フィアットドブロはシトロエンベルランゴやプジョーリフターとの兄弟車で、プジョーシトロエンとフィアットグループが合併して誕生したステランティスグループのシナジー効果となる1台です。
よく考えらえたパッケージング、収納たくさんで使い勝手の良さなど、どこからどう見ても良くできた車ではありますが、日常的な使い勝手とお洒落さを求める人はベルランゴ、SUV的なハードさと実用性を重視する人はリフターなど、既に棲み分けも出来ていて、さらにはこのカテゴリにはルノーカングーなどの先駆者もいるので、正直実際に見て乗るまではこの車に対する印象は薄いものでした。
しかしながら実際運転してみると、「これイタリア車じゃん!」と印象はガラっと変わりました。キビキビと元気よく走るフィーリングはまさにフィアットの味付けそのもの。
1.5リットルの直4ターボディーゼルとアイシン製8ATの組み合わせは、兄弟のフランス車と全く一緒なのに、まるで500やPANDAを運転しているかのような感覚がちゃんとありました。
これはチューニングのほか、ベースグレードの車両重量を比較してみると、重さが若干影響しているのかも知れません。
ドブロ < リフター < ベルランゴ
1560kg < 1600kg <1610kg
ただグレードによって重量は逆転したりもするので、純粋に味付けのような気もします。
もちろん、フランス車特有のしなやかな乗り心地か、イタリア車の元気な乗り心地が良いかは、嗜好の問題なので、どちらが良いとは一概には言えませんが、イタリア車好きなイチ個人としては、ベースがフランス車でもしっかりイタリア車になっている事はとてもうれしい発見でした。4月に発表されると言われている新型のアルファロメオ、ミラノ(仮)も、そうであって欲しい、きっとそうに違いないと思います。
付け加えて言うならば、シートのふわっとした座り心地はベルランゴと同じ気持ち良さがあり、フランス車とイタリア車のいいトコ取りの車がドブロという車なんじゃないかと思います。
車好きとして、走りが良ければ評価は変わります。立ち位置が「ドブロの良さをどう引き出すか」みたいな視点に変わっちゃいます。そこで応援したいが故にこの車のアレな点(△)と、それに対してどうしたら良いか(〇)を勝手に考えたので以下に挙げてみます。
■外観
△・・・無個性に見える外観
〇・・・この一見無個性に思えるシンプルな外観は、無限大にも思えるカスタムのベース車両になりえるのではないかと思います。例えばベルランゴはあまりにも内装外装ともに完ぺきに可愛くお洒落で付け入るスキがありませんが、ドブロのノペっとした外観を愛着を持ってじっと見ていると、段々とカスタム心が燃え上がって来ます。ホワイトレター付きのブロックタイヤを履いて、ラッピングして、ルーフバスケット付けて、、なんて想像してたら楽しくなってきました。
■カラー設定
△・・・ホワイト、グレー、ブルーの地味な3色
〇・・・お得意の限定車作戦でキャンパーに人気のアースカラーやイタリアらしい鮮やかでポップな色合いのカラーをどんどん繰り出す。
■名称
△・・・ドブロというその名称が、クセがありすぎて日本人には馴染みの無い語感。
〇・・・いっその事、お笑い芸人のどぶろっくさんを採用して、クセのつよーいCMを作ってみる。あるある探検隊さんの前例もあり、FIAT×お笑いの愛称は悪くないと思いますので。
というわけで、どぶろっくを採用した、限定カラーで、カスタムてんこ盛りのキャンプCMを作ってみたらいかがでしょうか。
個性的な1台として存在感爆上がり間違いなしだと思います。
もしかしてだけど~♪ドブロに乗ってる俺に一目惚れしたんじゃないの~?♪
SPEC
フィアット ドブロ
エンジン型式 YH01
最高出力 130ps(96kW)/3750rpm
最大トルク 30.6kg・m(300N・m)/1750rpm
種類 直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1498cc
過給機 ターボ
燃料供給装置 電子式燃料噴射装置
燃料タンク容量 50リットル
使用燃料 軽油
JC08モード燃費 22.9km/リットル
全長×全幅×全高 4770× 1850× 1870mm