07年11月・・・
約束通り、双葉社のSさんが広島に来られた。
ホテル1Fにある喫茶店での打ち合わせ。流石のBOBAも少々緊張する。
顔合わせで名刺交換。電話での話の続きを伺う。
Sさん(以下S):「BOBAさんの作品拝見させていただきました。大変良かったです!以前どこかで描かれていたんですか?」
BOBA(以下B):「はい、19~29歳まで東京でゲームのキャラクターデザインや漫画を描いていました」
S:「そうでしたか!通りで絵が達者なんですね!で、先日お話した件ですが・・・実は現在、来春創刊予定の雑誌を企画中でして、そこで連載していただける作家を探しているところなんですが、そんな中、BOBAさんの作品を拝見する機会がありまして・・・」
B:「それで連載を・・・ということですか?」
S:「そうです!是非にと編集長と話しているところです。」
B:「ありがとうございます!・・・で、連載する漫画の内容なんですが・・・」
S:「ええ、勿論このままの設定で描いて欲しいと思っています。」
少し安心した。
というのも自分的には「こんな絵でエロ漫画を・・・」というお願いであればお断りしようと思っていた。
性別が男性という性格上(^^)女性に興味があるのは当たり前なのだが、そういうのを仕事に出すのは絶対に嫌だし、第一親や親戚に見せれないものを作りたくないのをモットーにしているからだ。
S:「但し見せていただいた作品はあくまでも読み切りの作品ですので『第1話』的に話を膨らませて欲しいんです。」
B:「はい」
S:「それと多少設定を微調整したいのですが・・・」
B:「はぁ・・・どういったところでしょうか?」
S:「ヨツバちゃんの設定です」
解説しよう!(ヤッターマン風に)
『パイロット版』でのヨツバは車に触れるだけで悪いところや壊れているところがわかる、いわゆるエスパー的要素を含んでいたのだ。
S:「そこを音を聞いたりすることで症状を判断できる・・・という多少現実的な路線にしたいのですが・・・」
B:「はい、そこを考慮して手直しします!」
S:「それではよろしくお願いします!出来ましたら確認したいのですが」
B:「レンタルサーバにアップしますので改めて連絡します!」
・・・ということで広島駅のお好み焼き屋へと向かった・・・・。
Sさんとの打ち合わせで今回の一件が夢でもドッキリでもないことを確信した・・・が・・・・
これまで何度も苦渋を舐めているBOBAは手放しに喜べなかった。
新創刊?連載?不安要素が頭を擡げる・・・・。
過去にも読み切りを経て連載という運びになったことがある。
が、いざ連載!という段になって編集長から「休刊する」との話を聞いて激しく落胆したことがある。
その苦い記憶が素直に喜べない原因を作っていた。
とはいえ信じるしかない!!
連載に向け『クアドリフォリオ』第1話のネームに取り掛かる・・・がなかなかOKが出ない。
07年12月から描き始めた第1話ネームは気がつけば08年2月を迎えていた。
4月創刊でしょ??俺まだ原稿にも取り掛かってないよ!?大丈夫???
幾多の修正を加えた第1話ネームにようやくOKが出るも焦りがピークを迎えていた。
そろそろ原稿に取り掛からないと3月末の締め切りに絶対に間に合わない・・・
だが・・・原稿と悪戦苦闘している中、一本の電話が入る。Sさんからだ。
S:「すみません・・・創刊が1ヶ月遅れます」
雲行きが怪しくなってきた・・・
次回『次こそ創刊??』に続く・・・。