最近、興味深い本を見つけてしまった。
どんなに高度な交通工学を駆使しても、それだけでは事故や渋滞は減らない。
何故なら運転には心理学と社会が密接に関与し合ってるから…
ということみたい。
この本の一節に2車線から1車線になる時(工事等でも)
渋滞時の合流の仕方が2通りあって
早期合流法と後期合流法と呼ばれる。
早期合流法は最後に無理矢理「合流」させるのではなく、
手前から「車線減少」を予告するやり方。
理論的には早く告知したほうがドライバーは早めに合流するため
だしぬけに渋滞が現れて驚かされてことがなくなり
追突事故も減るだろうという考え方。
日本でもよく見られるものだ。
しかしこれだと一部のクルマを早めに合流させて
人工的な一車線通行状態を作り出すのだから
片側は渋滞、片側はがら空きという
道路の通行能力を充分生かせていない状態になる。
また、もともと速いクルマを早めに遅いクルマの後ろにつかせてしまうので
「だらだら渋滞」を作り出してしまうことになる。
この本には
1.ドライバーは車線を選ぶ際の不安が解消されること
2.合流地点まで両車線ともフルに使われるので渋滞の長さが半減される。
3.合流時の割り込みに見える「ズル」ドライバー問題がなくなる
ので後期合流法を提言している。
で最近、身をもって体験したのは…
これが2車線から1車線になる合流地点。
この先は出口で信号がある。
その前の車線減少予告。
この辺から片側渋滞に(左側に標識)
どうなったかというと
合流地点で比較的早めに入れてくれた。
譲らないで意地悪するクルマもいるだろうけど
そんなのが何十台も続くとは思えないし
というわけで
合流地点である程度、交互に通行すれば
誰にとっても良い結果になるのだろうと思った次第。
他にも理論的な安全と人間心理は時に相反する結果が待ち受けたり
コーナリング時の横滑りに対して
「ハンドルに大した意味はない、運転は何よりも足でするものだ」
(ブレーキングやアクセルオンによる荷重移動のこと)
なかなか興味深い内容がてんこ盛りな一冊だった。
印象に残ったスターリング・モス(レーシングチャンピオン)の一言
誰も自分が下手だと認めたがらないことが二つある。
運転とS○Xだ。