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RCZ+レストア途上(マトラM503LX+ルノーメガーヌカブリオレ初代)
マトラ&アルピーヌ降りました(1055車嗜好=M552 + D503)
MATRA Murena & Alpine A610 turbo マトラ&アルピーヌ生活終わりました。
(昔はプジョー406クーペ + アルファ916スパイダーでした)

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 懐かしい写真が出て来たのでPCの壁紙に、ルノーR21t メーカーが自らカタログでフレンチロケットを自称していたヴァンテアン ターボ ! 。15年前の写真です。当時すでに10年選手でしたから、オーナーズクラブで売ります見つけて30万円お腹に抱えて岐阜まで試乗&購入に夜行で行ったものでした。
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当時の私のHPに書いていたのが以下のものです。
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2003.05.31 -------フレンチロケット-------
 5月25日の「めいほうラテンミーティング」に行ってきました。フランス車よりもイタリア車のほうが多い印象です。ショップの出店はアルファ用品ばっかり。車がないので夜行列車の「ムーンライトながら」で岐阜の近くまで行って、そこで拾ってもらいました。実はその方が今回の車のオ−ナ−の方。アコードとワゴンRとフレンチロケット?を所有されています。実はこれからバルケッタに乗るそうで、今回オーナーズクラブで譲ってもいいよとのお話があり、渡りに船ととびつきました。

 車は元祖フレンチロケット(メーカーカタログで自ら名乗った)のルノーR21ターボです。21はフランス読みでヴァンテアンです。既に生産は終了して、後継車種がラグナです。そのラグナもラグナ2に変わって最近日本にも正規輸入が始まってTV−CMを御覧になった方も多いのではないでしょうか。
 
 
 御覧のような非常にボクシーなセダンです。ノーマルタイプは2.0Lのファミリーセダン、日本で言えばコロナとかブルーバードのような存在(横幅広いからマキシマの方が近いかな)。
 しかしターボモデルは別物、オールアルミの2.0Lエンジンにターボがついて170HPなんですが、昔風のドッカンタ−ボと言われています。Ph3ではだいぶ大人しくなっていますが、それでもフレンチロケット健在です。ターボモデルはフロント、サイド、リヤにスカ−トは付くしトランクの上に標準でウイング付きです。子供の絵の自動車の様な形ですが以外と空気抵抗少なく高速で伸びると言われています。カタログの最高速度は227km/h、日本の自動車雑誌の試乗で230km/hを記録したとの逸話もあります。

 そうは言っても91年型で93年初登録、既に118,000kmを走行しています。10年以上たったフランス車は配管、配線類が劣化してくるのは604やBXで経験済みです。めいほうラテンミーティングに同乗して多治見近くまで往復、それから試乗した感じでは、とても10年前11万キロ走行とは思えないグッドコンディション。その場でお金を渡して、鎌倉まで乗って帰ってきました。帰りの高速道路も快適に走ります。

 前オ−ナ−の方がカ−用品ショップのオーナーであるために購入してから1年で相当手を加えてコンディションが改善されたみたいです。その前の最初のオ−ナ−の方も大事に(適度に走らせながら)乗っていたようで信じられないくらい安心状態です。中古車屋から購入したらとてもこんな素敵な状態の車は買えなかったでしょう。

 実は車を譲ってもらった翌日にオーナーズクラブ推奨の整備工場に挨拶がてら行って、試乗してもらって、さらにエンジンルーム&下回りチェックしてもらいました。グッドコンディション&しばらく手を入れる必要無いそうです。パワステポンプからのオイルにじみも当座は手を入れる必要なしといわれました。試乗して加速もするし、まっすぐ走るし、ブレ−キ効くしと驚かれていましたが、他の車の状態がしのばれます。オーナーズクラブで推奨整備工場で存分に手が入っている車は大丈夫らしいですが、乗りっぱなしで10年経過だとマトモに走らない車になってしまうみたいです。
 
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 ボンネットはBMWのような逆アリゲータータイプ、これだけで嬉しくなったりします。エンジンル−ムとってもきれいです。こんなR21ターボは珍しいでしょう。タワーバーは苦労して装着されています。ストラットマウント周辺にスペースがないのでストラットタワ−前方に付いています。驚きなのはタイヤとエンジンの位置関係です。このオーバーハングではリヤ(フロント)エンジンのようです。車軸の前にエンジンとび出しています。縦置きFFだからミッションとデフの位置を考えるとしようがないとも言えますが... 。
 
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 サイドシルが異様に深いのが写真で分かるでしょうか? 。ドアのボディサイドへの重なり方も特徴的です。前席も後席も皮シートです、さらに足元まで広々なのが伝わりますでしょうか。
 
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 トランクは広大です。シトローエンのCXみたいなとてつもない奥行きです。さらに後席倒して全面トランクスルーになります。そんなことしなくてもゴルフバックが5個入りそうです。
 
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 ヘッドレスト面白いです、運転席と助手席で角度が違う分かるでしょうか、それぞれ自由に角度設定できます。
 後席快適です。前席がスポーツシートでそれなりに固めのホールドのいい形状になっているの対して、後席はふっかりした革シートです。家庭の革ソファーよりもよっぽど快適です。自分で運転するよりもショーファードリブンが快適そうです。これって604以来です。
 珍しいのは前席の取り付け方です。座席中央に2本並んだレールに乗っかっています。普通はこのレールの間隔がもっと広いものです。このおかげで後席の足元広々で、さらにつま先にも何も当たりません。(ただこれって後席床にモノを落とすとブレーキで運転席足元まで転がってきそうです。ブレ−キベダルの下にモノが挟まる事故が起きそうでちょっと不安、なにか対策を講じようと考えてます)。


 最初に車に乗り込むとバカラ仕様(昔のルノーの本革仕様はこう呼ばれました)に嬉しくなります。ただ運転始めると、最初に驚くのはハンドルがメ−カー標準にしては小径なことです。力の入れ具合が普段の車と異なります。さらにハンドルが4cmほど体の中心から車体中心側にオフセットしていることに違和感を感じます。内側に向いているのではなく直進方向で偏芯しています。でもこれは慣れの問題で2日で馴染みます。(もっとも岐阜から鎌倉までの陸送には腕も指もつりました)。
 車はパワーのある普通の車といった感じが第一印象です。インパネの雰囲気は80年代のルノー高級車そのものです(ミッテラン大統領が乗っていた25と雰囲気そっくりです)。
 
 実際に運転するとさらに感動もの! 。乗り心地はフランス的なスポーツモデル。低速ではそれなりにごつごつしてしまうのは高速まで出るモデルのトレードオフ条件ですね。コーナリングは自然です、今までのルノー(トゥインゴとメガーヌカブリオレ)がアンダーが強かったの嘘みたいです。パワーがあるのでコ−ナ−出口に向かって加速しながら抜け出していきます。本格的なコーナリングテストはこれからじっくりと探っていきます。タイヤ(ステーションワゴン用タイヤのトランパス装着)の問題もありますし、じっくり限界を見極めていきます。

 街乗りで1500〜2500rpm程度で軽くアクセルに足を乗せている状態だと普通の2.0Lモデルのようです。(ただし、ゆっくり発進は多少難しい)。しかし3000rpm超えるとブ−ストがかかり、猛烈な加速が始まります。4000rpmを超える頃から目が付いていきません。しかもこの時の路面が荒れていると腕力でハンドル押さえ付けないとどこに吹っ飛んでいくか分かりません。信号発進で全力加速したとたん隣の車線のフライングしているトラックの脇に突っ込みそうになりました。
 また高速道路でシフトダウンしないで5速のまま全力加速に移ると、最初はブ−スト計の針が動きます。ブ−ストかかると今度はタコメ−ターの針が動きだし、3500rpmから猛烈な加速が始まります。スピードが上がっても加速は衰えること知りません。
 実際にブ−スト計の針を見ているとアクセル開度にちょっと遅れて反応します。ターボなんだな〜と実感する(喜びとして)瞬間です。ペースが上がって3500rpm以上で走っている時にはターボのレスポンスは素早く、NAエンジンと大差ありません。パワーのないNAエンジンよりよほどレスポンスがいいと言えるでしょう。とにかく今までは追い越しが不可能だった短い直線とか登りでの追い越し加速の素晴らしさは全く別世界に突入したようです「ニュ−ワ−ルドにようこそ!」。
 実際には2.0Lにブースト最大0.9barですから3800ccのエンジンを搭載した重量1,500kgの車に乗っているわけです。楽しいはずです。(注:その後カタログデータを調べるとラグナ2の3.0L-V6モデルがほぼ同じ性能&車重みたいですね、追い越し加速はどっちが速いのか? 。)

 ブレーキ面白い程まともに効きます。ABSも丁度いいレベルで作動します。トゥインゴとメガーヌカブリオレを手放す最大の要因だったブレ−キ関係の特性が普通の車的なのは助かります。ただしフェロードのパッドは効きますが、ダストはいっぱい出ます。さらにブレ−キ音がけっこう鳴り響きます。最後の停止寸前の音は運転している本人は気になりませんが同乗者にはうるさい可能性が高いと思われます。これはゆっくりのブレ−キの時の引きずり音が一番大きいからなおさら難しい問題ですね。運転の仕方で対処するのも... 。
 スポーツモデルだからかブレーキとクラッチのペダルアームが大きくコの字型断面をしています。当然剛性もバッチリです。強いブレーキングで(弾性的に)曲がるブレーキペダルアームが多い中、心理的に安心度合いがアップします。

 サンル−フは動きませんが、サンシェードを開けると室内明るくなります。窓全開で走るととっても気持ちいいです。日傘をさしたカブリオレ気分です。

 80年代ルノーは今程グロ−バリゼ−ションが進んでいなくて、随所にフランス臭が残っています。リヤクォーターピラ−に付いている室内ランプはスイッチがなくて横に捻ると灯るようになっています。ダッシュボードの各種スイッチもプッシュではなく首振りで操作したりします。
 ただABSがありながら全くエアバックがないのはちょっと不安です。
 オンボ−ドコンピュ−ターは搭載されています。平均燃費や平均速度、外気温が出るのは助かります。しかもトリップメーターは機械式が付いているのでなおさら便利。でも燃料系をデジタル表示で切り替えちゃうのはいかがなものか、さすがにこれは今のメガ−ヌなんかは機械式燃料計に戻ってます。
 油温計(訂正→油圧計)が始動時に油残量計になるのは便利。水温&油温(訂正→油圧)とも走行中に頻繁に上下します。特に油温(訂正→油圧)は加減速の度に変わるくらいです。もっとも危険域には入らないので安心なのですが、タ−ボモデルの常としていつも油温(訂正→油圧)には注目です。(訂正です、油圧計でした、油圧が回転数で変動するのは当たり前、でも水温もけっこう変化します)

 平均燃費は高速道路を流して12km/L程度、渋滞含みの街乗りで9km/L位です。回さなければ燃費は思ってた以上に良好です。当然ハイオク指定です。マフラーはノ−マルですがそれなりの音量みたい。しかもエンジン始動時にアクセルに全く触れなくてもインジェクションの設定で多めにガスを吸い込むためでしょうけど一旦2000rpmまで回転上がって始動して徐々に回転が落ちてきます。これが駐車場だとけっこううるさい。
 
 トータルで考えると外観はシックな4ドアセダンしかも内装は本革のバカラ仕様で5人ちゃんと乗って旅行ができる車でありながら、羊の皮を被った狼どころかフレンチロケットと呼ばれるルノー・ヴァンテアンターボ、非常に好みの車に巡り会った感触です。これで新車があれば文句ないのですが... 。末永く付合っていきたいのですが、いつまで元気でいられることやら、メンテナンス費用が膨大にならないことを祈ってます。

 追伸:色はNOIR NACREと呼ばれる黒、しかも前オーナーがエンブレムやらドアノブのメッキも黒塗装、さらにリヤはスモークシールド。確かにとっても熱くなるからスモークシールドは必需品っぽいです。でも、さっそくカラスと呼ばれています。しかもルノーを知らない人には旧々マーク2や旧アコードに間違われるのにエアロ+ウイングが付いているし左ハンドルでも逆輸入の族車みたいに思われる可能性大です。早く全塗装でタンポポ復帰したいものです。そうそうOPEN復帰は当分先になりそうです。
 左ハンドルのマニュアルはトゥインゴで経験済みですが、R21ターボはけっこう難しそうです。ギヤ鳴りさせたり、エンストも経験してます。うまい運転ができるようになるのはいつのことやら(^^; 。

 
 


 
2003.10.18 -------加速中毒-------
 加速中毒ってなんだろうと思うでしょうが、ドッカーンターボに乗っているとアクセラレートジャンキーになりつつあります。

 加速が楽しいと思ったのは4輪(当時既にラリーしていたけど)ではなく2輪が最初でした。レーサーレプリカの最初だったスズキのRG250Γに乗った時の2速からの加速は全力加速をすると視界が一瞬喪失する程の加速感。2速で加速中は周りの風景が消えます。3速になると前方が見えてきます(^^) 。もちろん、加速は慣れの問題ですから次第に加速していても周りの状況は把握できるようになるのですが視野狭窄が起きているのは事実です。
 4輪だと中学生に成りたての頃に乗せてもらったナローポルシェ(確か2.2Lのタルガトップ?)でシートに押し付けられるかのような加速を味わったのが最初かもしれません。

 長らくフランス車に乗り続けていると加速という言葉すら忘れます。高速道路の上り坂でスロットを床にべた踏みしていてもみるみるスピードが落ちるのは当たり前。近所の上り坂など上がりきれるか不安になるほど。平地でも前進する時にはアクセルべた踏みが当然な世界が普通です。夏場の一番の加速はターボスイッチーと叫びながらエアコンを切ることだったりします。
 加速だけでなく実際の最高スピードもプジョー604が180km程度、シトローエンBXが160KM程度、ルノートゥインゴが160km以下、メガーヌカブリオレが幌閉めて200km未満、幌開けて185km程度といった所です。つまりは絶望的にアンダーパワーということです。でも大きな車体に小さなエンジン、限られたパワーを振り絞って走り回るのがフランス車の粋というものです。

 しかしながらヴァンテアンのターボ(R21t)は別物、有り余るパワーという訳ではないのですが、豊富なトルクでグィーンと加速していきます。春先の購入直後は1〜2速の加速で目が付いて行かないと感じていたものの、夏場には加速に慣れてきちゃったと思っていました。そうなるとアラも気になり出します。それが秋が始まり外気温が25℃を下回り始めたこの時期、加速が戻ってきました。またグーンと加速し始めるのです。
 2段式のインタークーラーを装備しているにも関わらず、日本の猛暑に充填(圧縮)効率が落ちていたようで、秋の到来とともに加速感が戻ってきました。さすがに最初の頃にように目が付いて行かない事態は避け得ていますが、加速感に脳内麻薬が増えるのか快感指数が上昇中です。
 意味もなく加速してしまっている自分に気がつきます。

 さて加速による快感って実際には何なんでしょうね? 。体が感じるG(グラビティ)の変化もあるのでしょうけど、無重力(落下状態)や浮遊感覚が慣れると快感なのは重力井戸からの解放という意味で快感を感じるのは納得できそうです。しかしプラス方向でのG変化を快感と感じるのは本当はおかしいのでしょう。
 もう一つは視覚の喪失や視野狭窄などのダウン系の症状が脳に快感を感じさせている可能性。これは麻薬の効果そのものでしょうからきっと楽しくても不思議ではありません。子どもが自分の首絞めて遊んだり、柔道の締め技で落とされる時に多幸感を感じるのと同次元でしょう。
 逆にスピードアップの感覚器からの異常入力に脳が対応していることもあるのかもしれません、こっちは興奮系の麻薬効果に近いものがあるのかもしれません。
 どちらにしろ加速中毒というのは脳内麻薬的な物理処方なのかもしれないなと思うこの頃です。

 当然のことながら逆側の減速中毒もありそうです。ただ減速はなかなか爽快感(陶酔感)を感じないことが多いのも事実。一つにはブレーキングが目的の時ってパニックだったり、ぎりぎりまでコーナーに迫っていたりドキドキもので危機に直面している時が多いせいでしょう。高速道路などで目の前に障害物がない状態で最高速度からのブレーキングなどができれば陶酔しているのかもしれません。
 またブレーキの強化はなかなか難しいこともあります、パッドから始まってローター、キャリパー、ホース、マスターシリンダーと交換していくことになるのでしょう。さらには最近はABSで勝手にリリースされてしますから最悪です。(タイヤは当然最初に強化)
 もうひとつブレーキで陶酔感がない原因の一つはブレーキペダルを力を入れて踏んでいることもあるでしょう。加速がスロットルペダルに軽く足を乗せているのに対してブレーキはそれなりに力を入れていますし、シートに体を預けることのできる加速と違ってブレーキでは足、腰、腹筋、腕そして首にまで筋肉が緊張した状態で行われているので脳の陶酔感を感じる余裕がないのかもしれません。

 では横方向のG、つまりコーナリングはどうでしょう。これもブレーキングと同様です。テストコースの定常円旋回でスロットル一定、カウンター一定で安定している時には陶酔する可能性もあります。でもあまり強いGがかかる程ではないでしょう。だとするとそれ程の陶酔感にはならないかも。

 上下方向のG変化ではどうでしょうか? 。最近はあまりしなくなりましたが、ラリーしていた頃はジャンプは当たりまえ。飛び出す時に普通に走っている時とさほど変わりませんが落ちている時には無重力(それは大袈裟)になり浮遊感があるのは事実。慣れると楽しいのもありますが、実際には着地に備えて身構えてしまっています。だからあまり陶酔という感じではないです。もちろん何十mものジャンプすればまた別でしょう。

 となると、やはり楽しいには加速ということになりそうです。フラットな路面でどこまでも邪魔されずに強烈な加速を味わえたらどれほど楽しいのでしょう? 。しかしロケットの発射の時の加速って快感につながっているとは思えなさそうです。つまりは速い車程度の軽い加速度がいいのでしょうね。

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ネットを見ていたらプジョー604の話をしている人を見つけた。
1985年から4〜5年ほど所有していたので懐かしくなって、自分の昔のHPで当時のコンテンツを探して見た。
今読んで見ても、当時書いたことが全てですね。良い車でした。
2002.09.13 -------ラブ・フォーエバー604-------
 
pugeute604.jpg
minicar604.jpg
 
 プジョー604と聞いて姿が浮かぶ人はほとんどいないのではないでしょうか? 。504だとああ、あのハイエナみたいに腰の下がった奴ね、または昔の目がつり上がったのって言う人は多いと思います。でも604は?ってなりますよね。
 当時だとシトローエンCX、ルノー25が同世代の競争相手です。日本には西武自動車が78年と79年に輸入したと言われています。(一説には25台づつとか、全部で75台との説もあります)
 購入したのは5年落ち、新車時に600万円程度の車が150万円で購入でした。高いんだか安いんだか(^^; 。その頃はプジョーは人気がないどころかほとんどの人はメーカー名を知らない! 。205や309の人気が出るのは12年目に廃車にする頃にようやくです。
 当時関西に住んでいたのでプジョー604の中古車を探しまくり神戸、京都、名古屋に各1台がありました。神戸の武庫川のお店にあった金色(ベージュ?)の604に一目惚れで3ヶ月通って180万円が150万円になったところで購入。サービスでタイヤをミシュランのXVSに交換して貰いました。

 一見なんの変哲もない大形セダンです。でもそのコンサバティブなデザインはピニンファリーナでボディにピニンファリーナのバッチが付いています。ほとんど地味に感じるピニンファリーナのデザインですが全体の造形そのもののバランスが絶妙であることには職人芸のような感覚を覚えます。フロントフェンダーの微妙なまろやかさとエッジラインの切れは独特のモノです。一度は所有してみたいピニンファリーナデザイン、ワックス掛けが楽しくなります。

 2.6Lのオートマ(当時は3速)でとにかく横幅が広い車です。当時は国産車が小型車枠に縛られていましたのでクラウンやグロリアより横幅が10cmも大きな車体は目立ちました。背も高いのですがグランドクリアランスが大きく、女性だと乗り降りに苦労したようです。最高速度は180km/h程度です。
 90km/hからサイドミラーの風切り音が出始めます。試乗したときにも気がついて早速CGで調べると目立たないように書いてありました。
 乗り心地はとにかく最高のフランス車。しなやかで柔らかくてしかもダンピングは効いている。当時の荒れた阪神高速の目地段差でクラウンが2〜3度上下しているところを必ず一回半の沈み込みで乗り越えていきました。サスペンションもいいけどそれ以上に素晴らしいのがシート。しかもリヤシートが最高、人に運転してもらえば、これ以上の車はないくらいです。もちろんフロントシートも普通のフランス車の水準以上です。フワフワなんですけど体重がかかって沈み込むと背中全体を包み込んでホールドしてくれます。ちょっとシトローエンDSに似た感触です。座るとその時点では柔らかいけどしっかりサポートしてくれています。出来の悪いバケットシートが木枠で囲われるのているような印象を受けるのと対照的な感覚でありながら効果は同じです。素晴らしいのは実はリヤシートの乗り心地、ほとんどの人がうたた寝してしまうくらい快適でした。家族からも一番乗り心地のよかった車と言われています。
 ハンドリングも素晴らしいです。柔らかめのセッティングのフランス車の常でロールは目一杯しますが、ロールしてからのハンドリングはシビアな位に正確。さらにロールしていくとロールオーバーステアでセミトレーリングアームに支えられたリヤタイヤが滑り出します。
 不思議だったのはライトの点灯動作で手前に引いてスモール下に下ろしてロービーム押してハイビームでした。
 もう一つ不思議と言えばワイパーです。普通の2本式のワイパーですが、その生えているのが車体の中央部に2本並んで生えています。運転席の前に2本のワイパーが並んでいて右側は一本ワイパーのように端から端まで、左側(下側)は左端から真ん中少し先までを拭取ります。並んでいるので2本で同じ所を拭取るかのように不思議な動きをします。

 エンジンは今にまで至るPRVのV6の最初のものです。オートチョークがガス作動で燃費が悪くなったり、アイドリングが安定しなかったり苦労しました。驚きべきことに以前の整備でエンジンのアースがこのオートチューク系のところに接続されていて、温まるとエンストするというとんでもない症状がありましたがディーラーの必死の探索で解決しました。その後は快調。クリープが大きいこと位しか問題ありませんでした。
 そうそうエンジン関係だとファンベルトの調整が難しく、高速の渋滞で一度ファンベルトが切れて自走できなくなりました。あっという間にボンネットの隙間から白煙(水蒸気)が上がり始めて驚きながら路肩に寄せました。その後は切れることはありませんでしたが、急発進でキュルキュルとベルトが滑る音が聞こえる症状は最後まで完治できずでした。
 10年目位でマフラーが錆びて折れてしまって爆音仕様になったことがあります。
 あとオーバーヒート対策も不完全で夏場の信号渋滞を4回以上並ぶとオーバーヒートの徴候が出ます。604に乗っていた頃は大阪市街地の渋滞する場所と時間を知っていて回避するのはドライブの必須条件でした。郊外で走ると最高の車なのにね(^^; 。
 結局、関西に住んでいる時はずっとこの車で過ごしていました。横浜に転勤になって山の上に住むようになると大きな車体を持て余し気味になったのと、流石に10年以上経つとあっちこっちのゴム系の配管が裂け始め手放す決心をしました。不思議なことに西部自動車さんがシトローエンBXを納車した帰りに下取りで持って帰る途中の上り坂でもうもうと黒煙を吐いて生き絶えたということです。自走できなくなって廃車になったと聞いています。
 しかし今でも好きな車の一台ですね。



プジョー604の話をしている人の記事はこちらでした。
徒然なるままに 2016年04月17日

かつて西武自動車販売社が輸入を手掛けたプジョー604

https://minkara.carview.co.jp/userid/591647/blog/37709917/#koko
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  夢の中で車仲間(きもださん)と話していたのですが、世間一般の人の車購入を考えると40代以上のおじさんは今だに昔の車ヒエラルキーに沿って買い替えていくのが多いのかと。(若い人は車を買わないし。女性は軽自動車に走るようだし。)

 

 昔は赤ん坊から墓場までと車メーカーは言ったものですが、実際はカローラからクラウンまで(あくまでトヨタ系の例)を所得の増加と合わせて順々にクラスアップしたものです。

 車にたいして興味がない人だと隣の人や同僚を見ながら車のクラスアップを行う。というか係長でカリーナ、課長になってマーク2で、部長になったらクラウンとか(会社の営業車みたいですが)、今だと役員でレクサスですね。家も同じようなもので、結婚してマンションに住んで、子供ができたら、大きなマンションか郊外の一戸建てを買うのも同僚と一緒とか。

 

 途中でSUVやワンボックスという分岐に移る事はあっても、基本は同じクラスアップを行うみたいに思えます。

 マーク2クラスの時に輸入車のゴルフに行って、BMWまたはアウディからベンツに至る分岐もありますね。

 基本的にどれも収入と価格帯が相関しているように思われます。

 最近だと本当に車に興味がないとプリウスに逃げてヒエラルキーから抜け出すこともあるようです。なぜかテスラやBMWのEVには行かないですものね。

 

 ところが車好きはこのクラスアップに頓着しない。免許とってすぐは家の車を乗り回して、バイトや就職で好きな車を購入して、その後はどんどん深みにはまる。

 世間のクラスアップに逆行するかのように大きい車から小さい車に乗り換えてみたりもするし、自分が好きなものが何なのか突き詰めていくようになって。

 それこそ子供時代の夢だったスーパーカーに乗る人もいれば、趣味のいい輸入車のセダン(ランチアとか)に乗る人も。家族のためでもエスパスとか。アウトドアでディスカバリーとかも。

 

 自分の車遍歴を思い出してみると学生時代に国産車(田舎では家の商売の都合で限定されてました)。

 社会人になってフランス車に乗り始めて。それでも企業戦士時代はセダンにこだわって(当時はCGの小林彰太郎さんと車師匠の福井の渡辺モータースさんの影響ですね)。小さい会社に移って世間体から解放されてどんどんスポーツカー路線&趣味車(旧車)になって。

 なんか若い頃は同僚や近所を意識しているサラリーマンの遍歴のようですね。

 

0)プリンス(日産)グロリア A30縦目 (白) 借り物 3ケ月運転

1)日産 スカイラインワゴン WPC110ケンメリ (グレー) 4年所有 廃車:クラッチブロー

2)トヨタ スプリンターセダン E40 (明緑)1年所有 売却

グロリア縦目.jpgスカイラインワゴン.jpgスプリンター.jpg

3)プジョー 604SL (ゴールド) 4年所有 売却:引取時エンジンブロー

4)シトロエン BX19TRi (淡青) 11年所有 廃車:エンジンブロー

5)ルノー トゥインゴ キャンバストップ (濃青) 2年所有 売却

6)ルノー メガーヌカブリオレ (黄色) 1年所有 売却

7)ルノー R21t(ヴァンテアンターボ) (黒/黄色水玉) 5年所有 廃車:エンジン凍結ブロー

8)アルファロメオ スパイダー(916) (黒/黄色水玉) 5年所有 廃車:エンジンブロー寸前

8-9)プジョー 406クーペ (淡緑) 3年所有 売却:追突リヤバンパー割れ

10)アルピーヌ A610turbo (青) 5年所有 売却

10-11)マトラ ムレーナ2.2 (青) 2年所有 売却

pugeute604.jpgbxkiyosato.jpgtwingoside2m.jpgmeganek4.jpglouis21.jpgyamanakako00.jpgcleone2014011.jpgfbm2015099.jpg2016fbm.jpg

 

 フランス車乗りになってからは大きな車からどんどん小さな車へと関心が移っていて、トゥインゴまで行くと小さ過ぎるかとメガーヌになりました。その後は横幅3ナンバー枠で前後は5ナンバー枠みたいな車が乗りやすいと同じような車ばかり選ぶようになりました。

 屋根開き欲しい病もBXでサンルーフ付き、トゥインゴでキャンバストップ、メガーヌでオープンとどんどん開放感を求めるようになりました。スポーツ志向でR21tはサンルーフでしたが(ただし開かない)、屋根開き欲しい病の再発でアルファスパイダー(916)になりました。

 スポーツ枠で言うと2Lターボか3Lノーマルアスピレーションもしくは3Lターボが快適です。406クーペもリミッター域まででしたら快適な感じでした。ただし4速ATでは加速のたびに置いて行かれますけど。加速性能ではルノーのターボF1時代のヴァンテアンの2Lの4気筒ターボとA610の3LのV6ターボの中速トルク感は半端なかったですね。トップエンドよりも中間加速に主眼を置いているので乗って速い感じはとっても充実してました。

 ついでに言うとスポーツカー風なメガーヌカブリオレやアルファスパイダーは基本的にセダンのフロアパン流用なので基本動作はアンダーに躾けられた乗用車のスポーツカー風の運転です。それに比べて専用設計シャーシを持つA610やムレーナは初期応答がクイックでリニアで、普通の人にはまっすぐに走らせうことも困難なくらいですが、山道でナチュラルなテールスライドしながら走り回るには最適のハンドリングです。よく雑誌のインプレッションで直線番長的なこと書かれていますが、素人レベルのライターさんが乗りこなせていないだけで、こんなにシビアで楽しい車はないと確信しています。(それまでは自分の車を友人に運転させたものですが、この2台からはオールドスポーツカーを乗りこなし所有していた人以外には危険でハンドル貸し出せなくなりました。80km/h以下では実に平穏なんですけど、高速になると豹変します、それをリヤエンジン(ミッドシップ)の特性のフロントリフトとか言う人もいますが、違うんですよね~。)

 

 ところで、今は次の車何乗ろうかと考えている時期ですが、やっぱりオープンカーかキャンバストップで屋根が大きく開く車がいいな~って。速い車は2台目でいいけど。目を三角にして走るのではなく、ゆったり高速クルージングできる車にも久々に乗りたいな~って思っています。

 助手席に座る人にはプジョー406クーペがいまだに一番良かったと言われています。2台目所有で口も聞いてもらえなくなっていましたが、ルガノグリーンでお出迎えに行ったら、いきなり良い色ねと言われて、座ると内装も素敵よと、さらにオーディオの音も遮音性もよかったものですから、ピアノ曲聞きながらのドライブで車としての合格点出たのが印象的でした。走りも優雅でしたしね。

 そんな助手席の人のOKの出るオープンカーってないだろうな~(^^; 。

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  マトラムレーナとアルピーヌA610を降りて、今は車がない状態です。そろそろ落ち着いてくると、さて次は何に乗ろうかとウズウズし始めて来ます。スポーツカー2台体制から一新してとなる訳です。
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基本的に屋根開きに乗りたいな〜っと。以前のプジョー406クーペとアルファロメオ916スパイダー(FFスパイダーGTZ)はある意味理想の組み合わせでした。GT的な走りの出来る流麗なクーペとスポーツカー風のオープンカーの組み合わせ。2台あるなら1台は屋根開きの方が理想ですね。この時は2台ともピニンファリーナでデザインだし、エンリコ・フミアさんとダビデ・アルカンジェリさんで最高の作品でした。
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以前にはルノーメガーヌカブリオレにも乗っていたことありました。これてもいい車でした。でもスポーツーカー気分で走っているとドアンダーで怖い思いもしました(^^; 。
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オープンカーだと走る魅力は我慢しなければいけないのかもしれないな〜ってジレンマです。早く2台体制になれるならいいですが。レンタカーで乗ったプジョー306カブリオレもいい車でしたが、AT4速は今乗るには辛いかなとか。
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今でも一応はフランス車縛りしているから辛いんですよね、何にも考えないなら助手席の乗る方の推薦もあるBMW Z4なら問題ないんでしょうけど。でも乗るとつまらないかな? 、あまりにもまともで。
現段階の条件は
0)オープンカー
1)フランス車
2)左ハンドル(これでとっても限定される)
3)できればマニュアルミッション(壊れないように)
4)可能なら面白い車(個人的に趣味にあう車)
5)できればエレガンスな車
6)無理とは思いながらハイパフォーマンスの車(絶対的に速くなくてもいいけど振り回したりはしたい)
7)もしあるなら後ろにエンジンがあれば最高! 

こんな条件で次期候補を探しているのですが、ないですね〜(^^) 。
4)5)6)7)は無理としても、オープンカーで左ハンドルでマニュアルミッションというだけでフランス車では選択肢は限定されていまします。
新車ではないですね。もしかすると新しいアルピーヌA110のカブリオレが入ってくるかもしれませんが、現段階では買えそうにないからな〜って(^^; 。

普通に探して中古車であるのはプジョー307CC、206CCです。それこそ206CCのローランギャロスの左ハンドルとかあればとも思いましたけど、屋根が開かなくなってとかも聞いてビビっています。
ルノーだとウィンドがありますね。ウィンドのゴルディーニなんて惹かれますが、開放感も欲しいかなとか。それに乗車姿勢が高いんですよね、その分運転しやすいのかもしれないけど。車山で見たウィンド素敵だったしな〜。
fbm2013024.jpg

デタッチャブルトップという意味ではお友達が乗っているマトラM530も素敵だけど普通には中古車が出てこないですね。
miyagasem530off004.jpgmiyagasem530off003.jpg

そういえば昨年見た映画「ボンジュールアン 」に出ていたプジョー504カブリオレが以前の車山にきていましたね。あれが手に入るなら乗って見たいものです。最初に乗ったフランス車がプジョー604SLでしたから同じ次期のピニンファリーナデザインで雰囲気似ているんですよね。
fbm2015026.jpgpugeute604.jpg

内緒だったのですが、マトラ&アルピーヌの時に3台目としてヴェンチュリ狙っていました、バカですね〜(^^) 。秘密工場からは大昔に新車のヴェンチュリの車検取得整備で半年近くかかって、とんでもなく大変だったのでベンチュリの整備は勘弁してくれと言われていたのもあって躊躇していたのですが、売れてしまったようです。屋根開きませんけどね(><) 。
venturi ask000.jpg

さて実際に買うまでにはまだちょっと先かもしれないし、本当に欲しい車が出てくるまで足車でフランス車の格安車を一時的に買うかもしれないですけど。
でも、もし出会ってしまったら、また何かとんでもないのに乗っちゃうかもしれませんね。
なんて考えているのも楽しいものです。




witten by 水玉のドラグ
世界中
うんうんする
34


  アウトレーヴさんでマトラ ムレーナ売りだしています。よかったら見てください。
murena0000.jpg

一昨年の夏休みに来たマトラ ムレーナでした。来たときはひどかった、現状販売だったけど、ブレーキの効きが大甘で、4輪ともタイヤ銘柄がバラバラだし。その後に旧いクルマでは、お約束の冷却水パイプ割れでローダーに乗って。さらにリザーバータンクも割れたのを補修して使っていたので真鍮で作り変えてもらった。
なんとかFBMには間に合って完調で車山から上高地まで走り回ったものでした。35年前の車でも普通に足として使えるかと思っていたら、水温上昇でリザーバータンク作り直しとかもあって、最近はクラッチ切れなくなってマスターシリンダーのオーバーホールとかもありましたし、電磁燃料ポンプのご臨終で出先で帰れなくなったりも。
幸いにも秘密工場がマトラのパーツリストの部品を見てプジョーのパーツで使えるとか、ルノーのパーツと一緒だとか判断してくださるので、助かっています。さらにマトラ友の会のメンバーで自分で整備するのに予備パーツを持っている人がとりあえずパーツを貸してくださり、本来なら半年待ちとかなりそうなところを2〜3日で修理上がってくる(次回海外パーツ取り寄せ時に追加発注)。皆んなの協力で普段使い出来るようになってました。本当に感謝です。

nousya031.jpgfbm2016023.jpg

マトラ購入しての最初FBMでマトラ友の会が結成されて、初めて4台のマトラが一緒に並んで話題になりました。その後もFTP他でマトラが集まる機会を何度も得られて、日本でのマトラ認知も上がった来ました。ムレーナだけでなく、M530もジェットも(最近はバゲーラ輸入された方も出て来ました)。
そしてマトラ友の会主催でランデブーフレンチレトロというイベント開催まで行えるようになりました。旧いフランス車の集まりが広がって来ています。

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さてマトラ ムレーナですが正式名称はタルボマトラ  ムレーナです。ムレーナはフランス語でウツボとか? 、なんでって思いますね。マトラシムカ バゲーラの後継機種で横並び3座ミッドシップというのは一緒ですね。バゲーラは4輪ともトーションバースプリングですが、ムレーナは2.2 エンジンを積むためにはリヤスプリングはコイルに変えられています。
オリジナルフレームにFRPボディとの珍しい形態ですね。リヤエンジンよりもリヤ荷重が重くて、タイヤショップでリフトで持ち上げて前輪外すとひっくり返りそうになります。乗り方はリヤエンジンのアルピーヌA610と一緒の感じですが、アルピーヌほどステアリングが鋭敏ではないけど、それでも普通の車よりはウルトラクイック。パワーはないけど車重が軽いので山道では60〜100km/h程度でもパワーかけていれば後輪を流してカウンターステア当てて立ち上がって行く感じで走れます。
流石に旧い車なのと204km/hの最高速度でちょうど6000rpmになる5速マニュアルミッションの設定ですから、高速道路の100km/h巡行は3000rpmというちょうどトルクの谷間でちょっといけてません、煩いし。で、結局にムレーナ乗りは80km/h 2500rpm程度で静かにゴロゴロ流すか、4000rpm以上に速度帯を上げてしまってかっとんで行くかになります。ツインキャブの2.2Sの方々は特にかっ飛ぶようです(^^; 。

フロントエンドが尖っていて薄いので現在の歩行者安全対策のデザインでは絶対にできないようなエクステリアなので貴重ですね。リトラクタブルライトも。
室内はシトロエンのような特殊な一本バーのステアリングです。アルピーヌよりは全高高めですが、それでも今時の車の横に並ぶと低い車ですから降りる時にはサイドシルに手をついて立ちがるようになります。
乗車姿勢はスポーツカーそのもので足を前に投げ出して乗るのですが、シートは80年代までのフランス車そのものでフカフカです。足回りもスポーツカーのギチギチではなくてフランス車のロールする足周りを固めた感じで、乗り心地はフランス車でハンドリングはピュアスポーツカーです。
運転しているとスポーツカーそのものですが、80年代初頭の車ですから。絶対性能はその程度です。ポルシェが空冷の930でSで最高速度が225km/h、フェラーリが308や512BBの時代ですね。

絶対性能はたしたことありませんが、乗っていて体感的に楽しいスポーツカーであることは事実。ただキャブレターなので、寒いときはチェークを引くし、スイッチ入れて燃料ポンプのコトコト鳴るのを聞いて、アクセルパタパタと加速ポンプを動かしてからエンジン始動の儀式的な部分も残っています。
当時の車としては横3座なので幅広だったけれども、現代からみれば普通のサイズで前後は極端に切り詰められていて、レイアウト的にはストラトスのようです。Aピラーの微妙に曲がっているデザインとかはフランス車的ですね。というかどこから見てもフランス的かも。

マトラってフランスの航空宇宙産業の会社というかミサイルメーカーです、ドゴール大統領から依頼でモータースポーツ進出。1969年にはジャッキー・スチュワートをF1チャンピオンに(エンジンはDFV)してますし、1972年73年74年の3年連続ルマン24時間優勝(このときはエンジンも自製V12)のコンストラクターです。製造技術に関しては当時のF1や耐久レースの参加者の水準を遥かに超えていたと言われています。性能は図面(設計)によりますが、図面指定通りの正確な工作精度で出来上がったり、当時のFRP技術の遥かに上をいく仕上がりと固さだったと。アルピーヌがA310までの頃とルノーV6T(GTA)からA610につながる時代のマトラからFRP製造技術が伝えられた以降では全く精度も剛性も違うと言われています。

フランスのモータースポーツを考えるとマトラとアルピーヌは決して忘れられないものです。
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