マセラティが誇るスーパーセダン”クアトロポルテ”です。
しかも今回はフラッグシップの”スポーツGT S アワード・エディション”。
”GT S”はベースモデルの”S”と比べ、エンジンの排気量は同じながら最高出力は10psアップの440ps、締め上げられたサスペンション、そしてブレンボのブレーキシステムと走りを強く意識した変更点が多く、さらに今回の試乗車は”アワード・エディション”と呼ばれる限定車で、専用外装色や専用ホイール、数々の特別仕様の内装を装備したスペシャルモデルです。
”GT S”は専用のグリルスリット形状、専用エンブレム、メタリックチタンフィニッシュヘッドライト等を装備しています。
いよいよ試乗してみます。
試乗車の内装はブラックで統一され、高級車としては一見シンプルに見えますが、タッチや素材は流石にレベルが高かったです。
シートは違和感なく自然なすわり心地で、それでいてホールドもよく素晴らしい出来でした。
そしてステアリングはなんとスウェード巻き!まさにスポーツカ~。
キーをひねりエンジンスタート!
キュキュ・・・ヴワァーーン!
短いクランキングで目覚めたエンジンの咆哮はまさにスポーツカーです。
一気にアドレナリンが放出され、ステアリングを握る手に汗が滲みます。
ソロリと発進すると、高回転型エンジンの典型的特性でしょうか、低回転ではその排気量から想像するよりトルクは以外に細く感じました。
自動車専用道路の直線に入りアクセルを踏み込めば、例のV8サウンドがこれでもか!というくらい聞こえてきます。
低回転で感じたトルク不足も回転が上がるにつれてモリモリ湧き出てきます。
さらにコンソール上にある”SPORT”ボタンを押せば、排気系のバルブが開きこのエンジン本来のサウンドが響き渡ります。
その音量は凄まじく、4ドアセダンに乗っていることをすっかり忘れ、スーパースポーツカーはたまたレーシングカーに乗っているような感覚を覚えます。
思わずニヤリ顔になり出てきた言葉は「この車・・・アホだ・・・いい意味で」。
このサウンドを聞けば、ちょっと大きすぎるパドルシフトやビリビリと異音を発するダッシュボードも気になりません。(笑)
でも街中であのボタンは押せないな。
この車は一般的なスポーツセダンのようにセダンをスポーツカー仕立てにするのではなく、スポーツカーに無理やり4枚ドアを付けたような車です。きっと1時間も乗っていればそれなりに疲労しそうです。
でも、今時のオールラウンドなスポーツセダンとは一線を画すこのスポーツ性能が、2004年の登場から8年経っても色褪せない魅力のひとつになっていると感じました。
Maserati Quattroporte sport GT S Awards Edition
【スペック】
全長×全幅×全高=5110×1895×1420mm
車重=1880kg
トランスミッション=6AT
ハンドル位置=左
駆動方式=FR
エンジン=4691cc V8DOHC
価格=1850万円
メーカー公式HP
http://www.maserati.co.jp/maserati/jp/jp/index/models/Quattroporte-Sport-GT-S/awards_edition.html