今回は自分のクルマ車検整備でした。
当社が他の整備工場と違う点は、ブレーキを一度取り外し、SSBS整備のフォローを行った上で作動点検をすることです。
車検を通すだけであればそんなことをする必要はないのですが、ブレーキは命を預けるものであり、確実に作動しているか確認する必要があります。
そのために、このように手間をかけております。
リフトで上げられて整備中のバルケッタです。
ブレーキは一度取り外して整備を行います。ディスクローターがサビサビなのは、東京に来たらあまり乗る機会が無い為です。
リアブレーキです。
取り外したディスクパッドです。表面の汚れをエアーで吹き飛ばせばもはや新品と変わりません。
フェロード製ディスクパッドです。比較的攻撃性の高いパッドであるにもかかわらず、SSBS整備のおかげで高温にはならずローターは減りません
整備が終了し、工場の周囲を少し走ってみました。
すると、ビックリ。
今までもじゅうぶん軽いと思っていたクルマがさらに軽くなっていました。
特に顕著だったのが3速での加速で、1200~1300回転くらいからアクセルを2mmくらい踏み、開度一定で加速していったときに一回息継ぎをするような段付き感があったのですが、それがまったく影を潜めました。
もしかしたら皆様はあまりこういう操作はしないかもしれませんが、SSBS整備後はそれでじゅうぶん加速してくれるのでそういう運転になってしまったのです。
また、ハンドルが更に軽くなりました。
ハンドルが軽くなるのは、ブレーキの引き摺り(ひきずり)によって前輪により荷重が掛かっているためで、それが無くなればハンドルは軽くなります。
そして、乗り心地が少し向上したように感じられました。
これは、ブレーキの引き摺り(ひきずり)がサスペンションの動きを抑制してしまう為に乗り心地が悪くなっているのだそうです。
引き摺り(ひきずり)が無くなることで抑制から開放されたサスペンションがきちんと動いてくれる為に乗り心地が良くなったように感じるとのことです。
整備中、なぜ車検時にこのようなフォローをするのか聞かれました。
自分は、2年間の間にグリスが切れてしまったりするので、その部分のグリスアップだと答えました。
しかし、それは間違っていました。
SSBSはブレーキが100%確実に作動するようにする整備方法でありますが、ブレーキには外気に直接さらされるような部位も存在します。
そこは当然風雨や汚れにさらされていることになります。
そんな状況で、数年間経過したブレーキが完璧に作動するなんて誰が言い切れるのか、慢心するなかれ、と言われました。
本当にその通りだと思います。
自分は壽浦さんの所へ来て良かったと思いました。