WRCが12年ぶりに日本へと帰ってきました。かつては北海道のグラベル(未舗装路)を駆け抜けたラリージャパン。今回は愛知県、岐阜県のターマック(舗装路)に舞台を移しての開催となりました。
FIA 世界ラリー選手権(FIA World Rally Championship=WRC)は1973年に創設され、世界各地で開催されていたラリーをシリーズ化し、世界選手権のタイトルを掛けたのが始まりです。
トヨタ セリカ GT-FOUR WRC (レプリカ)オーゼットブースにて。
最高峰クラスは1997~2021年まで用いられてきたWRカー規定から、パイプフレームも使用可能となった車体と共通ハイブリッドシステムを用いたパワーユニットから構成されるラリー1規定へと生まれ変わりました。
グラベルはもちろん、ターマックでもサーキットに比べると遥かに粗い路面の中を駆け抜けるのがラリー。車体はもちろん、ホイールにも想像を絶するほどの負荷が掛かります。大きな岩がヒットしても割れないで必ずゴールできる極めて高い耐久性が必要となります。
OZ Racing のホイールは1988年にWRCの舞台に登場しました。過酷な環境においても抜群の信頼性を発揮する性能を武器に瞬く間に広がっていきました。2022年から導入されたラリー1全車の足元を支えているのも「OZ Racing」であることも納得です。
2022年シーズンのWRCには3メーカー・4チームが参戦しています。ラリージャパンに参戦したラリー1カー、ドライバー/コドライバーを紹介します。
TOYOTA GAZOO Racing WORLD RALLY TEAM/トヨタGRヤリス・ラリー1
1:セバスチャン・オジエ/バンジャマン・ベイヤ
33:エルフィン・エバンス/スコット・マーティン
69:カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン
HYUNDAI SHELL MOBIS WORLD RALLY TEAM/ヒョンデi20 Nラリー1
6:ダニ・ソルド/カンディード・カレラ
8:オィット・タナック/マルティン・ヤルベオヤ
11:ティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ
M-SPORT FORD WORLD RALLY TEAM/フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
16:アドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア
42:クレイグ・ブリーン/ジェームズ・フルトン
TOYOTA GAZOO Racing WRT NEXT GENERATION/トヨタGRヤリス・ラリー1
ラリージャパンではWRCの他にも様々なクラスの車両がエントリーされています。
今回はWRC2を紹介します。WRC2はWRC直下のカテゴリーとして2013年よりスタートしたクラスとなります。FIAが発行する国際競技車両規則の中で「グループラリー2」に属する車両が競います。
ラリー2は連続した12ヶ月間に2,500台以上生産された量産車がベースで、エンジンは1,620 ccまでのターボチャージャー付きで最大出力はおよそ285馬力です。参戦しやすいカテゴリーとすべく改造範囲を厳しく制限し、車両価格にも上限が設けられているのも特徴です。
WRC直下のカテゴリーとしてだけでなく、世界各地のラリーにおいても多数のエントリーがあります。
長年の歴史において蓄積した技術力が評価され、ラリー2でも多くの車両がオーゼットのホイールを履いて戦っています。
2022年の最終戦として開催されたラリージャパン。2023年も最終戦として11月16〜19日(予定)に愛知県・岐阜県を舞台に開催されます。WRCとして日本の道を再び走ります。足元で輝くオーゼットホイールにも是非注目してみてください。