今、時代は三代目が人気なのだそうです。そしてフィアットパンダの最新モデル、4輪駆動のPANDA 4×4も三代目。本国で発表になった時から日本でのデリバリーを待ち望んでいる人も多かったことでしょう。
イベント”パンダリーノ”より
1980年に発売されたジウジアーロデザインの初代パンダは言わずと知れた不朽の名作で、今もなお多くのファンに支持され乗られています。そしてカーくる号としても現役活躍中の二代目は2003年に発売。そして今回試乗のモデルのベースとなるパンダは2011年より販売開始し、2014年にパンダ4×4が日本にやってきました。
最近人気のコンパクトSUV戦線に分け入ってきたような1台ですが、ルノーキャプチャー、プジョー2008、BMW X1や最近発売され注目されているマツダのCX-3などが出るより何十年も前の初代パンダから4×4モデルは存在し、フィアットはこのコンパクトなSUVというジャンルを大切に育ててきた第一人者と言えると思います。
そして時代が一巡して今また脚光を浴びているこのジャンルの本命はやはり何といってもパンダ4×4だと編集部は思います。
形だけのSUVで実は2駆モデルだったりするライバルとは異なり、フルタイム4WDであることは、リアルに海へ山へキャンプヘスキー場へ行くアクテイブな人達向けの玄人好みな車です。
かく言うカーくる編集部も2代目パンダ4×4をイベントの荷物搬送はもちろん、今年も雪山に何度か連れて行きましたが、その走破性は言うまでもなく素晴らしいもので、グイグイと雪道を走ってくれて大活躍中です。
スタイルは2代目の雰囲気を残しつつ、現代風にアレンジされています。
2代目
3代目
インテリアの質感もアップし、よりモダンなデザインに仕上がっていて、お洒落なカフェのような内装です。
フルタイム4WDなのにも関わらず燃費も良いのでお財布にも優しく、車高が高くて見通しも良く、コンパクトで取り回しもし易い。こんな理想的な車、なかなか無いと思うのです。
燃費に関して触れると、試乗した3代目パンダは8700km走って平均燃費は12.7km/Lでした。FIAT500と同じツインエアエンジンを積んでいますが、車重と4駆の影響でしょうか、カタログ燃費も15.5kmなので、大体このくらいの燃費なんでしょうね。ちなみにカーくる号の2代目パンダの平均燃費はだいたい14km/Lです
2代目、優秀ー
ただ、ツインエアエンジンがもたらす力強い走りと「トコトコトコー♪」という小気味良い音のおかげで、3代目の方が走ってて楽しいですね。
ボディは一回り大きくなりましたが、車内の広さはそれ程変わらない印象。
でも荷室は明らかに広くなりました
これはプラスですね。
タイヤはコンチネンタルのエココンタクトを履いていました。カーくるスマート号もこれを履いていますが、燃費重視のタイヤとはいえ、普通の使用にはまったく不満はありません。
最近、どこかの車サイトで評論家さんが”SUVは中古に限る”という記事があったのを読んでなるほどーと納得したことがあります。新車のSUVは新しいだけに汚れることが気になって、ラフに使えない。だからSUVは中古くらいが思い切って使えるからイイというわけです。
このご意見には編集部員も激しく同意しました。
なので、パンダという商品のすばらしさを見直すと共に、歴代パンダの価値も見直される良い機会だと思います。
3代目パンダ4×4にお願いしたいのは、カラーラインナップが現状少ないので、カーくる号のようなビビッドなブルーがぜひ欲しいと思います。
ゲレンデでこの鮮やかなブルーは雪に一際映えます。何よりスキー場に来るような車の中でも、駐車場でも鮮やかな青の車は珍しいので、遠目でもひと目でそれを分かるのが助かります。無骨なイメージばかりではなく、そういう場面でこそイタリア車の得意とするビビッドカラーのパンダが活躍するシーンが見てみたいと思うのです。
カーくる編集部もぞっこんのパンダ4×4、コイツと冒険の旅に出たくなる、そんな1台です。
INFORMATION
パンダ 4×4 主要諸元
全長×全幅×全高:3,685×1,670×1,615 mm
車両重量:1,130 kg
エンジン種別:直列2気筒8バルブマルチエアインタークーラー付ターボ
排気量:875cc
トランスミッション:6MT
JC08モード燃費:15.5km/L
最高出力〈kW(ps)/rpm〉 [EEC] / r pm(EEC)):63 (85) / 5,500
最大トルク〈Nm(kgm)/rpm〉 [EEC] /r pm(EEC)):145 (14.8) / 1,900
全国希望小売価格:2,516,400円(消費税込み)
パンダ 4×4 公式サイト
http://www.fiat-auto.co.jp/panda-4x4/