実は私、50に垂んとする男なんですが、年甲斐もなくビートを買ってしまい、つい9日前に納車するに至りました。年甲斐もなく?否、一般の価値観、杓子定規で自分を評すべきではない。私は崇高な自動車愛好家としてビートを買ったのだから年甲斐もなくなぞと卑下することはないのだ。それは兎も角、私は初めてビートに乗ったのですが、いや、ほんとに驚いた。こんなに良いとは思わなかった。チョ~良いんですけど~マジ良くね?チョベリグって感じ!(これはちと古いか)と今時の若者みたいに思わず唸ってしまった。
運転して楽しい車という噂を頼りに買った訳ですが、まず何が驚いたって26年落ちで而も軽でオープンで10万キロ以上走った個体なのにボディがしっかりしているのだ。高剛性ボディと言えば、言い過ぎかもしれないが、100キロのボディ強化は伊達ではないのだ。華奢なイメージがあるからだろう、或るビート乗りが蓋のないマッチ箱も同然と評していたが、それは通ぶってて実は半可通なのと一般でビートに乗っていながらビートの良さが分かっていない節穴の見解で、その証拠に軽の軽薄な感じは一切なくハンドルのすわりが実に良く直進安定性も抜群で前乗っていた同じ重ステでミッドシップの初代MR2に顕著であった、じゃじゃ馬な所は露ほどもないのだ。
また、ビートの重ステのフィーリングは適度な手ごたえがあり路面の状況を的確に伝えアクセルレスポンスもダイレクトで古き良き時代のスポーツカーを彷彿とさせるし、カチッカッと決まるショートストロークのシフトフィールも最高に気持いいし、吸排気系がチューンされていることもあってエンジンの回転フィールがウルトラスムーズで何よりホンダミュージックを聞かせてくれるから、この上なくドライブが楽しいのだ。これならS660は必要ないと思った。ビートの方がシンプルでカッコよくて好感を持てるから猶更そう思う。これはS660が買いたくても買えないから言うのではなく信じがたいことに本当にビートは良いから言うのだ。
まあ、しかし、初乗りで而もスポーツカーに乗るのが久しぶりだったから感激するあまり、こんなべた褒めする位の印象を受けてしまったのかもしれない。今度、乗ったらどう感じるだろうか、と思いつつ期待は高まるばかりだ。よし、今度はオープンにしよう、もっとエンジンを回してやろう、コーナリング性能を確かめてみよう。
嗚呼、それにしても我がガレージにビートがある、これだけで嬉しくなってしまう。走らせなくても眺めるだけで楽しいのだ。スポーツカーの有難みをしみじみ感じる。それが励みになったのだろう、長年こびりついていた便器の黄ばみをサンポールで綺麗さっぱり落としてしまった。