今回試乗したアメリカ車は、キャデラックとジープ・レネゲード。
このレネゲードはブランドこそジープですが、ご存じのようにフィアットとクライスラーが合併して産み出されたアメリカとイタリアのDNAを持ったクルマです。
レネゲードは、2015年の9月より「アーバンサイズ。アドベンチャークラス。」というキャッチコピーで販売開始されましたが、今回試乗したのはマイナーチェンジ後の最上級車のトレイルホーク。
ジェットセットブルーメタリックという深い青のボディーカラーが綺麗です。
販売開始時にもトレイルホークのグレードはありましたが、4WD+タイガーシャーク2.4Lエンジンを搭載しており、他のレネゲードのFFグレードとは大きな差別化が図られていました。
今回のマーナーチェンジでは、トレイルホークにも1.3Lマルチエアエンジンが搭載され、国内で販売されるレネゲードのエンジンは全て1.3Lマルチエアエンジンとなりました。(ただしトレイルホークは、179psに出力がアップされています)
レネゲードはフィアット500Xとは同じプラットフォームを用いていますが、現在の500Xには4WDが設定されていないこととエンジンの最高出力が151psのみのため、そこでトレイルホークの差別化をしているということでしょうか。
レネゲードに乗り込みますと、目につくのは赤いトリムです。
このあたりのデザインは、フィアットのDNAを継いでいるようです。
ジープであるにもかかわらず、お洒落な街乗り車でもあることを主張しています。
実際に乗り出してみますと、1.3Lマルチエアエンジンであるにもかかわらず、9速ATのためやたらとスムーズな加速感。
悪く言うと、ちょっとメリハリがない感じにもとれますが、初期のタイガーシャークエンジンを搭載したトレイルホークに乗った時のことを思い出しました。
この時も、9速ATの効果なのかやたらとスムーズな加速感を味わいました。
もちろん、エンジンのチューンや四輪駆動の要因もあるかと思いますが、この9速ATが街乗りを優しくしているといってもいいでしょう。
さて、小型でもSUVともなるとラゲッジスペースが気になります。
全長は4,255mmと短いため、5人乗車の場合のラゲッジスペースの奥行きは短くなりますが、街乗りとしては十分でしょう。
もちろんリアシートを倒せば、積載容量を増やすことができるのは当たり前。
そしてレネゲードと言えば遊び心。
テールランプはご存じジェリ缶をモチーフとしたデザイン。
ジープを主張しています。
RENEGADEのロゴにも、ジェリ缶。
ちなみにジェリ缶とは、ガソリン携行缶のことで、初期のジープ・ウィリスにはこのように装着されていました。
そしてフロントウィンドウには、こんなところに、ジープ・ウィリスが!
レネゲードは、気軽にレジャーに行けるSUVとしてお洒落にデザインされています。
そのため、街乗りにウェイトを置くことは必要不可欠であり、特にトレイルホークの9速ATはその要素に大きく貢献していることがわかりました。
もちろん、FFモデルのLongitudeやLimitedも超すコストパフォーマンスの良い選択肢として存在しています。
お洒落なオフロード車という選択肢に、レネゲードは大いに応えてくれるクルマであると言えるでしょう。
【主な諸元】 Jeep® Renegade Trailhawk
全長:4,2255mm
全幅:1,805mm
全高:1,725mm
ホイールベース:2,570mm
車両重量:1,570kg
エンジン種類:直列4気筒マルチエア16バルブインタークーラー付きターボ
排気量:1,331cc
最高出力:132kW(179ps)/5,750rpm
最大トルク:270Nm(27.5kg・m)/1,850rpm
駆動方式:4輪駆動(オンデマンド方式)
トランスミッション:9速AT
メーカー希望小売価格:3,870,000円(税込)
ジープ・レネゲード公式ホームページ:
https://www.jeep-japan.com/renegade-bv.html