させようと考えると車体の底面はフラットよりわずかに中央が膨らませ路面との隙間を狭くした方がいいはずです。車体底面にV字型の整流板を取り付けると空気の流れは車体底部に沿う空気の流れは中央に集められられる流れと整流板を乗り越えてそのまま後方に流ていく2つの流れができます。

整流板を乗り越える時小さな渦流が発生して空気の流れは下側に盛り上がりながら後方に流れていくはずです。そうなればそれが空気の壁となって車体底面に沿って画られる空気も下側に押され車体底面と路面の隙間が狭くなったような効果が生まれるのではないかと期待しました。

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車を横から見たイメージもボンネットの中を流れる空気を増やして車体底面に導き、車体背面の下側からだけでなくのバンパーの上からも排出するようにすれば流線形に近い空気の流れができ上ります。車体底面はとんぼの羽根の考え方を取り入れればパネルで覆う必要はありません。整流板で小さな渦流を発生させて空気の壁を作れば最低地上高を確保しながら流線形に近い空気の流れを作り出せます。

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流線形の抵抗が何故少ないのか、それは流線形の上側と下側を流れる空気のバランスが取れているから上下の空気の流れが後端でスムーズに合流できるからです。スムーズに合流できるから渦流も発生しないし負圧にもならないのです。

車体の内側を流れを流線形にするいう考え方に変えれば外見はどんなデザインでもきれいに空気を流すことができるようになります。自然の流れだけでそれを達成するのはいろいろな制約ができてしまいますが強制的に空気の流れを作り出してしまえばその制約から解放されます。

それを可能にしてくれるのがホイールとホイールハウスに取り付ける整流板です。ホイールの内側に羽根のような整流板を取り付ければジェットエンジンのファンブレードのように空気を吸い込んで新たな空気の流れが作り出されます。

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そしてヨットの考え方を使えばその空気の流れを推進力に変えることもできるのです。

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ホイールはタイヤに駆動力を伝えるだけでなく新たな風の流れを作り出す送風ファンとして期のさせることができるのです。そしてその風の力を利用して空気抵抗を減らし車体を望む方向に動かす推進力を得ることができます。

この風の力を利用して車体を曲がりたい方向に動かしてやれば車体とタイヤの動きのバランスが取れて今までとは全く曲がり方ができるようになります。

いろいろ整流板を試してきましたが、びっくりするような効果があることは間違いありません。空気の流れは目に見えないのでその流れをイメージするのが難しいですが、きれいに流すという考え方を基本にいろいろ試していけば望む結果は近づいてきます。

最初はよくわからなくてもイメージで取り付け効果が足りなかったら整流板を追加するということを繰り返せば効果ははっきりしてきます。

いろいろ試していくうちに車の走りはすっきりしていきます。カーブもこんなに簡単に曲がれたのかと思うはずです。バランスを取って曲がることがこんなに快適なことだったと思うはずです。

ホイールハウス、ホイール、車体底面の整流板そしてプリロードの順番で試すのがお勧めです。
是非試してみてください。




















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 今までのプリロード


サスペンションのばねは少し縮められた上体で組み込まれています。サスペンションがフルストローク伸びた時にばねがずれたり外れたりしないようにするためです。一般的に言われているサスペンションのプリロードはどれだけ縮めた状態で組み込むかを表しています。

車をジャッキダウンして車体の重さが加わると、ばねにはプリロードを超える力が加わりばねは縮められます。ばねの上側にかかる車の重さと縮められたばねの反発力がバランスしたところで止まります。サスペンションのばねの反発力はばね定数とばねの自由長からどれだけばねが縮められたかで決まります。

サスペンション組み込む時に予め縮める量を増やしておくと自由長から予め縮められた長さ分が引き算されるので、ジャッキダウンした時に縮む量が少なくなります。ジャッキダウンしてもあまり縮まないのでばねが硬くなったような錯覚を起こしますが、サスペンションを組み込む時のプリロードはジャッキダウンした状態から縮み側のストロークを制限しているだけでジャッキダウンの位置から伸び縮みする動きを変えるわけではありません。
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しかし、プリロードをどんどん高くして組み込み時にばねの長さをジャッキダウンのした時にバランスする長さより縮めてしまうとサスペンションは縮められたばねの反発力より大きな力が加わるまでは縮まなくなります。サスペンションにばねを組み込む時にこの状態になるようにすればサスペンションは大きな力が加わった時だけ縮むがそれ以外は伸び縮みしないサスペンションになります。

ばねレートを高めてサスペンションの動きを動きにくくする代わりにプリロードを大きくすることでもサスペンションを動きにくくすることができます。サーキットのような殆ど凹凸のない路面であればこのようなセッティングもできるでしょうが大きな路面の凹凸を吸収する必要がある一般道ではストロークが少なくなってしまうので現実的なセッティング方法にはなりません。

定常走行時にプリロードがかかった状態にする


このブログで紹介するプリロードというのはこのジャッキダウンした状態でサスペンションのばねを余分に縮めておくプリロードのことです。

サスペンションにばねを組み込む状態でばねを大きく縮める代わりにばねを使ってサスペンションを縮めるように力を加えることによってジャッキダウンした状態でサスペンションのばねを余分に縮めておくことで小野余分な力を超える力の変化が起きるまではサスペンションが縮まないようにすることができます。

サスペンションのばねとは反対向きに力が加わるように余分に力を加えてもばねによって力を加えるとサスペンションは伸びる方向にも伸び縮みできるようになります。反対向きに力が加わるようにするとプリロードを加えるばねの反発力はサスペンションの伸び縮みの動きに応じて大きくなったり小さくなったりします。

サスペンションを縮めるように作用するばねを使って力を加えておくことで、プリロードを超える力がかかるまでサスペンションのばねが伸び縮みしなくなることとダンピング効果が生まれます。

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メインのばねとプリロードをかけるばねの動きは逆になるので、その増減関係はメインのばねとプリロードをかけるばねでは逆になるためばねが元の長さを超えて動き続けようとする動きをお互いの力が押さえ合うことでダンピング効果が生まれます。

今まではダンパーによってばねが伸び縮みする動きを押さえるしか方法はありませんでしたが、ばねを使ってばねの動きをダンピングできるのです。ダンパーによるダンピングは急激な動きや大きな動きを押さえることができますが、ゆっくりした動きや僅かな動きはおさえることができません。

ばねを使って反対向きに力を加えると、ゆっくりした動きや僅かな動きを押さえることができるようになります。そして急激な動きや大きな動きに対してはその動きを邪魔しなくなります。

ダンパーを使ったダンピング効果とばねを使ったダンピング効果を組み合わせることで今までダンパーでは抑えにくかった車体の姿勢変化を押さえやすくなります。

反対向きの力を加える方法


両側から押しばねを少し縮めた状態で挟み込むことによってプリロードをかけることができますが、車のサスペンションアームを下から押し上げることはスペース的に無理があります。

下から押し上げる代わりに引きばねを使って上から引っ張り上げると同じようにアームに力を加えることができます。

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プリロードをかけるばねを引きばねにすれば限られたスペースでも装着可能になります。

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このプリロードとホイールとホイールハウスの整流板、この三つ併用することでサスペンションの動きと車体の動きを今までとは全く違うものにすることができます。その違いはは乗ってみればわかります。

昔からあったプリロードの考え方

プリロードをかけておくという考え方は航空機では昔から取り入れられている考え方で特に新しい考え方ではありません。

航空機は主翼で揚力を発生させ機体を浮き上がらせます。機体の後ろには水平尾翼と垂直尾翼ありますが、水平尾翼は水平安定板(Horizontal Stabilizer)とも呼ばれています。その理由は水平安定板は下向きに揚力を発生させ機体の後ろ側を下側に押さえつけるようにして機体をあんていさせているのです。

水平尾翼も上側の揚力を発生させたほうが効率がいいのですが水平尾翼も上向きの揚力を発せさせてしまうと機体がわずかな気流の変化で常に揺れてしまい安定しないことと失速した時に元に戻にくくなってしまうからです。

そこで効率が悪くなることを承知でわざわざ水平尾翼を下側に押し下げる主翼と反対向きの力を加えることで機体を安定させています。

機体の重心を主翼の中心より僅かに前方になるようして飛行中は機首が下がるようなアンバランスな状態を作り出し水平尾翼を下側に押し付けることで機首が下がらないようにしているのです。
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このように機首を下げる力と機首を上げる力の両方の力を加えておくことで機体が揺れないように安定させる考え方はサスペンションのばねを縮めるように力を加えておくプリロードの考え方と同じなのです。

ダンパーとの考え方の違い


定常走行時にばねを使ってサスペンションを縮めるように力を加えておく事で安定させるプリロードの考え方と、ダンパーを使ってばねが余分に伸び縮みする動きを押さえる考え方には大きな違いがあります。

分かりやすい例で説明するとばねを使ったプリロードはキャスター付きの台に載せられた荷物を両方から押しながらその場で動かないように押さえているイメージです。ダンパーの場合はキャスターを取り外して荷物を地べたに置いて摩擦力で動かないようにするイメージです。

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その大きな違いは両方から押している場合は相手より大きな力をだせないとなかなか動かせませんが大きな力を出せば荷物はスムーズに動かせることです。地べたに置いた場合は摩擦力が小さくなれば動かせるようになりますが、ゆっくり動かすのは簡単で速く動かすのは大変だということです。

この動きの違いがサスペンションの動きを今までとは全く違うものにしてしまいます。車体の姿勢は変化させたくないけサスペンションはスムーズに動いてほしいという考え方にはばねを使ったプリロードによって押さえる方が適していると言えます。

プリロードとダンパー両方の長所を生かすことで今までできなかったことができるようになります。

ばねによってプリロードをかける


ばねというとコイルばねを想像すると思いますが、力を加えたら変形し力を取り除いたら元に戻るものは全てばねと考えることができます。タイヤは空気ばね、車体は板バネ、サスペンションのばねはコイルばね、とションバー、板バネ、空気ばね、ハイドロサス等々いっぱい種類があります。

私が使っているゴムベルトも立派なばねなのです。従ってプリロードをかける方法もいっぱいあります。要はジャッキダウンした状態(定常走行時)にサスペンションのばねを縮めるように力を加えることができればなんでもいいのです。

簡易的な方法


一番簡単で安い方法はチューブを再利用したゴムベルトを使ってサスペンションのコイルばねを引っ張って縮めてしまう事です。この方法だとコールばねの一部だけにプリロードをかけることになりますが効果は十分です。

ゴムベルトを強く引っ張りすぎるとサスペンションがフルストローク伸びた時にばねが遊んでしまうことがあります。それはゴムベルトで引っ張ることによってサスペンションを組み込んだ時のばねの長さより短く縮められてしまうからです。その場合は引っ張る量を少し弱くし巻き数を増やすようにすることをお勧めします。

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引っ張り具合の目安はサスペンションが伸びきった状態でできるだけ目いっぱい引張巻いていくことです。ジャッキアップしてサスペンションが伸びた状態で作業すればゴムベルトがいっきに破断することはありません。

ゴムベルト通しが重なると引っ張りにくいので小麦粉などの粉をまぶして作業すると作業がしやすいです。
ジャッキダウンしてホイールハウスとタイヤの隙間が狭くなっていればプリロードがかかっていることが確認できます。私の場合は2~3cm狭くなるようにゴムベルトで引っ張っていました。

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ゴムベルトの端と端はは手で結ぶのが一番安全です。見た目は悪いですがゴムベルトが切れた時周囲の部品を傷つけません。金属部品で固定してしまうとその金属片によって周囲の部品が傷つけられてしまうので品族部品を使って固定することはお勧めできません。

接着剤で張り付けたこともありましたが剥がれて緩んでしまうことが多く結局見た目は悪くても手で縛って固定するのが一番安心できる方法だと思います。

シトロエンの場合はコイルばねを持たないので前輪はトーションバーの両端を、後輪はスイングアームを直接引っ張り上げる方法でプリロードをかけました。

シトロエンはコイルばねではないためプリロードを大きくかけることができました。

理想はサスペンションを縮める力を加えることができるダンパーにサスペンションを縮めるばねをないぞうさせることです。リバウンドスプリング組み込まれたダンパーがありますが内蔵されるばねのストロークを変えて走行中に力が加わるようにするだけです。

リバウンドスプリングは元の長さを超えて伸びようとする動きを反対向きに力を加えるばねで押さえようとするものですが縮められたばねが元の長さに戻る少し手前から反対向きの力が加わるようにすればぷりろーどがかかります。

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ダンパーに組み込む場合はダンパーを圧縮空気で加圧することによりピストンの面積差を利用してダンパーを縮めることができます。この方法も航空機の油圧部品で良く使われている方法です。面積さを利用して動かす原理は力=圧力X表面積という考え方をするとピストンを押す力はピストンの表面積が大きい方に大きな力が加わるという考えです。

従ってダンパーを加圧する空気の圧力を高めれば力の差も大きくなるのでダンパーを加圧する圧力を変えることでプリロードの大きさを変えることも可能になります。

慣性力を味方にする


プリロードをかけておくことでもう一つ大きく変わることがあります。それは慣性力です。慣性力は現在の状態を続けたいという力です。動かな状態のものはこのまま動きたくない力として作用し動かそうとする力の邪魔します。しかしそれが一旦動き始めるとそのまま動き続けたいという力に変わってしまいます。今度は動きを止めたり違う方向に向きを変えたいという力に対抗して邪魔しようとする力に変わってしまいまったく逆の働きをするようになるのです。

慣性力が邪魔者扱いされるのは現在の状態を変えようとする時に邪魔者になるからです。しかし、慣性力はどんな時でも邪魔者なのかというとそうでもありません。エンジンのフライホイールなどは良い例で慣性力を利用してエンジンの回転を安定させています。

車体を安定させたいというを言い換えるとこのまま動かない状態を維持したままにしたいということです。サスペンションにプリロードをかけてサスペンションがプリロードを超える力がかかるまで伸び縮みしなくなることはコおまま動かない状態を維持したいという考えに一致します。

現在の車はカーブで車体が傾くことは避けられないことだと考えられているため、傾き始めた車の動きをどうやって押さえようかいう考え方が基本になっています。つまり慣性力はそのまま動きたくないという慣性力からこのまま動き続けたいという慣性力に変わってから動きを押さえようとしているのです。

動き出してからその動きを止めようとするため慣性力が悪者扱いされてしまうのです。動かしたくないのであればそのまま動かないように保持すればそのまま動きたくないという慣性力は味方してくれます。

車の姿勢変化の動きを考えると変化しやすいことが望まれるのはカーブを曲がる時のヨー方向の動きだけです。ピッチとロール方向はどんな時でも変化することは望まれず、直進状態ではヨー方向も姿勢変化しにくいことが望まれます。

プリロードをかけることで車体の姿勢変化を押さえてくれるのはプリロードを超える力が加わるまでのほんの一瞬ですが、この一瞬押さえられるか押さえられないかで邪魔者だった慣性力が味方してくれるようになり車体は安定した姿勢を保ちやすくなります。








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 ホイール整流板とは

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ホイール整流板はホイールディスクの外側からホイールハウスの内側に向かう空気の流れを作り出す送風ファンのような機能をホイールに持たせるために装着するものです。

ホイールリム内側またはホイールディスクの内側に送風ファンの羽根として機能する整流板を装着することにより走行中常に回転しているホイールの動きを利用してホイールの外側の空気を吸い込みホイールハウス内側と車体底面に排出するという空気の流れを強制的に作り出すものです。

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この強制的な流れを作り出すことでホイールハウスから車体側面に溢れ出そうとする空気の流れを押さえるとともに車体底面を流れる空気量を増やし車体の下側から車体背面に積極的に空気を送り込まれるようにするものです。

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ホイールハウスの整流板と併用することによりホイールハウス周辺の空気を吸い込み車体の底部中央に集めて車体背面に排出するという従来とはまったく異なる空気の流れを積極的に作り出そうとするものです。


またホイールが外側の空気を吸い込むことによって生じる反力を利用して車体を左右に移動させる力を加えることを可能にします。これはハンドル操作によってホイールの向きが変わることによってホイールに作用する反力の向きが変化し車体に対して反力のかかり方がアンバランスになることを利用するものです。

左右のアンバランスが生じる事によって車体には曲がりたい方向に力が作用するので車体の進みたい方向とタイヤの進みたい方向のアンバランスな状態を解消しながら曲がれるということができるようになります。

従来の車は車体の進みたい方向とタイヤが進みたい方向が異なる状態でカーブを曲がることを強いられてきましたがバランスが取れた状態で曲がれるようになることで今までにない感覚でカーブを曲がれるようになります。

その感覚は新鮮なもので車も実はこんなに楽に曲がれる乗り物だったんだと思わせてくれるものです。

ホイールは速度を上げるほど高速で回転するのでホイール用整流板を取り付ける際は回転するホイールのバランスを崩さないように装着する必要があります。それは高速になればなるほどシビアになっていきます。

一般の高速道路の速度域を超えない車であれば簡易的な型紙を目安にしてほぼ均等に装着すれば振動や風切り音の問題は起きませんが、一般高速道路の制限速度を大幅に超える速度域を使用する場合は重量バランスに加え空力的なバランスを取った一体物の整流板を予め制作する必要がありそうです。

ここではホイール整流板の効果を体験するための簡易的な方法、一般高速道路でも不具合を感じないようにする装着方法、そしてこう走行にも耐えられる理想的な装着方法を紹介します。

現在個人的に装着している整流板は少しづつ手を加えていった結果、一般高速道路までは振動や大きな騒音を感じることなく走行できるレベルには達しています。しかし制限速度を大幅に超える速度に対しては十分な性能は保障できるものではありません。

安易的な型紙を使って一つ一つの整流板を装着するというやり方ではどうしてもアンバランスな状態がしょうじてしまうことと、現在はまだ形状や取り付け角度サイズなど全て試行錯誤の状態で整流板の形状矢装着方法がは今後大きく変わる可能性もあります。

いろいろアイデアを出しながら試していくことによってそのノウハウも確立されていくはずです。

前置きが長くなってしまいましたが今まで試してきたことを紹介していきます。

 

ホイールリム内側とブレーキキャリパーの隙間が重要


ホイールリム内側に整流板を装着するにはホイールリム内側とブレーキキャリパーの隙間がある程度広くないと整流板はその効果を発揮することができません。理想はホイールサイズをインチアップにして隙間を広げてから装着することがお勧めです。サスペンションのプリロードをかける場合もタイヤの剛性を高めた方がサスペンションの動きが良くなるのでホイールサイズを大きくする時に試すのがお勧めです。

ホイール整流板はオリジナルサイズのままでも装着できその効果も実感できますが、インチサイズアップしたホイールに装着した場合に比べその効果は少ないものとなります。やはり風をスムーズに流すにはある程度の隙間は確保する必要がありそうです。

ここからはシトロエンC5のホイールを16インチから17インチにアップして装着した時の事例です。

ホイール整流板の効果を実感できる簡易的な方法


準備したのはコの字型のプラスチック製アングル材、両面テープ、そしてアルミテープです。

ジャッキアップしてタイヤを外しホイールの内側をきれいに掃除します。この掃除が一番重要でしっかり掃除しないと整流板はすぐ剥がれてしまいます。

しっかり掃除して脂分を除去すれば後はアングル材を回転方向に対して外側が先行するように斜めに張り付けるだけです。アングル材は高さ1cmぐらいのものを使用し角度はとりあえず回転方向に対して45度長さはアングル材を密着して装着できる最大限の長さを目安にして装着します。
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位置決めは簡易的な型紙を作ってホイールディスクとホイールリムの端の位置を意識しながらできるだけ均等になるよう整流板を張り付けていきます。基本はホイールディスクのスポークの数と同じです。効果不足を感じる場合は数を倍にしてもかまいません。

装着位置が決まったらアルミテープでカバーすれば終わりです。

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ホイールハウス内側の整流板と併用すればコの字型の整流板だけでもその効果ははっきり実感できると思います。抵抗感の無いすっきりした加速感とカーブでの素直なハンドリング、そして角の取れた乗り心地です。

整流板の効果が足りない場合は装着直後は何となく変化した感じがするという程度鹿変化が感じられませんかもしれませんが時間の経過とともにいろいろな場面で今までとは違う走行感覚が実感できるはずです。


整流板の効率を高める方法

次に試したのがコの字型のアングル材を背中合わせにしてエの字型にしてみました。こうすることによって整流板の強度を増すとともに、整流板の進行方向に対して背面側が負圧になり空気を吸い込みやすくなるのではないかと考えました。その効果はあったようで整流板の効果をよりはっきり実感できました。
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整流板の補強

エの字型の整流板では手で補強版を触ると少しぐらぐらします。速度域が高くなった時に整流板が風圧によって変形しやすいと考え空気の流れをよりスムーズにしたいと考え、アルミテープで端の部分を湾曲させるように形作りながら補強しました。この補強によって整流板は手でゆすってもぐらぐらしなくなりました。風切り音も少なくなったような気がします。

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ホイールの整流板の効果は十分感じられます。といいたいところですが、実際はホイールハウスの整流板と同時に加えているためどちらの効果が大きいのかはっきりしないぶぶんがあります。しかし、両方の改良を進めたことで現在は高速道路の制限速度をわずかに超える程度の速度であれば、今までに味わったことのない不思議な走行感覚をストレスなく楽しめています。

その感覚はやはり乗った人ではないと分かりません。


法定速度を大幅に超える速度では簡易的な取り付け方ではバランスが崩れて振動が出てしまうようですが、現状で通常の走行では何の支障も感じず不思議な走行感覚を楽しんでいます。

BMW130iのホイールへの装着例


BMW130iは1シリーズの車体に3Lのシルキーシックスを搭載したホットハッチといわれる種類の車でオリジナルのホイールサイズは17インチです。しかし、高出力のエンジンを搭載しているためブレーキディスクのサイズも大きくホイールリムとブレーキキャリパーの隙間は殆んどない状態です。

予算の都合上18インチのホイールにサイズアップすることができなかったためオリジナルサイズのままホイール整流板を取り付けてみました。その装着例です。

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ホイールリムとブレーキキャリパーの隙間が狭いためコの字型のアングル材も高さ5mm程度の低いものを装着しました。それでもブレーキキャリパーと干渉してしまうため干渉する部分を切り欠きました。

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長さをできるだけ長くすること整流板の効果を大きくしようと考えましたが、整流板を装着した後の効果は感じられるもののシトロエンの時のような劇的な変化は感じられませんでした。

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そこで整流板の数を倍に増やしました。効果は装着前よりはっきり感じられるようになりましたがやはりインチサイズアップしたシトロエンと比べるとその効果は控えめな感じがしました。

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しかし、装着するとしないでは明らかに走りが変わることは間違いありません。その変化はシトロエンの走りの変化と共通する感覚があり車の走りを快適にしてくれました。BMW130iはシトロエンと違う方法で改良を加えることでほぼ理想の走りが手に入れることができましたが、それは別の機会に紹介したいと思います。

ホイール整流板の理想的な形


ホイール整流板の理想的な形は2つ考えられます。一つはホイールリムの内側に装着する整流板をリング状にして一体化させたものを予め制作してホイールリムの内側にはめ込むようにして装着することです。整流板を一体化させてリング状にすることによりバランスの乱れを防ぎ構想走行でもホイールの動きは安定すると思います。リング状の整流板をホイールディスクとは反対側の端に装着することによりホイールリムの剛性も高められるので整流板を個々に取り付けるよりも多くのメリットが考えられます。

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もう一つはホイールハブとホイールディスクの間に送風ファンとして機能する薄い板で制作した風車の羽根のような形の整流板を装着することです。

この方法ならホイールディスクのデザインの自由度を束縛することなく空気の流れを作り出すことができます。一番のメリットは容易に装着できることです。ホイールディスクのスポークの数に合わせたデザインにすることにより違和感なく装着できます。

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この薄い板で制作した整流板の外周部分にリング状の整流板を取り付けても良いと思います。ホイールの内側にはブレーキディスクが装備されるためホイール内の空気の流れの殆どはホイールリム内側に近いところを流れることになります。

ホイールの回転中心に近い部分の空機は流れにくいと考えられるため風車の羽根のような形状よりリング状の整流板の方が効率がよさそうです。ダイソンの羽根のない扇風機と同じようにコアンダ効果を利用したコアンダエアという扇風機がツインバード社から発売されていますがその羽根の形と配置はとても参考になります。
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ホイールの内側には大きなブレーキディスクがあるのでホイールの中央部分よりホイルリム内側に沿って空気の流れを作り出しその流れのコアンダ効果で内側の空気を一緒に吸い込んだ方がは効率よく抵抗も少なくなるはずです。

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ホイールディスクそのもののデザインを航空機エンジンのファンブレードのような形状にするという考えもありますがその場合デザインを左右対称にする必要があるため右専用と左専用の2種類のホイールを作る必要があります。コストをかけられる高級車では可能かもしれませんが大衆車にはコスト的に負担が大きくなります。


今現在思い描いている理想の形はこんなところです。

ホイール用整流板もホイールハウス用整流板も現状ではまだ試行錯誤の状態でまだまだ改良の余地はいっぱいあります。

ホイールから空気を吸い込み車体の底面の中央に集めて車体背面に流す。この考えを基本にいろいろ試していけば間違いなく今までに経験したことがない走行感覚を楽しめるようになります。エンジンの馬力を高めるより空気抵抗を減らすことがこんなに快適で、車はこんなに簡単に曲がってくくれる乗り物だったんだと思うはずです。

今までとは全く逆の考え方なので抵抗感があるかもしれませんが、みんなで情報を共有しながら改良していけば、今までの走りは何だったんだろうと思えるはずです。

是非お試しください。そして100年間変わらなかった車は外側に傾きながら曲がる乗り物という考えを変えてみませんか。



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世界中
うんうんする
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 ネットで調べて気になった画像の数々

ネットの画像を見ていて一番気になったのがこの画像です。
ホイールハウスから勢いよく水しぶきが横に噴き出しています。

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F1のブレーキングで外側に向かって噴き出すカーボンブレーキダスト
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ホイールハウスから大きく横に噴き出す水しぶきとブレーキのカーボンダストの画像を見た時、こんなに横に噴き出していたら相当空気抵抗が増えるだろうと思ったのです。

「空力 シュミレーション」で検索するといろいろな動画が出てきますが下の画像はその中で気になった部分の画像を切り取ったものです。

まずはコンピューターシュミレーションの動画から

この画像はちょっとショッキングな画像です。実際には車はこんなに空気の渦を引きずりながら走っているのです。これでは車体の形状をスムーズにしてもあまり意味がないと思ってしまいました。
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これは車体下側からタイヤによって生じる渦流のシュミレーション画像です。タイヤが空気の流れを遮ることで空気の流れは押し広げられ渦流となって後方に流れていきます。


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これはホイールハウスから溢れ出す空気の流れのシュミレーション画像です

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この画像を見るとホイールハウスから噴き出した空気が渦流となって後方に流れていく様子が良く分かります

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これはNISMO GTRの開発動画に一瞬出てくる圧力分布を示すシュミレーション画像です。赤いところが圧力が高く青いところが圧力が低いところです。

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この画像の一部を切り取ったものですが、タイヤ接地面前方の圧力がこんなに高くなっているとは思いませんでした。

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圧力分布を示すもう一つのシュミレーション画像。やはりタイヤ接地面前側の圧力が高く後ろ側が低いです。

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下から見た圧力分布。こちらの方がイメージしやすいです。
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圧力と流速の比較 

圧力分布・・・タイヤの前方の圧力が高く後方が低い。
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流速分布・・・タイヤの前方の流速は低く後方の流速は高い。
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ドラッグレースのバーニングの画像を見るとホイールハウス内空気の流れが良く分かります。
タイヤを空転させて温めるバーニングの映像を見るとタイヤの回転によってホイールハウス内を通ってスモークがタイヤの前方に噴き出される様子がはっきり確認できます。

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前方から見るとさらに良く分かります。ホイールハウスはタイヤが回転することによってタイヤの後方の空気を吸い込んでタイヤの前方に吸い込んだ空気を送り込むポンプのような役目を果たしていると考えることができます。

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ホイールハウス内に生じた空気の流れは前方の隙間から勢いよく路面に向かって噴き出されタイヤトレッド面に沿って流れる空気はどんどん狭くなるタイヤと路面の隙間に向かって流れていきます。最終的にその流れはタイヤ接地面に遮られて行き場を失い左右に広げられます。空気の流れが左右に広げられる部分にはよどみ点が生じ圧力は高められます。

タイヤ接地面前方の圧力が高まるとホイールハウスから噴出する空気の流れはどんどん行き場を失い最終的にはタイヤ前方のホイールハウスとタイヤの隙間から噴き出す空気の流れも滞ってしまい車体側面に向かってホイールハウス内の空気の流れが噴出するようになると考えられます。

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F1カーのタイヤ周辺の流れ・・・F1カーは空力的に優れた車体だと思われる方は多いと思いますが、大きなダウンフォースを得るのに特化したデザインでタイヤがむき出しになっていることによって実はとても空気抵抗が大きいことを知っていましたか。
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下の画像を見るとむき出しのタイヤの回転に沿う流れが前方からの風に押し返されているのが分かります。タイヤの抵抗に加え大きなウィングが大きな抵抗となりCd値は0.5とも0.7とも1.0ともいわれています。一般の車のCd値は0.2~0.5くらいなので比べ物にならないくらいF1カーの空気抵抗は大きいのです。

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回転するタイヤが前方に移動することで生じる圧力分布のイメージ図です。タイヤは前方の高い圧力によって後ろに押され上方の低い圧力に吸い上げられるので空気の流れはタイヤの抵抗を増やし接地圧を下げるように力が作用してしまいます。

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車速の違いによる車体周辺の流れの違い

低速時は車体に沿って流れやすい・・・車体に沿った空気の流れはリヤウィングの上下にきれいに流れる
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高速時は車体に沿って流れにくくなる・・リヤウィング下側に沿って流れにくくなるのでリヤウィングで大きなダウンフォースを得にくくなる。リヤウィングは高い位置に装着しないと高速走行時はダウンフォースが得にくくなる

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車体背面の渦流を示した画像 ・・・車体背面にできる渦流を確認できる珍しい画像。多くの画像は車体の沿ってスムーズに流れている様子を示して車体に沿った空気の流れがスムーズだということをアピールしているものが殆どだげこの画像は珍しく車体背面に生じる渦流が良くわかる。起きな抵抗となるのはこの渦流。

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車体背面にできる負圧領域が分かりやすいシュミレーション画像・・・青い部分が周囲より圧力が低くなっている負圧領域です。この圧力の低い部分に周囲の空気を引き込みながら車は前進しなくてはならないので車体は車体は周囲の空気を引き寄せながら移動しなくてはなりません。周囲の空気を引き寄せると同時に車体も圧力の低い部分に引き寄せられるのでその力が空気抵抗となる。渦流の発生と負圧領域の発生が想像以上に大きな空気抵抗を作り出しています。

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Cdt値の差をグラフにしてみるとその差が分かりやすくなります・・・流線形の抵抗は桁違いに小さいことがこのグラフでイメージできます。

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Cd値を数値で比較したものです。形状を細長くした方が抵抗が少なくなります。真ん中から前の形状より真ん中から後ろの形状が重要で後ろ側に乱れた流れができるかできないかの差がCd値0.03と0.3の違いを作っています。

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これらの動画や画像を見て思ったことは車体に沿ってスムーズに空気を流すことよりが、タイヤの回転によって乱される空気の流れや車体背面の負圧領域や渦流を小さくすることの方が重要ではないかということです。

車体の空力というと車体の前方の形状を流れやすい形にして上面と側面に沿ってスムーズに流れる形が重要だと思われがちですが、重要なのは実は車体の後ろ側の空気の流れが一番重要なのです。

空気抵抗はCd値だけでなく前面投影面積の大きさに比例して抵抗が大きくなっていきますが、渦流によって生じる空気の壁が実際の前面投影面積を増やし車体の外形を変えてしまいます。下の画像の渦流に沿って流れる空気を想像してみてください。これでは車体のデザインに工夫を凝らし苦労してCd値を0.3から0.2に減らしてもその苦労は台無しになってしまいます。いくら風洞実験の値が良くても実際はたいして変わらないことになってしまいます。

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整流板の取り付け方の基本的な考え


車体のデザインをを生かすにはホイールハウスやタイヤ接地面から外側に向かって噴き出される渦流をできるだけ少なくすることが重要です。そして車体背面の負圧領域を狭くし渦流の発生を最小限に押さえるにはもっと積極的に車体背面に空気を送り込む必要があります。

ホイールハウスとホイール内側に整流板を装着することによりホイールとタイヤが回転することによって生じる空気の流れを利用してホイールハウス周辺の空気を車体内側に引き込み車体底面中央に集めて吸い込んだ空気を車体背面に積極的に送り込むというのがホイールハウス整流板の取り付け方の基本的な考え方です。

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整流板を取り付けたことによって生じた様々な変化を考えると興味本位で取り付けたホイールハウスとホイールの内側に整流板は、ホイールハウス周辺の乱れた空気の流れを車体の内側に引き込み車体背面に積極的に空気を送り込むということをしてくれたようです。

それではどのように整流板を取り付けることが一番いいのか順番に考えていきます。現状ではまだ試行錯誤している状態でこれがベストだと断言できる状態ではありません。車によってホイールハウスカバーの形状も違うしタイヤとの隙間も違います。

殆どのホイールハウスカバーはタイヤがはねる汚れた水しぶきや小さな石ころなどの遺物によって車体の内側が汚れたり傷つけられたりすることを目的としているだけなので同じ車でも右と左のカバーのデザインが左右対称でない車がほとんどです。

理想はホイールハウスカバーの形状をホイールハウス内の空気の流れを制御できる形状に設計し直すことです。今イメージしている理想の形は下に示すような形状です。

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ホイールハウスカバーにぶつかる空気の流れが内側に向かって流れていくように外側よりも内側の隙間が広くなるような勾配をつけたデザインにすることによってホイールハウス内の空気の流れを内側に導き最終的にタイヤの内側とホイールハウスの隙間から斜め後方に向かって噴き出されるようにするものです。

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ホイールハウス内の空気の流れを内側にずらすのはタイヤの上方から前方だけで良いと考えるのでタイヤの前方部分だけ内側の隙間を大きくするだけでもいいかもしれません。

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更に空気の流れを内側に導く整流板またはカバーの凹凸を設置することで内側に流れの向きを変えることに対する反力を利用して空気の流れによってホイールハウスカバーを前方または下方に移動させるような力を加えることができます。タイヤの後方はタイヤの回転に沿う空気の流れが上向きになるのでタイヤトレッド面の動きに沿って空気が流れやすいようにする直線的な整流板を取り付けた方が良いと考えています。

この空気の流れを整える直線的な整流板は実際の高速道路で試した結果あるとなしでは大きな違いが生じる事が核にされています。こんな整流板はあってもなくても同じだろうと思っていましたが実際には大きな影響を与えるものでした。

今考えている理想のホイールハウスカバーのデザインはこんな感じです。

既存のホイールハウスカバーへの装着方法

ホイールハウスに整流板を取り付けることによって下の図のような流れを作ることを目指します。

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タイヤ接地面前方の圧力上昇の原因はタイヤトレッド面の動きに沿ってそのままタイヤ接地面に向かって空気が流れ込むことが一番大きな原因だと考えると、タイヤトレッド面の沿う空気の流れをホイールハウスの内側にずらせば圧力上昇は少なくなるはずです。

現在の殆どの車にはストレーキと呼ばれる空気の流れを遮る板がホイールハウスの前方に装着されています。これは車が前方に動くことによって生じる空気の流れがタイヤトレッド面に直接当たらないようにすることでタイヤ接地面前方の圧力上昇を防ぐのが目的のようです。

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しかしこのストレーキのおかげでホイールハウス内から噴き出る空気の流れはタイヤの前方に向かって流れやすくなるのではないかと思います。どちらの効果が大きいのか定かではありませんが、このストレーキの裏側(後ろ側)にも空気の流れをホイールハウスの内側に導く整流板を装着した方がいいと考えています。

ホイールハウカバーの形状は様々なので実際には取り付けてみて効果を見ながら整流板の大きさや数を調整していくことを繰り返していく必要があります。

しかし、ただ闇雲に整流板を増やしていけばいいというものではないため基本的にどういう空気の流れをイメージして装着するかということは重要になってきます。

ホイールハウスとホイール内側に装着する整流板はホイールとタイヤが回転することによって生じる空気の流れを利用してホイールハウス周辺の空気を車体内側に引き込み車体底面中央に集めて吸い込んだ空気を車体背面に積極的に送り込むという基本的な考え方をイメージしながらの取りつけます。

空気の流れというのはその流れを目で確認することも難しいので実はとても難しく整流板の取り付け方を少し変えただけで効果が無くなってしまったり、こんなものでは何も変わらないだあろうと思っていたものが思わぬ効果をもたらしてくれます。

なかなかイメージ通りになってくれないのが空気の流れですが、意識するのとしないのでは結果が大きく異なってくる大原則があります。その大原則は空気の入り口から出口まで流れを遮らないように綺麗に流すという考え方です。現実的には難しいことなのですが空気の流れは一カ所でも流れが滞ってしまうと全体の流れも滞ってしまいます。

そのためには空気の流れの入り口と出口がどこなのか明確にしておく必要があります。ホイールハウス内の空気の流れの入り口はタイヤ後方とホイールハウスカバーの間の隙間がメインの入り口になります。そしてその流れをホイールハウスの上方から前方にかけて内側にずらしながら最終的にタイヤの内側とホイールハウスカバーの間の隙間から斜め後方内側に噴き出すようなイメージで空気の流れを作り出すように整流板を取り付けます。

ホイールハウスの形状は様々なのでこれが正解だというものはありません。必要によりカバーの内側にカバーを追加しても構いません。守らなくてはいけないことはハンドル操作や路面の凹凸を吸収する動きの邪魔をしないように取り付けなくてはならないということです。

あとは空気の流れをイメージしながら整流板を取り付けていきます。整流板は取り付ける位置によって車体を任意の方向に動かす力が加わるようにすることができます。それは整流板が空気の流れの向きを変えることによって空気の力によって整流板を逆に動かそうとする反力が作用することを利用します。

空気の力を利用するにはヨットの帆の空気の流れが参考になります。風によって押されるだけでは風の速さ遺贈の速さで進めませんが帆に沿ってきれいに風を流すことによって揚力をはっせいさせると風の速さ以上の速度を出せます。整流板を取り付ける時も風を受けるのではなく流すというイメージが重要です。

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そのためにはホイールハウス内の空気がどのように流れるのかイメージしておく必要があります。ホイールハウス内を流れる空気の向きはタイヤの後方では上向き、タイヤの上方では前向きそしてタイヤの前方では下向きに変わりながら最終的に下向きに路面に向かって噴き出されます。できれば路面に向かって吹き出す向きは真下ではなく内側後方に向けたいところです。
整流板によって流れの向きを変えるように装着すると、整流板にはタイヤの後方では上向きに、タイヤの上方では前向きに、タイヤの前方では下向きに反力が作用します。この力はホイールハウスカバーを介して車体に伝えられ車体を力が加えられた方に移動させようとします。

反力が加わる方向を考えるとタイヤの後ろ側に取り付ける整流板で流れの向きを変えようとすると車体を持ち上げる方向に反力が作用します。これはあまり望まれる力の加わり方ではありません。タイヤの上方の整流板に加わる力の向きは前方なので車体を前方に押し出す力と作用するので車体に加わる空気抵抗を相殺する力として作用してくれます。

タイヤの前方に取り付けた整流板委は下側に押さえつけられる反力が作用するのでこの力は車体を下側に押さえつけるダウンフォースとして作用します。

そう考えるとタイヤの上方から前方に取り付ける整流板は車体を前方と下側に押す力となるのでできれば積極的に利用したいところです。逆にタイヤの後ろ側の整流板には反力が加わらない方が良いと考えられます。
整流板に沿ってきれいに流れるようにしながら向きを変えることが理想ですがそのためには乱れた空気が整流板に当たるよりも整流された空気を整流板に当たるようにした方がいいことは間違いありません。

そこで基本的な考え方はタイヤの後方方上方にかけてのホイールハウス内の空気の流れは流れの向きを変えるのではなくタイヤトレッドに沿うように整流して上方に取り付けた整流板に空気が流れるようにした方が良いと考えられます。

そしてタイヤの上方と前方の整流板で流れを整流板に沿ってきれいに流れるようにしながら内側に導くという考え方をするのがいいのではないかと考えています。

そのイメージで考えた整流板の取り付け例をいくつか下に示します。
現状ではどういう配列がベストなのか試行錯誤中でこれが一番良いと言えるものはありません。基本的にはどれもタイヤの後方で整流した空気の流れをタイヤの上方から前方にかけて内側に導くように流れを変えるというものです。

これらの配列を参考にしてどのパターンがよいのかそれとも駄目なのかは検証しながら方向性をまちめていくしかありません。
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図面は湾曲したホイールハウスを展開したイメージです。

これは整流板の取り付け角度、湾曲の大きさを少しづつ変えながら取り付けるという考えです。
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これは整流板を分割して交互に配列したもの。航空機のスラットやフラップの構造をヒントにしたもの
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これはタイヤの上方の整流板を通過した流れを少し整流してからタイヤ前方の整流板に当たるようにしたもの
更に分割した整流板の考えも取り入れた
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これはタイヤ上方の整流板を通り過ぎた空気の流れをもう一度整流してからタイヤ前方の整流板にながれるようにしたもの(上側の整流板と前側の整流板を明確に分けた)
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ホイールハウス内側の整流板を前方から見たイメージ図
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整流板の材料



整流板はホームセンターで売っていたプラスチックのアングル材に切り込みを入れてホイールハウス内側に沿って曲げられるようにしたものを、ブチルゴム製両面テープとアルミテープを使って装着しました。

これだけでは強度不足で高速道路で共振音のようなものが発生したため更にアルミテープでプラスチックのアングル材全体を覆い被せるように貼り付け補強しました。最後に艶消し黒のラッカースプレーを塗布して目立たないようにしました。

装着する時一番重要なことはホイールハウスカバーのクリーニングです。石鹸などを使って汚れを落とした後、シンナーなどで脱脂してから装着しないとすぐ剝がれてしまいます。

今回はプラスチック製のアングル材を使いましたが芯材として硬質発砲シートなどの素材を利用してもよさそうです。現在いいものがないか模索中です。

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ホイールの内側の流れと外側の流れ

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ホイールハウス周辺の空気の流れを考える時ホイールハウス内側の空気の流れとホイールハウスから噴き出した空気の流れ、ホイールハウスに対するタイヤの動き、車体に沿って流れてくる空気の流れに対するタイヤの動き、これらは考え方によって空気の流れ方が全然違う流れに見えてしまうことも考慮する必要があります。

タイヤは回転すると同時に前方に転がることでタイヤの外周の一点の動きを追いかけるとは回転運動と前進運動が組
み合わさったとても複雑な動きになります。移動している車のタイヤの動きを外側から見ると進行方向に対してタイヤの上側と下側では移動速度が大きく異なります。それはタイヤが一定の速度で回転してもタイヤの位置によって横方向に移動する距離と方向が変わってきてしまうからです。
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タイヤの上方では進行方向と同じ向きに大きく移動しタイヤの下側では進行方向と反対向きに大きく移動します。タイヤの前後では上下に移動するだけで横方向位置関係は移動しません。この動きをイメージしたのが下の図面です。上側の色分けはタイヤの回転に対するトレッド面の移動距離を示します。ホイールハウスの中ではこのように一定の速度で流れていると考えられます。
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一方タイヤの動きを外から見ている人にとってはタイヤの中心が前方tに移動する動きとタイヤが円周上に移動する動きが組み合わさって見えます。そうするとタイヤの上側は車多の移送速度より速い速度で動き、タイヤの下側は接地面では車体が前方に動く速度とタイヤが後ろ向きに動く速度が全く逆になり路面に対して速度差がぜりになります。つまりタイヤ接地面の移動速度はゼロ、スリップしていない状態になります。
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逆にタイヤの真上では車体の移動速度の倍の速さでタイヤは前方に移動することになります。何が問題なのかといえばタイヤのトレッド面に沿った空気の流れがホイールハウスから噴き出してしまうと車体に沿って流れる空気に対して逆噴射をするような形で空気が噴出してしまうということになります。
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藍屋の上側の外気にさらされている部分は常に実際の移動速度の2倍の速さで移動しているのです。空気抵抗は速度の2乗に比例して大きくなると言われているのでホイールハウスに上部から空気が噴出されないようにすることはとても重要なことになります。

整流板を取り付ける時もこのことを考慮して取り付ける必要があります。そう考えるとホイールハウスとタイヤの隙間もタイヤの上側では広く開けない方が良いことになります。整流板の取り付け方だけでなくホイールハウスとタイヤの隙間もホイールハウス周辺の空気の流れに大きな影響を与えることも考慮する必要があります。


参考にしたYOUTUBE動画

タイヤ回転を伴う自動車走行時周辺気流シミュレーション
https://www.youtube.com/watch?v=QsnXeg9FmLY

スーパーコンピュータを活用した自動車の空気力学シミュレーション
https://www.youtube.com/watch?v=SAWQY_LlB4g

NISSAN GT-R NISMO Development Story (REVISED)
https://www.youtube.com/watch?v=YDXoFK_kGJQ
 
DRAG RCE
https://www.youtube.com/watch?v=rw3LE78gwhg












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 ホイールハウス内の空気の流れで車の走りが変わる

カーくるのブログ初投稿です。現在シトロエンC5とBMW130 iに乗っています。どちらも2007年製の中古車で、シトロエンは購入して7年目、BMWは3年目になります。どちらも一般の車とはちょっと違う特徴を持った個性的な車ですが、自分好みの走りになるよう独自の考え方でいろいろ手を加えその変化を楽しんでいます。

独自の考えというのは定常走行時にサスペンションを縮めるようにプリロードをかけておくことと整流板をホイールの内側、ホイールハウスカバー内側そして車体底面に取り付けることでホイール周辺の空気を内側に吸い込み車体の下側に集めて後ろに流すというものです。

どちらも興味本位で試したことが車の動きを全く変えてしまったという偶然の産物です。その変化には本当にびっくりさせられました。現在はどちらの車も購入当時とはハンドリングも乗り心地も加速感までまったく違う車になっています。

どちらの車も現在のハンドリング、乗り心地ともに自分のイメージ通りに走ってくれる車に変わりました。

今の車に満足できず、走りを変えたいと思っている方に是非試していただきたいと思い投稿させていただきました。添加材を入れたり大きなエアロパーツを取り付けるより確実に効果があります。

サスペンションにプリロードをかける

きっかけはゴムベルトを使ってサスペンションのばねを縮めたことでした。最初に購入した車のホイールハウスの隙間が広すぎてみっともないので車高を下げて隙間をせまくする簡単な方法として思いついたのがサスペンションのばねをゴムベルトを使って縮めてしまうことでした。

ゴムベルトを使ってばねを縮めたことで車のハンドリングも乗り心地も全く変わってしまいました。タイヤの空気圧を通常より高めないと乗り心地が悪くなるという不思議な現象が起きました。
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その原因はサスペンションを縮めるようにプリロードをかておくと、そのプリロードを超える力の変化が加わるまでばねが伸び縮みしなくなることでした。そのことでハンドリングは良くなりましたが乗り心地がすごく良くなったりすごく悪くなったり乗るたびに印象が変わる車になってしまいました。

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ハンドリングは良くなったのですが乗り心地が良くなったり悪くなったりする欠点がなかなか解決できませんでした。

ホイールとホイールハウス内の空気の流れを内側に導く整流板

その問題を解決してくれたのがホイールハウス内に取り付けた整流板でした。ホイールハウス内の空気の流れを内側に変える整流板を取り付けたところ乗り心地の問題が解決し、カーブではさらに曲がりやすくなり抵抗感の無いすっきりした加速感が感じられるイメージしていた理想に近い車に変わってしまったのです。

ホイールの内側に整流板を取り付けたのは1970年代にF1で主流だったグランドイフェクトカーに興味を持ち自分の車で同じようなことをしたらダウンフォースが高くなるのか試してみたいと思ったことでした。グランドイフェクトカーというのは車体の下側に大量の空気を流して翼を逆向きにしたような空気の流れを作り出し下向きの揚力を発生させることでダウンフォースを得ようとするもので現在のF1では禁止されているものです。

普通の車も車体の下側に多くの空気が流れるようにすればダウンフォースが高まるのではないかと考え、思いついたのがホイールから空気を吸い込んで車体の下側に送り込めば車体の下を流れる空気の流速が増してダウンフォースが大きくなるのではないかと考えたのです。
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ホイールは走行中は常に回転しているので羽根の役目をする整流板をホイールの内側に取り付ければホイールから空気が吸い込まれそれを中央に誘導して加速させれば車体の下部を流れる空気の流速もますのではないか。というものでした。

実際にどうなるのか興味本位で試してみたくなりました。予想通りダウンフォースが増えるのか、逆に空気によって持ち上げられてしまうのか遊び心で試したホイールの整流板でしたが予想もしていなかった変化にびっくりさせられてしまいました。

何故か乗り心地が良くなり車の動き全てがスムーズになったような気がしました。そしてカーブを曲がる時にいつも感じるタイヤが踏ん張って曲がるような感じがしないまま簡単に曲がってくれます。
そこで欲が出てホイールハウスカバーの内側にも空気の流れを内側に変える整流板を追加しタラどうなるか試してみたくなりました。その効果も大きく同じ車とは思えないほど走りの印象が変わりました。
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更にホイールハウスからタイヤの内側に噴き出される空気を車体中央にあるマフラーを収納している窪みに導くように車体下部にもV字型に整流板を追加してみました。 車体の中央に集められた空気の流れが周囲の空気を引きずりながら後方に流れっていってくれれば車体下面の空気の流れも良くなるのではないかと思ったのです。
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考え方はどんどんエスカレートしていきましたが、整流板を追加するたびに明確に車の動きが変わっていき、どんどん良くなっていきました。一番不思議だったのは速度を上げれば上げるほどステアリングに対する反応が良くなっていくことでした。

カーブでは速度を上げれば上げるほどステアリングに対する反応が良くなり思い通りに曲がるようになりました。これも今までとは逆の感覚です。ゆっくり走っても角のとれた乗り心地に変わり、まるで何かに吸い込まれるような抵抗感のないすっきりした加速感を感じられるようになりました。
整流板の効果は顕著で取り付け位置をちょっと変えたり追加するだけで印象が大きく変わりました。こうした方が良くなるのではないかと考え追加すると逆に悪くなってしまったりたり、こんなものでは変わらないだろうと思いながら取り付けたものがすごく大きな変化を感じさせてくれたりしました。

これはプラシーボ効果かもしれないと思い元に戻してみるとやはり元の状態に戻ります。そして再度整流板を装着するとやはり動きが違うのです。シトロエンで試した事はBMWでも同じように試しました。するとやはり明らかに似たような変化があるのです。それらの変化は数値として表しにくい変化ですが、ドライバーには気持ちの良い走りに変わったとはっきり感じさせてくるものでした。

何故そう感じるようになったのか、私は車体とタイヤの動きのバランスが良くなったからではないかと想像しています。現在の車は慣性力によって真っすぐ進みたい車体モノコックと内側に曲がりたいタイヤでは進みたい方向が一致しないアンバランスな状態のままカーブを曲がっていきます。

それが整流板によって生じる空気の流れによって車体を内側に移動させる力が作用するようになったことで、タイヤの進みたい方向と車体が進みたい方向の差が無くなりバランスが取れた状態で曲がれるようになったのではないかと想像しています。

そんな都合の良い話はあるわけないだろうと言われそうですが、いろいろ考えていくとそう考えることが一番自然なのです。

空気の流れを利用して車体を動かしたい方向に動かす力を加える。そのことを意識しながら整流板を取り付けることによって車の動きも望むように変化してくれました。

考えてみれば航空機は翼を流れる空気の力で浮き上がり、ヨットは帆に沿って流れる風の力で前に進む乗り物は身近にいっぱいあるのです。空気の流れというのは見えないので難しいのですが空気の流れには想像を超える力があります。車を動かすのはタイヤに伝わる駆動力だけだと考えられてきましたが、タイヤの駆動力+空気の流れによる反発力という出力側をハイブリッド化した車もあってもいいのではないかと思います。

整流板装着後の変化は偶然にもホイールハウスに整流板を取り付けたことで、タイヤが移動したい方向と空気の流れの力によって車体が移動したい方向のずれが無くなったことでバランスが取れた状態でカーブを曲がれるようになったと考えるのが一番自然です。

その自然な動きを経験してしまうと今まで遠心力に耐えながらタイヤの踏ん張りで曲がっていたのは何だったんだろうと思ってしまいます。今までの車はタイヤと車体の動きがアンバランスな状態で曲がることは仕方ないことだと考えられてきましたが、世間一般では上体と足元の動きをバランスさせながら曲がることは当たり前のことなのです。

整流板は車も実はこんなに気持ちよく曲がれる乗り物だったんだということを実感させてくれました。加速感にしてもあんなにひ弱なシトロエンC5が気持ちよい加速感を味合わせてくれるようになりました。遅いけど気持ちよい加速ってあるんだなあと思いました。

現在所有しているシトロエンC5とBMW130iはハンドリングも乗り心地も加速感も購入当時とは比べ物にならないくらい快適な車に変わっています。その変化はこれ以上何を望むのだろうと思えるくらい満足度が高いものでいまだに乗るたびにプリロードと整流板の効果はすごいなと感じさせてくれます。

次に試してみたいのはSUVとミニバンです。自分では所有していないので試すことはできませんが、プリロードと整流板を組み合わせれば、常にゆらゆらピッチングを繰り返しながら走るSUVやミニバンがいなくなり、カーブでも車高が高いことを感じさせない素直なコーナリングができる車になるはずです。そうなればSUVやミニバンの快適性はすごく高まり高級車らしい走りができるはずです。

空気の力で車体を動かすという考え方は車高が高い車の方が効率よく作用してくれるはずなのです。思い通りに変わってくれるのかとても興味深いところです。
 
整流板をどういう風に取り付けるのが一番いいのかまだまだ試行錯誤の状態ですが、ホイールハウス内の空気の流れを変えることによって、今までに経験したことのないような自然な感じで走れる車に変えることができることは間違いありません。


簡単に試せるプリロードと整流板

ゴムベルトを使ってサスペンションのばねを直接縮めるかトーションバーやリンクを引っ張り上げることでプリロードはかけられます。理想はダンパーの内部にプリロードをかけるばねを組み込むことです。現在リバウンドスプリングを組み込んだダンパーがありますがそのばねの長さを伸ばして常にばねの力が加わるようにするだけでいいのですが、・・・需要があれば簡単にできるはずです。

ホイールの内側に取り付ける整流板はブレーキキャリパーに干渉しないようにバランスよく取り付ける必要があるのでちょっと難易度が高いです。できればホイールをインチサイズアップしてブレーキキャリパーとホイールリムの隙間を広げてから取り付けることが望ましいですが一体物でホイールの内側に簡単にはめ込めるような整流板があればだれでも気軽に装着できるようになります。試すだけなら紙で簡単な型紙を作って整流板を取り付けることができます。
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ホイールハウス内側に取り付ける整流板は取り付け位置によってその効果が大きく変わってきます。私の考えではホイールハウス内の空気の流れはタイヤトレッドの動きに空気が引きずられることによってタイヤトレッドの動きにそってホイールハウス内全体にその空気の流れが生じていると考えています。

これはYOUTUBEのドラッグレースの映像を見た時タイヤを空転させてバーニングさせた時のスモークがホイールハウス内に充満した後前ぽの隙間から溢れ出してくる様子を見て考えたことです。

現在はホイールハウス内の空気を後方に排出するという考えが主流ですがYOUTUBEの映像を見る限りホイールハウス内の空気に流れは違います。ホイールハウス内の空気の流れはホイールハウスカバー内側に沿って、タイヤの後方と上方と前方では、下から上、後から前、上から下とどんどん向きを変得ながらわっていきます。
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空気に流れを内側に変えると整流板にはその反力が作用しますがホイールハウスの上側に整流板を取り付けると整流板は前方に押され、タイヤの前方に整流板を取り付けると整流板は下側に押されます。
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タイヤの後方は整流板を上に押し上げる力が加わってしまうため流れを内側に変える整流板ではなく空気がタイヤのトレッドの動きに沿って流れやすくするタイヤの動きに沿う整流板を取り付けることが有効です。この後ろ側に取り付ける整流板は効果がなさそうですがあるとなしでは全然違いました。

車体の底面に取り付ける整流板は理想は横風を受けながら進むヨットの帆をイメージしてホイールハウスから内側に噴き出される空気の流れに沿ってその空気をマフラーが収まる中央の窪みに導くというものです。これもあるとなしでは全然違いました。

いろいろ試行錯誤しながら整流板を追加していった結果現在はホイールハウスと車体底面は整流板だらけになってしまいました。これが目に付くところにあったら醜いとしか言いようがありませんが、ホイールハウスの中と車体底面はのぞき込まなければ見えないのでやりたい放題です。

いっぱい整流板を取り付けたままユーザー車検を受けてきましたが、車体底面のチェックでも何も指摘されることなく無事合格できました。何か言われたらそこでむしり取るつもりでしたが、その必要はありませんでした。

ゴムベルトも装着したままでしたがこちらも何も指摘されませんでした。検査員の方がチェックしている様子を見ていると整流板に触って取れないかどうかを確かめていたのが確認できました。ということは整流板を装着すること自体は問題なく、取り付けさえしっかりしていれば車検は通るみたいです。

現在はプラスチックのアングル材を骨組みとして両面テープとアルミテープで覆って固定することにより整流板にしています。汚れを取らないで取り付けると簡単にはがれてしまいますが、硬い金属材料は使っていないので、外れても車体を傷つけたりタイヤに刺さってパンクさせたりする危険がないようにしています。

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プリロードをかけるゴムベルトも引っ張りながら巻き付けた後、ゴムベルトの端と端通しを縛って固定しています。見た目は悪いのですが金属部品を使って固定するとゴムベルトが切れた時に固定していた金属部品がブレーキホースやタイヤを傷つける恐れがあるので金属部品で固定しないようにしています。

偶然見つけたプリロードと整流板ですがその効果は想像を超えるものです。空気の流れは複雑で難しいので効率よく整流板を取り付けるにはそれなりの経験とノウハウ必要になってきます。しかし、効率が悪ければ整流板の数を増やせばよいと考えることもできるので、どんな車でも試してみる価値は十分あると思います。

耐久性を無視すれば数千円の材料費だけで試すことができます。後はタイヤを取り恥ずる労力とホイールハウス内をクリーニングしてばねにゴムベルトを巻き付け整流板をホイールとホイールハウス内側に張り付けるだけです。

特にホイールハウス周辺の空気の流れを変える整流板には大きな可能性を感じています。そのノウハウはまだ道半ばという感じで確立されていません。しかしホイールハウスの空気の流れに興味を持つ人が情報を共有していけばそのノウハウも確立されていきます。
プリロードと整流板の最も大きな利点は車の外見にほとんど影響を与えないことです。見た目は何もしていないように見えて空力性能はすごい車に変えることができます。しかもその効果は走り出した瞬間からはっきり感じられるものなのです。

今まで試してきた詳しい内容はhttp://spring3car.blogspot.jp/2017/03/164.htmlを見てください

6月4日のミラフィオーリ2017に参加予定なので興味を持った方は是非シトロエンのホイールハウスを覗き込んでみてください。



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プロフィール
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ハイドロサスの理想的な乗り心地とハンドリングを求めて2007年式シトロエンÇ5に乗っています。現在の走行距離17万キロ。
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