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独特の目線でイタリア・フランスに関する出来事、物事を綴る人気コーナー
witten by Akio Lorenzo OYA
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文と写真 大矢アキオ Akio Lorenzo OYA

 

■ホイールキャップがさらに充実していた

フランスを発祥するチェーン系カー用品店で、日本でもオンラインストアが運営されている「ノルオート」。本連載では、2021年から毎年イタリア・フィレンツェ郊外の店舗を訪問してきた。今回もおよそ1年ぶりに訪問してみた。

 

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フィレンツェ郊外にあるノルオート カンピ・ビセンツィオ店。オープンは20174月だから、早くも7年目に入ったことになる。

参考までにイタリア語でNorautoは「ノラウト」、フランス語では「ノロト」に近い発音である。

 

ちなみに今回の目的はオイル交換で、筆者のクルマの場合94.35ユーロ(15千円)だった。内訳はノルオート純正オイル5リッター+オイルフィルター 89.95ユーロ、廃棄物処理費用1.5ユーロ。これに、接触部分の保護費用(シート、カーペット、ステアリングなど。恐らく新型コロナウィルスの規制が厳しかった時代の名残だろう)2.9ユーロが強制的に加わっている。だが、合計金額からすると巷の修理工場やガソリンスタンドの標準もはるかに安い。

 

さて、本題である。前回訪れた第32回では「WRC(世界ラリー選手権)」ブランドのホイールキャップがあることを記したが、今回は「ノルオート」オリジナルおよび「ミシュラン」の樹脂製ホイールカバーが並んでいた。いずれも、どのクルマにもフィットしそうな好デザインだ。ミシュランに至ってはセンター部分にリフレクターが付いていて、それは夜間の側方視認性向上に寄与するという。

 

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ノルオートの汎用ホイールカバー。16インチ用は36.95ユーロ(5800)

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ミシュランのリフレクター付き汎用ホイールカバー。15インチ用は44.95ユーロ(7400)。ただし、30%レジ割引のステッカーが。

 

ミシュラン・ブランドの、ジャッキ、タイヤコンプレッサー、高圧洗浄機も販売されていた。このあたりはさすがフランス系といえる。

 

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ミシュランは、まだまだ続く。各種ジャッキ、ジャッキスタンド(ウマ)、タイヤコンプレッサー。

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高圧洗浄機、フットポンプ、そしてインパクトレンチ。

 

■あのボルボのアイディア装備も

次にステッカーのコーナーを見る。真っ先に目に入ったのは、フィアット500用各種である。同車がデビュー後15年経過してもイタリアにおいて登録台数3(2022)という、ロングセラー&人気車種であることを物語っている。いっぽう、ミリタリー・スターのステッカーは、ジープ・レネゲード(参考までに、イタリアで販売されているのは国内工場製である)の純正アクセサリーで人気に火がついたものだ。

 

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フィアット500のダッシュボード用イタリア・トリコローレ(3色旗)ステッカー。イタリア「クアトロエッレ」社がメーカー公認で製造している。

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同じくクアトロエッレ社の製品から。汎用のトリコローレ・ステッカー。

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ジープ・レネゲードの人気を背景に人気上昇中のミリタリー・スター。

 

ただし個人的にもっと気になったのは、「チケットホルダー」である。長年ボルボ車のフロントウィンドウ、Aピラー脇に付けられてきたのに似た透明のクリップだ。パーキングチケットを置いておく際、ガラスとダッシュボードの隙間に入り込んでしまう恐怖、またはドアを締めた途端風圧で舞ってしまう不安をいつも感じている筆者としては、どんなクルマにも後付けできるのは有り難い。

 

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ボルボ風チケットホルダーは2.99ユーロ(480)

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本文には記していないが、ついでに見つけたサンバイザーのオーガナイザー。ゴムバンドに挟む方式で、収納ポケット式よりも小洒落ている。9.95ユーロ(1580)

 

■マンマの国ゆえ

実用的アクセサリーといえば、後付けのバックセンサーやリアビューカメラのコーナーは、過去訪れたときに比べて品数が増えている。たとえメーカーのカタログにバックビュー・モニターが用意されているも、当初は買わない→やがて後方が確認しづらいことに辟易する→後付けを探す、というユーザーがいることを窺わせる。その背景には、目視で後方を見にくいデザインのクルマが増えていることがあるに違いない。

 

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日本同様、ナンバーフレーム一体型のリアビューカメラが販売されている。これはドイツのテクナックス社製。

 

いっぽうお楽しみアクサセリーとしては「首振りダックスフント」を見つけた。振動を与えると首がゆらゆらと揺れる。リアウィンドーの中に置いて、後続車のドライバーを楽しませることができる。1970年代ドイツのドライバーの間で流行したものだ。その証拠に近年は、当時の標準的なデザインを模したものがメルセデス・ベンツから純正アクセサリーとして販売されており、日本でも購入できる。いっぽう陳列されていたのはノルオートのオリジナル商品で、ドイツ系よりもコミカルな顔をしている。価格も12.95ユーロ(約2千円)と手頃だ。

 

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ノルオートの首振りダックスフント。

 

次はフロアマットである。店頭に陳列されているものを眺めていると、こちらの普及車種が何であるかわかってくる。ちなみにアルファ・ロメオはAlfa Roméoとアクセントが付いているところが、フランス発祥の会社っぽい。

 

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フロアマットのコーナー。 “地元”フィアット用が圧倒的多数派だが、次にシトロエン、ルノーといったフランス系が多いのはノルオートならでは。

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アルファ・ロメオ用フロアマットの一部には、フランス語風にAlfa Roméoの表記が。

 

日本でもみられるカスタムメイド対応のものもある。その作例として置いてある中に「W(viva) LA MAMMA」があった。日本語にすれば「母ちゃん万歳」である。繰り返しになるが、これは作例である。だが顧客にオーダーする気に起こさせる文言を選んでいるに違いない。だとすると、家族を大切にする国民性ゆえ、母親にプレゼントするばかりか、自分用に購入する親思いの青年もいるのでは?と思ってしまうのであった。ノルオート散策は、いつも愉快だ

 

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カスタムメイドの作例コーナー。左から「TI AMO!(愛してる)」「W LA MAMMA(母ちゃん万歳)」「The Best」、そしてよくある人名「FRANCESCO」。

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オイル交換が終了した我がクルマを引き取りに行ってみると、珍しいアルファ・ロメオ156クロスワゴンQ4が店舗前にいた。新車時代も少なかったモデルである。

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大矢アキオ ロレンツォAkio Lorenzo OYA在イタリアジャーナリスト/コラムニスト/自動車史家。音大でヴァイオリンを専攻。日本の大学院で比較芸術学、イタリアの大学院で文化史を修める。自動車誌...
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