THE WORLD'S MOST BEAUTIFUL FOUR DOOR SPORTS CAR
大体の場合、4ドアクーペと言ってもやっぱり4ドアセダンにしか見えない場合が多い、と筆者は思う。
ところがどうだ、このアストンマーティンラピードSというモデルは、本当にクーペしか見えない。実際に自分の目で見ると、さらにその思いは強くなる。
アストンマーティンの製品は、普遍的な美の方程式である「黄金比」に基づいてデザインされているという。
確かに、どこから見ても、”均整のとれた体”である。
一部では面白味に欠けるという話も聞くが、個性を強調するあまり、醜いデザインの車が溢れる今において、これほど誰が見ても美しいと思えるデザインは、アストンマーティンにおいて他ならないと思う。
内装も細部まで行き届いた作り込みがされており、非常に華やかだ。そしてこのラピードSのアドバンテージは、クーペスタイルの超高級車でありながら大人4人乗れるところにある。
かといってショーファードリヴンとは違う、あくまでドライバーズカーであるところが他のプレミアムブランドの4シーターとは違うところでもある。
走っても、6リッターAM29 V12エンジンが十分過ぎる加速性能を得ることが出来る。正直スペックの割にはマイルドなフィーリングだと感じたのだが、アストンマーティンが考えるターゲット像として、この車に乗る人、乗ってもらいたい人のイメージからのチューニングなのではと感じた。
そんな訳なので、まだまだやんちゃな車が好きなお年頃の筆者には随分と時期尚早な車であることが分かったが、あと10年、いや20年したら、少しは自分もこの車に寄り添えるようになるのだろうか。と考えたりもした。
もっとも、20年後には内燃機関の車なんて、存在しないのかもしない。
そう考えると、この時代にこの車に乗らせていただくことは、後の世の中から見たらとっても贅沢な経験に違いない。
2,445万円。これを高いと見るかどうか。
圧倒的なラグジュアリーさと、大人4人が快適に乗れる室内空間。性能的にも最高のスペックが備わった、唯一無二の存在。
上がりの車、という言葉がこの車には相応しいのかも知れない。
INFORMATION
http://www.astonmartin.com/ja/cars/rapide-s