パシフィコ横浜で開催している人とくるまのテクノロジー展2013へ行ってまいりました。
この展示会は自動車のテクノロジー面にフォーカスした展示会ですが、見所満載で自動車にかかわる企業や技術の幅の広さに圧倒されます。
一昨年は東日本大震災の影響もあり寂しい限りの展示会でしたが、それでも自動車産業を盛り立てようとした企業の頑張りもあり、昨年度は436社の出展まで伸び、今年はそれを上回る475社の出展となりました。
この展示会は毎回体験コーナーがあり、今年は最新の車の試乗会でした。
なので、まずはトヨタ・クラウン・ハイブリッド・アスリートに試乗。
この車は、新開発の2.5Lエンジンを搭載。以前の3Lに比べて燃費などの向上が図られており、それに加えて安全面の最新テクノロジーが満載。
走り始めると、やはり静か。クラウンを求める人はこの静けさを求めるということなのでしょう。
アクセルを踏み込むと、「ん?この走りは!」と思わせる心地よい加速感。高速道路を走ってみたくなりました。
そのことを同乗のトヨタの担当者へ告げると、嬉しそうに、「そうでしょ?高速を走るともっと良さがわかります!」と。
このクラウン、最近街中でよく見かけるようになりましたが、単なるクラウンではなく走りにも重点を置いて設計された車であることがヒットの理由のひとつだと感じました。
ちなみに売上の7割はハイブリッドとのことです。
そしてトヨタブースでは、このクラウンの安全面の展示がされていました。
ある時はドライバーのサポート、ある時は万が一の時に備えた最新テクノロジーは目を見張るものがあります。
この「アダプティブハイビームシステム(AHS)」は、このクラウンに採用されているシステムで、ハイビームにしていても対向車や前の車を判断して、それらのドライバーに眩しさ感を与えないというものです。カメラや画像処理技術の進化に驚きです。
次に試乗したのは、マツダ・アテンザ SKYACTIV-D。
実はクラウンに試乗した時トヨタの担当者から、「あとは何に試乗するんですか?」と尋ねられ、「アテンザのディーゼルに乗りたいと思っています」と答えたところ、「私も気になっているんです。どれだけ走る気にさせてくれるか。」と。
そういうことで期待に胸を含ませていざ試乗!
まずびっくりしたのは、軽々と高回転まで軽々と吹け上がるエンジンであること。後でマツダブースで確認したら、5200回転まで回る高回転型ディーゼルエンジンらしい。
そしてやはり、420Nmの大トルクでの発進加速。これは圧巻です。
試乗中に、「MTで乗りたいですね。」と言うと、「6速MTもありますよ。是非ディーラーへ足を運んでください。」と言われてしまいました。勉強不足でした(汗)。
今どきこのサイズのセダンで、それもディーゼルで6速MTをラインナップに加えているとは驚きというか、逆に天晴れです。
そして、JC08モードで22.4km/L(6MT)の燃費をたたき出している背景には、アイドリングストップ機構が付いています。
しかしながらディーゼルエンジンの場合、エンジンを掛ける時はガソリンエンジンに比べバッテリーへの負荷が大きい。それをサポートするのが、新開発のエネルギー再生システム(i-ELOOP)です。これは減速時エネルギーを使用して充電するというもので、キャパシタ(大容量コンデンサ)へ充電し、バッテリー負荷を軽減するというものです。
最近の電装機器が多い車にはもってこいのテクノロジーですね。
そしてこのデザインについて質問しました。ひょっとして外国のデザイナーが関与しているんじゃないかとの疑念を持っていましたが、「全て社内のデザインです!」ときっぱり!
日本メーカーもここまで清廉した車をデザインできるようになったことも天晴れです。
そして最後に、「この次は、ディーゼル・ハイブリッドとか考えていますか?」と質問を投げかけたら、「うーん、言ってもいいか。考えてます!」という答えが返ってきました。
そこには、マツダの自信が漲っているように感じ取れました。
【
その2へ続く】