ポルシェミュージアム編、市販モデルの歴史も終盤。 今回は現代までの市販モデルと、いよいよお待ちかね?の ”Renn Sport”特集前編です。 まずは、近年のモデルを。 いきなりですが959です(^_^:) WRCでの911SCRS→パリダカでの3.2カレラベースの4駆モデル(953)を経て、 ポルシェが開発したグループB車両、ホモロゲーション取得以外にも 言わば、未来の911の実験車的な意味合いも強い”959” エンジンは、カレラ3.2や3.3ターボなどの930系ではなく、Cカー956、962C系の 水冷DOHCヘッド 2.85リッターフラット6ツインターボユニットを搭載。 こちらはトルコンATのティプトロニックや4駆モデルの投入などで 911のバリエーションを大きく広げた964型911。 展示車は964型のSpeedster 924に端を発する4気筒FRポルシェの最終型”968”です。 展示車は968カブリオレ。 カーとものウルズさんがクーペを所有していて、またに運転させてもらいますが、 トランスアクスルで50:50の前後バランスも手伝ってか抜群の安定性と トルクフルな3リッター直4エンジンで、高速移動にも街乗りにも万能な車です(^_^:) 最後の空冷911”993”です。 展示車は”Alarm For Cobra 11”ファンにはお馴染みのアウトバーン警察のPOLIZEI仕様。 こんなのが後ろから来たら・・・・とりあえず譲って・・・つ、ついて行っちゃうかも~(^_^:) 90年代中盤、財政難に陥っていたポルシェ社の収益改善に多大な貢献をした 986型(初代)Boxsterです。 財政難の状況もあってか、それまでのエントリーモデル968から一転して、 911(996)との部品共通化を進められ、エントリーモデルとしては914以来の フラット6まで手に入れたモデル。 また、911との共通イメージを持たせることで、ポルシェのエントリーモデル史上、 類を見ない成功を収め、ポルシェ首脳陣が 「あ、な~んだ911っぽいカッコしてりゃ、何造っても売れんじゃん!」と気付き、 今日のラインナップを構成するきっかけになったようにも思えるモデル(私感です・・・^_^:) こちらは、Le Mansが生んだ副産物2台”Carrera GT”と”911GT1’97” GT1は’96年のデビュー時には993フェイスで登場しましたが、ロードヴァージョンの 販売時期が’97年にずれ込んだために、オーダーした顧客は993と996のヴァージョンを 選べたということです。展示車は996ヴァージョンですね。 また911GT1’96~’98は、考えてみれば唯一のミッドシップ911でもあります。 911GT1に換わるFIA-GT車両として開発が進められるもGT1規格が消滅し、 急遽、市販スーパースポーツへと鞍替えされた経緯を持つCarrera GT。 5.7リッターV10ユニットやそれを包み込むような形状のCFRPモノコック、 今やスーパースポーツでは主流になったCFRPブレーキローターなど、 相変わらず、ポルシェのスペシャルモデルは未来の実験車に変わりなし。 ここからは、いよいよレンシュポルト特集前編です。 まずは、レンシュポルト前夜の”356 SL Coupe”です。 ポルシェはグミュントで造られたアルミボディの356のうち4台を ワークス活動のために社内に残し、モディファイを施しました。 1951年にはLe Mansに出場し、初出場でクラス優勝を果たしています。 元々ビートルをベースに造られた356の改良に限界を感じたポルシェは レース専用車両”Renn Sport”の必要に迫られ、鋼管スペースフレームのミッドに 356のフラット4 4カムユニットを搭載した550Spyderを開発。 展示車はその550 Spyderの各部をリファインした”550A Spyder” ちょうど”アメリカにおけるポルシェ”の企画展を開催中でジェームス・ディーンの 最期となった車として、企画コーナーに展示中でした。 こちらは550 Spyderに端を発するRenn Sportの発展型 ”718W-RS Spyder” このモデルは2リッターのフラット8が搭載されている模様。 この辺のRS Spyder及びCoupeはヴァリエーションがいくつかあるので その遍歴など何か詳しい資料を是非欲しいところです。 特に550や718RSKなどは、ビートル系のレプリカモデルがリリースされているので、 GFRPなんかでクーペフォルムのハードトップ造ったりしたら、相当遊べるなぁ~(^_^:) さて904GTSです。 RS Spyderが鋼管スペースフレームだったのに対して904は生産性を考慮した 箱型断面鋼を使ったバックボーンフレーム+GFRPボディという特徴的な構造。 かくして、ポルシェで初めてプラスチック(GFRP)をボディに採用した車だそうです。 展示車は2リッターフラット8ユニットを搭載した904/8。 レース車と生産車の線引きが曖昧だった時代最後のRenn Sport。 良い時代ですね~(^_^:) ’66年に登場の、再びシャシ構成を鋼管スペースフレームに戻した 通称”Carrera 6”906です。 翌年には改良型の910へとバトンタッチ。 性能がすべてのRenn Sportは悲しいかな短命ですね・・・ あぁ、初期のRenn Sportを見ていたら、 Beckの550 Spyderが欲しくなってしまった~!(@o@)! 次回はRenn Sport特集 後編。次でポルシェミュージアム編も最後です(^_^)/~