ビートが軽バンのターボ車より遅いとビートオーナー自ら言うのを見ることがあるが、パワーバンドを保って走れば遅い訳ねえ、或いはエンジンがくたびれたまま乗ってんじゃねえのかと言ってやりたい。そんな風にビートって軽だし、ちっこいからオーナーにまで侮られがちなんだけど、30年以上経ったオープンカーとは思えない程、ボディがしっかりしてるんですよ。それにハンドルの座りがとても良くてどっしりしていて直進安定性抜群で安心感があり、それでいてクイックに曲がる、その重ステのフィーリングがパワステとは比べ物にならないくらい自然で頼りがいがあるんですよ。おまけにアクセルレスポンスが良くてシフトがショートストロークでエンジンの回転フィールがウルトラスムーズで音がサイコーに良くてボディが軽いんですよ。そしてオープンにしてトンネル内を高回転で走ると、1960年代の古き良きホンダF1ミュージック宛らの音が響くんですよ。これが楽しくならない訳ないでしょ。
ビートに比べるとS2000は勿論パワーが無茶苦茶あってボディはもっとがっちりしていて、その他はビートと似たような感じなんですが、ステアフィールだけはちょっと不満になる。何でかって言うとパワステだから不自然なところ(微妙な違和感)があるし、タイヤが太いから路面によってはハンドルを取られがちになる。それとVTECが効き始める6500回転以上回すと速すぎて中々その回転域を楽しむことが出来ない。という訳で一般道ではお世辞にもパワフルとは言えないビートの方がドライブを楽しめるんですが、エンジンをかけた時やエンジンの回転が上がっていく時の迫力が全然すごいので矢張りS2000はビートにはない良さを当然ながら持っているのです。だから僕が言いたいのはこの2台を所有すると、お互いに欠けているところを補い合って良いとこどりみたいになり、僕がスポーツカーを存分に味わえるということになるんです。
写真では黒い部分が分かりにくいですが、2台ともサイドシルの下側をブラックアウトした効果が出てスリークでかっこいいと自己満足しております。