今回は、2台の ” R ” に試乗することが出来ました。
片やフォルクスワーゲンが誇るゴルフの R 、
片やプジョーの最強スポーツカー、RCZ R。
この2台のRは、偶然にも2013年東京モーターショーにてお披露目されています。
ただゴルフのほうは、本国仕様の左ハンドル6速MTが展示されていましたが。
今回の試乗車ではたまたまこの2台に”R”のネーミングが与えられていましたが、ちょっと振り返ってみますと、ゴルフにもプジョーにも” GTi ”というホットハッチモデルが存在しています。
そしてその上をいくハイパワーモデルに付けられた”R”。
何となく、この2台は好敵手なのでは?と勝手な想像で乗り込んでみます。
まずは、ゴルフR。
エクステリアデザインは通常の7代目ゴルフとほとんど変わりませんが、フロントの控えめなRのエンブレムとテールの4本出しマフラーは、気付いた人にだけその存在感を示すアイテムです。
心臓部は280ps、そして4Motionというスペックは、まさに羊の皮を被った狼という形容がピッタリの車です。
内装はやはりスポーティに設えており、320km/hまで刻まれたスピードメーターにその片鱗を見ることが出来るものの、派手な演出は抑えてあるのが如何にもゴルフらしいところ。
エンジンを掛けると一変、アイドリングから只ならぬ存在感を醸し出しており、アクセルを踏んだ途端、「なんじゃこりゃ~?」と叫びそうになる加速をしていきます。
エンジン音も荒々しく、ハンドルを握る者に悪魔の囁きを仕掛けてきます。
こいつはヤバイ!
車の安定感も申し分なく、4輪駆動に加え専用サスペンションなどがその効果を発揮しているようです。
さてお次は、RCZ R 。
ご存じのように、RCZ の限定車として登場した ” R ” 。
エクステリアはゴルフとは対照的に曲線を多用したスタイリングで、既に只者ではないことをアピールしています。
左ドアを開けると、至る所に存在する赤いRの文字と赤いステッチが早くもドライバーを高揚させてくれます。
そしてこのモデルのためだけに開発されたシートは、座った瞬間に「走るぞ!」という気分を高めてくれます。
エンジンを掛けると、こいつもやっぱり只者ではないことが判ります。
アクセルを踏み込むと、更に獰猛さが加わり加速していきます。
悪魔の囁きのようなエンジン音と加速感は、なんとたったの1.6Lエンジンから絞り出される270ps。
ははは、こいつもヤバイ!
どうしてもゴルフとの比較になってしまいますが、RCZ の方がゴルフより車重が軽い分と駆動がFFであるため軽く感じます。
実はゴルフ→RCZ の順に試乗したのですが、順番が逆になっていたら違う感覚を受けたかもしれません。
ただ一番違うのはミッション。RCZは左のMTなので、その分操る楽しさが増えた感じはします。
ゴルフRにも本国にはMTモデルがあるようですが、国内導入モデルは右のオートマモデル。といってもマニュアルモードで走行すれば不満はありませんが、左のMTモデルを運転してみたかったと思う人も少なからずいるはず。
甲乙付け難い2台の “ R “ 、試乗した総合的な感想は、デザインは大きく異なるものの非常に似た雰囲気を持った車であるということです。
たまたまなのか意識したのかはわかりませんが、ドライバーに走りとスピードの快感を与える車造りをしたら、似たような雰囲気の車に行きついたということでしょうか?
しかしながらスペックの比較表を作ると、それぞれ個性があることが判ります。
似ているようで似ていない、似ていないようで似ている2台の " R "。
どちらか1台を選ばなければならないとしたら、あなたはどちらを選びますか?
【フォルクスワーゲン ゴルフ R 公式ホームページ】 →こちらをクリック
http://golf-r.jp/
【プジョー RCZ R 公式ホームページ】→こちらをクリック
http://www.peugeot.co.jp/rcz-r/