前回の記事の後編?です。
間を空けずに記事を書こうと思うのですが、あっという間に1週間位経ってしまいますねぇ。
では、前回の続きを・・・。
リアサスのトレーリングアームが年末に清掃して綺麗になっているので、ハブベアリングを圧入して組み立てを進めることにしました、ここの所軽い作業ばかりだったので久しぶりのヘビーな作業です。
前にハブベアリングを抜き取ってから8ヶ月くらいは経ったでしょうか、油圧プレスを引っ張り出すのもそれ以来です。
プレス機を組み立てて作業台に乗せ、ご機嫌を伺いにレバーをキコキコと動かすと・・・あれ?
再度キコキコ・・・? 延々キコキコ・・・??
ピストンが全く動きません!。
困りましたね~、レバーを動かしてもシリンダーへ油が全然送り込まれていない様です。
また道具の修理から始めるのかと思うと、結構ブルーな気分になりますが、気を取り直して不具合の原因を探しましょうか。
そこいらに油をぶちまけたりしながら、各部の点検等行いましたが外見上は問題ないようですので、次にボンプ部分を分解してみます。
ポンプのOリングやパッキンを疑っていたのですが、調べたところ特に問題ないようですね、ではいったい故障の原因は何なんでしょう。
分解したときに、ポンプ部分に油が来ていないように見えましたので、呼び水代わりにポンプ内へ直接油を注入してみました、レバーを操作するとチョットだけピストンに動きがありましたが、またすぐに動かなくなってしまいました。
もうだめかと諦めかけていたのですが、もしやと思いヒートガンでポンプ部分を加熱してみたところ、なんと正常に動作するようになりました、どうやら気温が低くてポンプ部が冷たくなっていたのが原因だったようです、冷たくなると何で動かないのかは相変わらず不明ですが、対処法は判りました。
しかしこの時点ですっかり日が暮れてしまいました。
辺りは暗くなってしまいましたが、せっかくプレスが動くようになったので、予定道りベアリングの圧入を行います。
新しいベアリングのインナーに力が掛からないように、古いベアリングを介してアウターレースを押していきます、写真は新しいベアリングがすでに所定の位置まで押し込まれた状態です、見えているベアリングはプレス荷重を掛けるための古い物です。
そうそう、プレスに掛ける前に、ハウジング側を加熱して膨張させるのを忘れないようにしましょう、マニュアルでは120℃程度に加熱するように書いてあります。
例によって、写真に見えています卓上焼き鳥器用の電熱ヒーターで加熱しますが、気温が低いのと部品が大きいのとで温度が上がりにくかったので、補助的にガスバーナーで周囲も温めます。
電熱器から外すとすぐに冷めてしまうので、加熱温度はやや高めにしました、夏場などはベアリングを冷蔵庫で冷やしたりするのですが、今は十分冷たいのでそのまま作業しました。
ベアリングの圧入作業自体は、あっという間に完了です、今回はプレスの修理のほうが断然時間を食いました。
トレーリングアームも綺麗になり、左右のハブベアリングも新品になりました。
気休めですが、折角綺麗になったので錆び止めのためウレタンのクリアーを吹き付けておきました。
因みに↓は、車体から取り外した直後の汚い状態です。
部品の掃除や塗装は、面倒で嫌なことが多いのですが、綺麗になった部品を組んで行くのは楽しいです。
以上、年末年始の作業報告でした。