今日は暑かったですね~。
こんな日は家の中で エンジン整備! と言っても模型飛行機のエンジンです。
模型用のエンジンは2stがほとんどですが、これは 4st OHV 水平対向 2気筒
20ccで1979年製です。
今日は車や飛行機の原動力である エンジンの話 を少し・・・・。
<その1> 4stエンジンと2stエンジンの発明者はどちらが偉大か?
4stエンジンは 吸入→圧縮→爆発→排気 の1つサイクルを4回のストローク
(ピストン2往復・クランク2回転)で行います。
これを発明した人は、各プロセスを順序立てて考え、それを具現化するため
のメカニズムを作っていったと思います。
真面目で頭が良い優等生 つまり 秀才 です。
2stエンジンは 吸入(クランク内)と圧縮を同時に、爆発以降の排気と掃気
(クランク内からシリンダー内への吸気)も同時に行い、1つのサイクルを2回
のストローク(ピストン1往復・クランク1回転)で完結させます。
秀才も含めて凡人は物事を真面目に考え、各プロセスの順番を重視してしまい
ますが、2stエンジンの発明者は物事の順番にはとらわれず、全体を早く完結す
るにはどうすれば?と考えると同時に閃いたのでしょう。
シリンダーに穴を開けて吸気や排気をすれば良いと・・・
こういうのを 天才 と言います。
<その2> 動弁機構表記の矛盾
エンジンに興味を持って50年、未だモヤモヤしている事が動弁機構の呼び方!
4stエンジンの始まりはSV(サイドバルブ)なのですが、More Power の要求から
サイドに有ったバルブを頭上に移動して、燃焼室を小さく圧縮比を上げられる
OHV(オーバーヘッドバルブ)が出来ました。しかしバルブは【上】に行っても
カムシャフトは【下】(ここ重要)のままです。
その後OHVにもMore Powerが求められたのですが、これ以上圧縮比は上げら
れないのです。 エンジンの出力は P= 2πNTつまりトルクが一定なら回転数に
比例するので、残る方法は回転数を上げようという事になったのです。
しかしOHVはカムシャフトからプッシュロッド・ロッカーアームを経てバルブを
動かしていますが、これらの重量による慣性が高回転化の妨げとなったのです。
ならばという事で【下】に有ったカムシャフトを【上】に移動して、プッシュロ
ッドを無くしたのが OHC(オーバーヘッドカムシャフト)です。
更に吸気と排気それぞれのカムを独立させ、ロッカーアームも無くしてしまった
のが DOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフト)です。
もうお分かりだと思うのですが、SVとOHVの違いはバルブの位置で、OHCと
DOHCはカムシャフトの違いを表しているのです。
現在SVエンジンはほとんど無いものと考え、OHV・OHC・DOHCで比較するの
であれば、全てオバーへッドバルブなのでカムシャフトで区別した方が良い!!
ではOHVをどう呼ぶか?
UHC(アンダーヘッドカムシャフト)と呼びましょう!!!!!
すっきりした。