端午の節句に男児の無事な成長と立身出世を願って立てられる
戦国時代の武士の武者絵を描いたのぼりを武者絵のぼりといいます。
芳賀郡市貝町の大畑家は代々武者絵のぼりに携わっている名家ですが
生産者が少なくなった現在では三代目耕雲氏が日本一の技術者として
伝統の技を受け継いでいます。
そんな大畑家の偉大な業績を垣間見ることができる資料館に立ち寄ってみました。
ひっそりとした山里の集落の中に隠れるようにして建っている資料館の扉を開けると。。。
目に飛び込んでくるのは江戸時代から現代までの武者絵のぼりの他
陶器や掛け軸等に勇壮で色鮮やかな筆使いを見せてくれる芸術的な作品群。
なかでも。。。
鐘馗様をはじめ武田信玄 上杉謙信 徳川家康等の名将の武者絵に心奪われます。
武者絵のぼりは型染めと手書きがあるようですがどちらの手法を用いても
武者絵の命といわれる顔は手書きで仕上げて作品に命を吹き込んでいます。
武者絵のぼり以外には陶器に描かれた武者絵も迫力満点ですが。。。
非凡な才能は美人画の領域でも妖艶な色香を繊細な筆使いで表現。
まさに驚嘆の手仕事の世界には唯々唖然とするばかりで。。。
実演する姿はさすがに見れず館内に設置されたビデオを拝見しましたが
畳二畳ほどの何の下書きも無い一枚の布の上に力強い筆で何の迷いも無く武者絵を
書き上げていく姿には感動すら覚えます。
一子相伝で代々守られ続けている匠の高技能に感服。
それではっ!