ジェットイノウエさんは、トラック関連パーツの開発・販売を行っている企業です。創業時はバイクのカスタマイズパーツの開発販売を行っており、今でもマニアの間では人気だとか。
まずは、金井常務取締役に開発の経緯を伺いました。
「数年前、国内ではまだまだ認知度が低いドライブレコーダーでしたが、海外では義務化になりつつある国もあり、今後日本でもヒット商品になると確信しました。その後商品化しましたが、ドライブレコーダーはあくまでも事故が起こった時の証拠画像用であり、事故を減らすものではないことがなんとなく頭の隅に引っかかっておりました。
このジェントルトラックというのは、やさしいトラックドライバーを増やして交通事故を減らそうというもの。
そこでの出会いというのは・・・
「長らくスマートドライバーの活動を続けている、
ニッポンレンタカーアーバンネット株式会社の伊奈さんに出会いました。彼はレンタカー会社に勤務していることもあり、彼にとって事故を減らすことは大きな課題でもありました。その伊奈さんに説得されて開発をすることにしたのです。」
ニッポンレンタカーのパンフレットには、伊奈さんの想いが込められて、各ページにスマートドライバーの評語が印刷されています。
そのジェントルトラックのイベントは今年の3月。そこで出会い、それから製品企画をし、なんと
6月末のスマートドライバーミーティングでは製品のお披露目までしているのです。基本となるハードウェア技術は持っているとしても、3カ月程度で製品化することは並大抵のことではないはずです。
そこで開発の苦労話を伺いました。ニッポンレンタカーの伊奈さん(写真背中)と営業開発部の玉置主任(写真正面)です。
「事故は本当に悲惨です。肉体的にも精神的にも経済的にも。それは被害者も加害者もです。国内でも悲惨な事故が沢山報道されていて胸が痛みます。そういう事故を何とか減らせないものかと・・・」
「どうすればいいか、ニッポンレンタカーの伊奈さんといろいろ相談しました。結果、声で運転の注意喚起すればいいのでは?という結論になりました。」
「まずはニッポンレンタカーへの導入を目指し開発をしましたが、車種も沢山あり、走行する環境もまちまち。実はGセンサーを用いて注意喚起の声を発しているのですが、そのセッティングに苦労しました。道路の繋ぎ目を拾ってもそれは乱暴な運転ではないので。」
実際には「急」の付く運転をすると、
「運転ご注意ください♡」
と優しくたしなめてくれます。
そうです、これが「やさしい運転を促す」ポイントです。
人は声で注意されると、けっこう効くようです。
お話を伺った後で、実は我がイプシロンにスマートレコーダーを装着していただきました。スマートドライバー賛同企業にはモニターとして貸し出してくれるとのことなのです!
このスマートレコーダーの電源は、ヒューズから取るようになっています。シガーライターからも取れますが、レンタカーでは抜かれてしまう恐れがあるので、ヒューズから取るようにしているそうです。
イプシロンもそれに倣ってヒューズボックスから電源を取ります。
いかがですか?ルームミラーの前に装着できました。
国土交通省調べでは、普通のドライブレコーダーを単に装着しただけで事故率が16.8%低減されたといいます。
なので、やさしい運転を促すドライブレコーダーを装着したら、更に事故率が下がることが期待できます。
ジェットイノウエさんは、このスマートレコーダーはあくまでも社会貢献として販売していきたいとの意向を示しています。利益が出たらその一部を社会貢献に使いたいとのことですが、このスマートレコーダー自身は社会の問題を直接解決する商品であり、それこそ真の社会貢献ではないでしょうか。
日本企業の魂が込められたスマートレコーダーが、事故の無い社会を作るのも遠い未来ではなさそうです。
カーくるでは、今回モニターとして装着したスマートレコーダーを実際に使ってみて、その機能・性能などをみなさんにご紹介していきます。
ご期待ください。