季節が次第に初夏に近づきつつあるせいか ついこの間までヒンヤリと冷たく感じた風も爽やかさを増して
若草色に萌える山々のそこかしこに満ち溢れた生命の息吹きを感じます。
渓を流れ下る水も温んで道端に黄色い山吹の花が見えはじめてくると本格的な渓流シーズンが到来。
この時期になると川面を飛び交う虫達の姿も多く見受けられるようになり それを捕食しようとする
渓魚の活性も高まって水面にライズが頻繁に起こり毛鉤釣りの盛期を迎えます。
仲間内で提灯天空(ちょうちんてんから)と呼ばれるこの釣りは 5mのハエ竿にひとヒロのハリスを繋ぎ止めて
その先端にパラシュートタイプのドライフライと呼ばれる毛鉤を括り付ければ完成というシンプルな仕掛け。
水面上にこの毛鉤をポトリと落とすと 疑似餌を本物の虫と勘違いした魚がガバっと喰い付くって寸法で
このセオリー通り流れの筋に沿わせて毛鉤を流すと居付きの魚がすぐさま飛び出て毛鉤を咥えますが。。。
狡猾な渓魚が偽物の餌であることに気付くとすぐに毛鉤を吐き出すので 僅かな時間(0.4秒程度)で
合わせる必要があるのですが コチラの腕が鈍っていてなかなか仕留められません。
一向に針掛かりしないためイチ・ニ・サン! と心の中で数えたら仕掛けを引き上げる方法に変更すると
やっと1匹目を捕らえる事が出来ました。
型はそれほど大きくありませんが綺麗な山女魚。
その後。。。夕マズメの時合に入ってきたからか大胆に毛鉤に襲い掛かる山女魚をキャッチ。
更に上流でもう一匹追加。
年々進行していく老眼の影響で 夕闇の中の毛鉤が見難くなってからというものとんとご無沙汰してますが
かつては日中の時間が最大を迎える夏至の頃 午後7時30分頃まで渓魚を追って竿を振ってたっけ。。。
インジケーター代わりのパラシュートポストが見難くなるまでのホンの小一時間程度の釣りでしたが
何よりも自己鍛錬が足りず集中力が持続できないためコレにて納竿。
それではっ!