その昔、常識だと思われていたチューニング方法を検証する記事の第2弾。
第1弾はSCUDブログ内にあります(
https://carcle.jp/UserBlogComment.aspx?UserID=2902&ArticleNo=30)
今回は排気管(エキゾースト全体)についてです。
その昔、高出力を得る為の排気管はエキゾーストマニホールド⇒フロントパイプ⇒センターパイプ⇒マフラー⇒テールパイプと下流に行くにしたがって太くなっていくメガホン構造やテールパイプのみメガホン構造にするべきと考えられてきました。
この理論は「排気ガスが高い圧力を保ったまま大気に放出されると高い反射波がエンジンまで到達し排気の妨げをする。」というものや、テールパイプ部分がメガホンのようなテーパーになっていると「各回転数に同調する排気管長さが自然に変化してくれるのでパワーバンドが広がる。」というものでした。
私が若かりし頃、上記の理論を信じ、オートバイレースをしながらマフラーをいくつも作り変えてみては試してみましたが、1度たりとも上手くいったことが無く全て性能ダウンしました。
それから職業としてチューニングを始めてからはずっとフロントパイプ以降はストレート構造で、太さは馬力に比例した物を選び、ワンオフマフラーを除き、市販品を使ってきました。
今回コペンのマフラー試作をするにあたり、改めて様々な実験をして昔の理論を再度検証してみました。
結果は
1、メガホン構造はどんなパイプ径を試しても絶対に良くなりません。
2、テールパイプは化粧であっても太くしてはならない。
3、破裂音の大きいエキゾーストは性能ダウンの証拠で、低くこもった音は性能向上の証拠
以上は紛れも無い事実です。
他にも性能向上につながるノウハウは色々と蓄積しておりますが内緒にしときます。
今回、SCUDとして特許申請を済ませた排気管構造は排気ガスの流出を助け、排気ガスを整流して騒音を減少させるものです。この特許とノウハウをを利用した、コペンのマフラーを製品化します。
現在、マフラー製造メーカーとコストや納期の打ち合わせ中ですので販売に関する情報は暫くお待ち下さい。
SCUDが開発するエキゾーストは全回転域でトルクを向上させ、静かで快適な製品です。(もちろんピークパワーも向上します)