こんにちは。カーくるアンバサダーYUです。
さて今回は、英国の伝統あるオートバイメーカーTriumphから新しくなった2020年モデルの"スラクストンRS"の試乗をさせていただきます!
ー新型 ThruxtonRS(スラクストンRS)
カフェレーサー好きならば垂涎の的(?!)
えも言えぬ美しさでありながら、最新の技術を搭載し高いパフォーマンスを発揮するスラクストンRS。個人的にスラクストンは、カフェレーサーの中で最も現実的に手に入るバランスの整った至高のバイクだと思ってます。
今回、快く試乗車を貸してくださったのはインポーターバイクを取り扱っているモトスクエア名古屋さん。
「私のためにロケットカウル&セパハン仕様!?」
←いやいやモトスクエア名古屋の試乗車です。
(この試乗車、空きがあればどなたでも乗れます。)
今回用意されたのは、なんとファクトリーカスタムでカフェレーサー仕様にしたものでした。私の好みを知られているかのようにロケットカウルでおめかしされたスラクストンにテンション上がるYU。「さすがです…!」
標準スタイルでも十分魅力的なのですが、このようなメーカー純正のカスタムパーツが80種類以上ありますので最初から好きなスタイルに決めて納車するのもいいかもしれません。(自分色に変えていく工程も楽しいですが)
ースラクストンとは?
トライアンフボンネビルの伝統的な“バーチカルツイン”と呼ばれる並列2気筒エンジンをベースにカフェスタイル&スポーティーにチューニングされたモデルがスラクストン。
名前の由来はイギリスのスラクストンサーキットで行われていた耐久レース(Thruxton500)にあやかって名付けられてます。
他にも、デイトナやボンネビルもタイムアタックポイントなど由来は地名から来ていることがよくあります。
ー試乗
普段からSRのカフェスタイルに乗るカフェレーサー女子が実際に試乗してみます。
今回はごくごく一般的な市街地でテストです。
「スロットルのレスポンスが途轍もなく良い…!」少しアクセスを捻れるだけで気持ちいい程にドッカン加速…!。加速したい時にしっかりついてきてくれて、止まりたい時はピタッと静止する。乗り手の想いにすぐに呼応するフレンドリーな相棒です。ABSやトラクションコントロールなどの電子制御だけでなく、オーリンズやブレンボを標準装備していることも立派です。またトップブリッジやタンクキャップ、などひとつひとつ選びぬかれたパーツを装備していて抜かりがありません。
105馬力もあるバイクなので街乗りでは持て余し気味なのですが、決して扱いきれないほどのパワーでもないところが上質。最大トルク回転数が700rpm低くなって4250rpmになったことで以前よりも低い回転域でパワーが出せるようにセッティングされてます。なるほど…トルクが太くなっているので、自分が思ってる以上にバイクが前へと押し出されるので街中でとても扱いやすく感じたのですね。個人的にこれは嬉しい変化です。バイクという自由な乗り物をより直感的に操作できるようになっています。
ーなにが変わったの?ポイントは"軽量化"と"パワーアップ"!
2016年から販売しているスラクストンRをベースに、さらにブラッシュアップして登場したスラクストンRS。変わった点は、重量が6kg減で197kgの軽量化。1200ccという排気量のわりには重量を感じさせない軽さです。乗ってみると前回のスラクストンRもキビキビと小気味よく動いたので物凄く軽くなったという実感はないのですが、トップスピードを出したときはかなり影響がありそうです。
スペック表を確認すると圧縮比がかなり高くなってました。"11"から"12.06"にまで変わってます。"1"以上あがるなんて大幅な変更ですね。もし私のSRがこんなに高圧縮だったら間違いなくエンジンをかけることは出来ないでしょう(!)
最高出力もそれに伴い、72→77kW(最高出力97→105ps)と大幅アップ。確かに前回のモデルよりも力強くて頼もしく感じました。最高出力回転数も750rpm上がって7500rpmまであがりより回せるエンジンになっています。トルクの発生回転数は低くなっているので、気持ちよく回せるパワーバンドが広がりました。新型は、街中では低いところから愉しめ、サーキット等では今まで以上に振り回せる。スポーツバイクのような仕上がっているといった印象です。
また、見た目の変化としてはブラックに統一されたのも大きなポイント。
エンジン周りをブラックアウトする流行りを受けて、新型スラクストンも"黒"で統一されモダンな仕上がりになっています。
外装のカラーリングは、RSシリーズではお馴染みのマット系〈MATT STORM GREY AND SILVER ICE〉と〈JET BLACK〉の2色展開です。
ブラックパウダーコートのエンジンカバーやカムカバー、ブラックアルマイト加工ホイール、ブラックスプリング、すべて黒で統一された美しさ
その他、ライディングモードはスポーツ/ロード/レインから選べ、トラクションコントロール、トルクアシストクラッチ、USB充電ソケット、ブレンボM50ラジアルモノコックキャリパーやメッツラーのレーステックRRハイグリップタイヤを採用しています。
ースラクストンの足つきチェック
シート高:810mm
今回、足つきがよくわかるようにぺったんこの靴で臨みました!
私が身長170cm。男女の平均身長といったところでしょうか。踵が浮きますね。
ブーツにすればもう少し安定感がでてきそうです。
ー琴線に触れる乗り物
旧いバイクは手間がかかりそう、壊れそうといった印象から手が届かないと思っている人は多いですよね。その点スラクストンは中身は最新のバイクですので安心感があります。
新しいバイクにあまり趣きを感じない人でも受け入れられるレトロなスタイリング。また、カフェレーサーなので前傾姿勢なのですが、これがびっくりするほど乗りやすい(意外と前傾しすぎない)。
緻密に細部のディテールまでこだわって造りあげられ、エンジンには大幅な改良が施されたスラクストンRS。セパハンに抵抗がある人も、カッコいいなと琴線に触れたならばぜひ試してみてほしい。バイクシーズンになった今、ぜひ一度試乗してみてはいかがでしょうか。
(試乗だけでは済まなくなりそうですが、、)
ー主要諸元
全幅×全高:745×1,030mm
ホイールベース:1,415mm
シート高:810mm
車両重量:215.5kg
エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒270度クランク
総排気量:1,200cc
ボア×ストローク:97.6×80mm
圧縮比:12.066
最高出力:77kW(105PS)/7,500rpm
最大トルク:112N・m/4,250rpm
燃料タンク容量:14.5L
変速機形式:6速リターン
キャスター角:22.8゜
トレール量:92mm
タイヤサイズ(前・後):120/70 ZR17・160/60 ZR17
ブレーキ形式(前・後):310mmダブルディスク・220mmシングルディスク
価格:192万0500円