というワケで、イベントレポートも3日目に突入です。
前日の夜から降り続く激しい雨の為、天候は期待できないと思っていました。
余談ですが、2007年にこのイベントの前身の(?)「フォルツァ・フェラーリ」を見に来た事があるのですが、その時も生憎の雨でしたので、「どうにもこの辺のイベントとは相性良くないのかなぁ?」とか思っていたのですが…
すっかり良い天気になりました!
雨さえ上がってくれれば良いと思っていたのですが、それどころか晴れ間が広がる状態まで天候は回復。
色とりどりのフェラーリが輝いています。
受付後メディアセンタールームへ。他のメディアの方々に混ざって取材開始です。
コース側のバルコニーに出てみると、フェラーリ・チャレンジ・トロフィオの予選が行われている真っ最中ではないですか。
パドックパスを購入し、早速ピットへと向かいます。
ピットに到着すると、丁度予選走行が終了したところでした。
次々とマシンがピットに入っていきます。
そこに現れた一台の458。しかもゼッケンも458ですから、普通のエントリーとは違いますよね。
マシンから颯爽と降り立ったのは…
そう、昨年のF1日本グランプリで3位表彰台に立った、あの小林可夢偉!
今年は残念ながらF1のシートを得る事ができなかった小林選手ですが、実はアジア人として初めてスクーデリア・フェラーリと契約し、今シーズンのWEC(世界耐久選手権)にWEC仕様のフェラーリ458で参戦。
開幕戦シルバーストーンでは、見事クラス2位の表彰台デビューを飾っているのです。
こうしてフェラーリファミリーの一員となった小林選手、当然のようにこのイベントに参加する事となったのでした。
今回のフェラーリ・チャレンジ・トロフィオにはゲストとして参戦という事で、なんと強制最下位スタートを強いられるようです(笑
そんな小林選手が練習走行を終え、向かった先には…
フェラーリFXX!
どうやら、このクルマをデモンストレーションするようです。
ご存知の方も多いかと思いますが、一応解説を。
このフェラーリFXXは、2005年にエンツォ・フェラーリをベースに開発され、世界で29台限定販売されたサーキット専用車です。
フェラーリによって選ばれたオーナーは、このクルマをサーキットで走らせる事によってフェラーリに様々な情報をフィードバックし今後の車両開発に役立てて行くという「FXXプログラム」の一員でもあるのです。
サーキット専用車というだけあって、公道を走る為に必要なものは何も無い、スパルタンなスタイルをしています。
ヘッドライトというよりはマーカーランプ的なヘッドライト。
ウインカーも申し訳程度に付いていますが、ほとんど意味を成さないでしょうね。これ。
ノーズ部分には、エンツォの意匠が見てとれます。
テールも、ウインカーやブレーキランプは無く、エンツォならばランプのある部分からマフラーが突き出しています。
そのため、エンツォに似てるんですが異質な、独特のリヤビューになっています。
エンジン萌えの方、お待たせしました。御馴染みのエンジン写真です(笑
エンジンはもちろんフェラーリ伝統のV12。エンツォベースの6.3リッターV12エンジンは、800馬力を叩き出します。
熱も音も凄まじいせいか、エンツォではリヤウインドウになっている部分が遮蔽材で目張りされています。
という事はルームミラーが役に立たないという事ですので、なんとルーフのシャークフィンにリヤビューカメラが内蔵されています。
サイドも同様に、ミラーではなくカメラ。
このタイプのリヤビューカメラを公道を走る市販車として実用化したのは、今年のジュネーブショーで発表されたVWの超低燃費車「XL1」が恐らく最初だと思いますが、こうして各社研究を行なっていたのですね。
とすると、今後フェラーリでも採用されていくかも知れませんね。
インパネ上部中央にあるのが、各リヤビューカメラからの画像を表示するモニターです。
実際にバックする事を見ていましたが、これはなかなか慣れが要りそうですね。
さて、そんなスペシャルなフェラーリ、FXXを小林選手がドライブします。
どうも「シート位置が動かない」とかで困っていた様でしたが、最終的にはどうなったんですかね?
とは言えさすがは一線級のプロドライバー。見事なドライビングでV12エンジンの咆哮を轟かせていました。
ただ、後でトークショーで語っていましたが、相当緊張したらしいです(笑
そりゃまぁ、それはそれは大変に貴重なクルマですからねぇ。
お疲れ様でした。
Report.7へ続きます。