大昔の子どもの頃に連れて行ってもらった埼玉の吉見百穴以来の百穴は
宇都宮環状線の外側を走るの長岡街道沿いに長岡百穴古墳として姿を見せています。
ここに現存する古墳は52基ですが全国的に横穴群が製作されたと考えられている
7世紀前半には百穴の名のとおり多くの古墳があったと推測されています。
近寄ってみると畑の奥の岩肌に間口1m程の大きさの穴が開けられていて
古代に造られた永代供養集合墓地といった印象。
穴の中を覗き込んでみると ひとつひとつの穴の奥には後年になってから
弘法大師が一夜で彫ったと伝えられている観音像等が刻まれています。
丘陵の南斜面の凝灰岩でできた岩肌に掘られたこの横穴の内部は奥行きもあり
これだけの工事を僅かばかりの道具を駆使して気の遠くなるような時間を掛け
ひとノミひとノミ手掘りして根気強く作業していた跡が偲ばれます。
そんな古代の人々が鎮魂の願いを込めて掘った古墳のひとつひとつを見ていると
ポッカリ開いた入り口に引き込まれそうな感覚に陥ってきます。
鬼の首領 百目鬼が傷付いた体を癒やし邪気を取り戻すために籠ったと伝えられている長岡百穴は
太古の世界につながる異次元ポケットで時を越えて変わり果てた現代に蔓延る邪気を
逆に綺麗さっぱり吸い込んでくれたらいいのに。。。
それではっ!