アウトガレリア”ルーチェ”で開催中の期間展示「MASERATI BROTHERS」を訪問しました。
平日の昼過ぎとあって、贅沢な空間をゆっくりと見て廻ることができます。
今回はマセラティの創業一家をテーマに取り上げた展示内容となっており、マセラティがどのようにして誕生し、そしてマセラティ兄弟がOSCAへと託した想いが詳細な時代考証と共に解説されていました。
フェラーリの創業者エンツォのことやアルファロメオ社、フィアット社の成り立ちや歴史は雑誌などで度々目にすることがあるのでご存知の方も多いかも知れませんが、マセラティの創業から現在のマセラティ社までの道筋を知っている方は意外と少ないのではないでしょうか。
取材させていただくまで最初のマセラティ社は兄弟で創業したこと、そして兄弟はマセラティ社を離れOSCA社を創業したこと、現在のマセラティ社が創業一族からの脈ではないことを初めて知り、大変興味深く歴史を学ぶことが出来ました。
単にヒストリーのある車を展示するだけでなく、きちんとそのヒストリーを紐解いて解説するということは、その時代や、時代が生み出した車への尊敬であり、イタリアから遠く離れた日本でこのような展示をされていることはとても価値のあることと思います。
この日はルーチェのディレクター、平松氏がいらっしゃいましたので、お話をお聞きしながらの取材が出来たことは幸運でした。
展示の中には約10分間に構成されたビデオの上映もありました。
このビデオも毎回展示内容に合わせて製作されるとのことで、会場に展示されている車両を実際に走らせるその映像の美しさとBGMや車の解説も含めて正にプロフェッショナルの出来栄えであり、これを見に来るだけでも来る価値があります。
この映像が収録されたDVDはグッズコーナーでも小売り販売していますので、訪れた際にはぜひ購入したいクオリティです。
このルーチェ、全てが平松氏の監修に基づくものであり、企画構想から現場のパネルデザイン、展示車両の選定手配、ショーケース内の貴重な数々の展示物、ビデオ映像など、熱意と拘りが伝わって来ます。
ルーチェは2004年9月の誕生以来、これまで年3回、3ヶ月スパンでのギャラリーの開催を継続されています。
好きであること、知識があること、熱意があること、尊敬の念があること。
そのどれも欠けたらこの場所は存在しないと感じました。
ルーチェ。イタリア語で「光」を意味する言葉。世界で唯一のギャラリーとしてこれからも輝き続けていくことでしょう。
カーくると同じく名古屋にこういった他に類を見ない事業に情熱を傾けている所があることを知るだけで、私たちも頑張ろうとパワーを分けていただいた思いです。
平松氏に今後の展望は、と伺うと、「んーどうでしょう。あと10年くらいはこのペースで頑張りたいかな」と、笑顔でおっしゃっていました。次回の展示の構想は着々と練らているようです。今後も楽しみですね。
お土産にここでしか手に入らないビデオDVDとOSCAのオリジナルステッカーをゲットした編集部員なのでした。
アウトガレリア”ルーチェ”
http://www.luce-nagoya.jp/Top.html
イベント期間中、午前12〜午後6時 休館日 月、火曜 (祝祭日覗く)
〒465-0053 名古屋市名東区極楽1丁目-5番 オリエンタルビル極楽NORTH2F
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