ポルシェには、ヒートコントロールBOXという部品がありまして、これはエキマニで熱せられた空気をヒーターの温風として車内に導く際に、外気と混合して温度を調整するための部品です。
シャーシの内側の奥まった所に有ります、写真の汚いホースの付け根にあるやつがそうです。
場所が良く判らないと思いますので、説明用に写真をもう一枚。
矢印の示す部分のシャーシ内側に存在します。
下の写真はその部品を外した状態です、3個のM6ナットで止めて有ります。
洗浄したときの写真なので、フレーム側の開口部はガムテープで塞いでありますが、温風はこの穴から入ってサイドシルの中を通りコンソールの横まで行くという面白い構造です。
ここからが本題ですが、左側のヒートコントロールBOXを止めているナットを外すときに、ボルトが3本共折れてしまいました、何故だか右側の方は綺麗に取れたんですがねぇ。
折れてしまったボルトです、このボルトはフレームを切り開かないと外すことが出来ません。
長さが半分くらいになってしまってます。
こちらは折れずに分解出来た方です。
取替えが出来ないので仕方なく継ぎ足す事にしまして、写真のように溶接時に継ぎ足すネジを保持する為の冶具を作って見たり。
見えない部分は、鏡を使って確認したりしながら作業を進めるのですが、今回直面した一番の大きな問題、それは・・・
目のピントが全く合いません!!
そうなんです、最大の問題は老眼なんですね~。
細かい作業なので近寄って溶接部を良く見たいのですが、メガネ(近眼用)を掛けているとピントが合わず、メガネ外すとうんと近寄らねば見えないので、それでは溶接が出来ません・・・
それに場所が狭いところで上向きなのに溶接面も使えず、飛んでくるスパッタを避けて離れたり近づいたり、メガネを掛けたり外したりとえらい大変でした。
で、何とか溶接したのがコレ↓なんですが、惨憺たる状況ですね~。
見ての通りコレではナットが途中までしか入りません。
作業直後はヘトヘトになっていたので、何とか付いているからまあいいやと思っていました。
ナットと部品の間にスベーサーでも入れて締めれば何とかなるし、とか。
でもこの記事を書いていて、溶接をやり直したくなってきました!
いや、やり直します!
今度また準備を整えて、再度チャレンジします。
今回のまずかった点を検証し、作業手順の見直しと、段取りの練り直し。
そして、良く見える老眼鏡を入手しなければね・・・トホホ。