北海道胆振東部地震、及び台風21号により被災されたみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。この上は、このまま余震等々が収まること、また今後の被害が少しでも少ないことを、心よりお祈り致します。
ラリー北海道2018が翌週に迫った中での、北海道胆振東部地震…。参加すべきか否か、悩みに悩んでおりましたが、さまざまな状況を鑑み、圭rallyprojectは、参加を見送ることにしました。
思えば昨年のラリー北海道からここまで。今年のラリー北海道に照準を合わせて準備してきたんです。昨年ラリー北海道のSS4でリタイアしてしまった時「日本のラリーの中でも、ラリー北海道だけは簡単には完走させてはもらえない、特別なラリーなんだ。3回目くらいでようやくまともに走れるようになるんじゃないかな? まずは来年リベンジだね」と、言われたのが強烈に心に残りまして、来年はトコトコ走りでいいから完走してやる!と、心に誓ったんです。「走り切れれば、ずいぶんと練習になったんだけどなぁ~」とも言われ、本当にもったいないことをしたと反省もしました。
今年はチームの体制がガラリと変わりましたが、完走したいという気持ちはあの時のまま。トコトコ走りで、練習でもいいから、とにかく完走する!と、意気込んでいたんですよね。
そのために、まずはトラックを購入しました。本当はカムイ大会に間に合わせたかったんですけど、間に合わなくてラリー北海道からお目見えする予定でした。というのも、東京からだとフェリーで機材とジュリエッタのモモちゃんを運ぶことになるので、2台フェリーに載せるよりも、機材とモモちゃんを1台のトラックに積んじゃった方がいいかな?と思ったのと、そのうちガレージの引っ越しもしなければならないので、レンタルコンテナを借りるならとりあえず行き先が決まるまで、トラックに積んでおけばいいんじゃない?との判断から、4トンワイド&ロングの先代いすゞフォワードの最終型を購入しちゃったんですよね。もちろん中古ですけど。ちなみにこの子は「青トラちゃん」というお名前がつきましたので、以降よろしくお願い致します。
続いて、ようやくアルミホイールも間に合いました。これまではご存知ヤフオクホイールを履いていたのですが、ようやく本番のRAYSホイールがやってきたんです! そして、ブレーキもようやく間に合いまして、ウィンマックスさん制作のブレーキを装着。さらにカムイ大会で容量不足だったスプリングを強化して足回りは万全。さらに、夜走るSSSがあるため、ライトの強化も必要だということで、PIAAさんからバルブをご提供いただきました。
そんな感じで、モモちゃんの準備は万全。丸和オートランドにテストに行き、空気圧設定も決めてきて、あとは本番!というさなかの地震だったんです。
だからこそ悩みました。気持ち的には何を言われても出たかった…というのが、本音です。でも、今年はダイワグループさんのディーラーメカニックさんに、ラリーメカニックとして活動していただいているのですが、さすがに会社として社員は行かせられないとの判断。大切な社員の方々ですもの、会社としては当然のご判断だと思いました。さらに、コ・ドライバーの佐竹尚子さんは、北海道在住でして…。御無事ではありましたが、被災者のひとりになってしまったんです。でも、そんな大変な時に佐竹さんは、最後の最後まで出場を悩んでくださいました。でも会社員として、会社のみんなが大変なときに、自分だけラリーに行くことはできないとのこと。これも当然ですよね。
もちろん、どうしても出たければ、メカニックを他の方にお願いするとか、コ・ドライバーを他の方にお願いするとかいう手もなくはないですが、今年1年間、圭rallyprojectとしてやっていく中で、それはないと思ったんです。特に佐竹さんは、昨年もラリー北海道で悔しい思いをした同志。どうしても佐竹さんとリベンジしたかったんですよ。
一方、何が何でも参加して、被災地復興支援という考え方もあるのではないか…、とも考えました。しかし、9月10日不参加を発表したタイミングでは、現地では未だに余震が続き、スーパーマーケットの棚はガラガラ。トイレットペーパー不足、食糧難だという話も聞こえてきている段階でした。ガソリンの供給もなんとか回り始めたというところだったんですよね。結果としては、あの後は余震も収まり、運輸関係も徐々にスムーズに流れてきて、ガソリンスタンドの列はなくなり、スーパーマーケットに商品も戻ってきたとのこと。いま思えば、逆に北海道へ訪れて経済活動することが復興支援につながったのかもしれませんが、あの時点ではなんとも言えない状態でした。
みなさまに多大なるご協力をいただきながら、手間暇かけて準備をしてきた、全日本ラリー選手権の中でも、いちばん楽しみにしていた大会。正直言って無念でした。しかし、苦渋の選択ながら不参加の決断をさせていただきました。
いまは、いろいろな思いを抱えながらも、参戦されたみなさまを、心より応援しつつ、少し落ち着いた頃に、なにかモータースポーツで復興支援的なことができたらいいなぁ~と思っています。
リベンジどころか出走さえ余儀なくされたラリー北海道。やっぱりラリー北海道は、なかなか完走させてはもらえない、特別な大会のようです。来年こそは、絶対完走するぞ!
急なスケジュール変更で、多方面にご迷惑をお掛けすることは重々承知ながら、お詫びのしようもございませんが、どうぞご理解いただきたくよろしくお願い申し上げます。
そういえば…。気分が盛り上がりすぎてスケジュールの合間を縫って、WRCドイッチェンランド戦も観に行ったんだよね…。
「いくつになってもチャレンジはできる! 眠れなくなるほどの大きな夢を、竹岡圭と一緒にみてくださいね~!」