「一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ないという二律背反の状態・関係」「複数の条件が同時にみたすことのできないような関係」ということらしい。
この日はプジョーディーラーへ向かう。
2月に車検を受けてから、或いはその前から
ちょっとした不整路を低速で走ると、リアからコトコトと異音がしていた。
音楽を鳴らしていると気付かないぐらいだけど…。
症状を確認してもらっても、原因の特定はなかなか一筋縄ではいかないようだ。
蒼獅子2号のリアサスはマルチリンク式。
気持ちの良いドライブフィールと引き換えに複雑な機構がもれなく付いてくる。
異音の本命はショックアブソーバーということだが
サスペンション本体を探りだすと時間と費用が泥沼に陥るということで
比較的お手軽なスタビ関係から始めようということになった。
次に怪しいと思われたスタビリンク(5)を診てもらったが、こちらは異常なし。
以前整備した時にかなりヘタっていた本体のゴムマウント(3)を交換してもらう。
日本に1個しか在庫がなく(なんと中途半端、フツー2個セットだろ!)本国発注で3週間待っての入荷。
406と607の国内部品在庫は日増しになくなりつつある現状だそうだ。
で、交換後に走行テストするも異音収まらず。
これで直れば儲けものだったが、儲けることはできなかった。
商売は甘くない。
お次は助手席シートの電動ウォークインが機能せず。
めったに使わない後部座席だけど自動でシートが移動してくれるので
なかなか重宝していた装備。
どうやら、このワイヤーの先でつながってるスイッチがお亡くなりになっている可能性大。
ところが交換するためには一旦シートごと取り外さないといけないらしい。
しかもこの小さなスイッチの部品代が1万円オーバーという価格設定にあんぐり。
工賃を合わせると最大で3.7万円也のお見積もりが…。
ちょっとした接触不良ぐらいで直れば、儲けものだったが、儲けることはできなかった。
再度、商売は甘くない。
ということで、蒼獅子2号の品質維持と維持費用はトレードオフの関係だという痛切に感じた一日だった。