雨に祟られて作業が進められませんので、またまた少し前に行った作業をUPします。
以前のブログで、マフラーを取り外した時にボルトが錆びていて厄介だったという記事を書きましたが、今回はその後にエキマニを外した時の事を書きます。
エキマニを止めているスタッドボルトとナットですが、写真の通り物凄く錆びています、まあこの部分の酷い錆びはお約束なので別に良いのですが。
エキマニのスタッドボルトは全部交換するつもりなので、錆びの塊と化したナットを外してゆきます。
ご想像の通り素直には外れてくれません。
力技で挑んだところスタッドボルトごと抜けてきたものが約半数、残りのうち2本くらいは折れてしまいました。
残りのボルトも油を差したりバーナーで焼いたりしながら抜き取りましたが、最終的に4本くらい折れて抜き取り不可能になりました。
まあこれも想定内なので、非常にめんどくさいのですが、残ったボルトをキリで揉んで取り除きます。
注意深く残ったボルトの中心にキリを立てます、ボルトはM8ですので、2.5mmくらいのキリから初めて次は4.5mm位、最終6.5mmのキリを通すとボルトはほぼ無くなります。
慎重にやれば雌ねじがそのまま使える事もありますが、今回は仕上げにタイムサートという雌ねじの補修用部品を使いました、これは良くあるリコイルやヘリサートというバネのような雌ねじ補修部品と機能的には同じものですが、それらよりも強度的に強いものです、因みにタイムサートはポルシェの純正指定になっています。
と、ここまでは通常のプロセスなのですが、
今回1箇所なーんか変な所がありまして・・・
よくよく見ると、なんじゃぁこりゃ~!
写真でお分かりでしょうか?
スタッドボルトが抜けた後の雌ねじが何か変なんです、写真の拡大部分にしるしをしましたが、青い丸がボルトの抜けた後のタップで、なんとその横に三日月形に折れ込んだスタッドボルトが残っているでは有りませんか!
以前に修理した誰かが、折れたボルトを処理せずにそのままタップを立てた様です、しかも位置が変にずれた状態で。
これは無いよなー、というか見つけてしまった以上修正しなければ自分の気がすみませんので、三日月状に残ったボルトの残骸を取り除きます。
こうなってしまうとキリで揉む訳にはいかないので、エアソーで切り込みを入れて2つ折にして取り出します。
簡単そうですが、これが結構骨の折れる作業なんです。
そして摘出されたのが、チョット分かりにくいかもしれませんが下の写真のなんとも奇妙な物体です。
手前の方は三日月状でしたが、奥のほうはボルトの2/3位が残っていました・・・
そして残った穴は楕円形の雌ねじです、そんなねじ穴見たこと有りません。
そのままでは使えませんので、ここもタイムサートで補修しておきました。
エキマニを外しただけでこんなに面倒くさい事になるのですが、面倒くさければ面倒くさいほど楽しくなってくるのは、やっぱり病気なんですかねぇ。