5月24日 愛知県長久手町にある愛・地球博記念公園にて第26回 トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバルが開催されました。
このクラシックカーイベントはトヨタ自動車(株)の文化施設であるトヨタ博物館(愛知県長久手市)が主催し、自動車文化の醸造と継承を目的として、地域に根ざしたイベントとして毎年春に開催されています。
今回も1985年以前に生産された日米欧のクラシックカーによる公道パレード、イベント会場内ではクラシックレーシングカーなどのトヨタ博物館所蔵の貴重な車両の展示・走行披露が行われました。
イベントのタイムテーブルのトップは公道パレードで、貴重なクラシックカーやネオクラシックカーが愛・地球博記念公園の大芝生広場へ入ってきました。
1958年製 メルセデスベンツ 220S
1966年製 ジャガー Eタイプ
1970年製 デトマソ マングスタ
1973年製 ニッサン スカイライン 2000GT-R
1975年製 ニッサン フェアレディZ 2+2 など、貴重な車両をオーナー自らがハンドルを握って長久手の街を走り抜け、沿道に集まった多くのギャラリーを楽しませました。
晴れ舞台のクラシックカー・フェスティバルに向けて磨き上げられた参加車両たちはどれもピカピカでした。
パレードから帰ってきた参加車両はそのまま芝生広場に展示され、ギャラリーは側に寄ってじっくりと眺めることが出来ます。
幅広い年齢層のギャラリーがそれぞれの視点でクラシックカーを眺め、若かりし頃の夢の車や懐かしい車たちを眺めて楽しんでいました。
懐かしい国産クラシックカーの参加も多く、年配の方々には大人気です。
車を降りたオーナーの皆さんが愛車の周りでそれぞれにイベントを楽しまれている様子も印象的なイベントです。
個人的にもこうしたイベントに参加するような機会があれば、こうして車を眺めながらのんびりするのもイイですね!
オーナーさんによっては、ギャラリーの皆さんと気軽に談笑される方も。
やはり珍しい車に興味津々でいろいろと質問されるギャラリーの方も多いのですが、拘りの愛車達を説明するのにも熱が入ってしまうようです。
こうして展示車両を見て楽しむ以外にも様々なアトラクションが会場には用意されており、来場者は色々と楽しむ事が出来ます。
車両に乗り込んで記念撮影が出来るように用意された1961年製 ジャガー XK150S
大変な人気で撮影待ちの長蛇の列が出来ていました。
会場に来たお子様向けにペダルカーの乗車コーナーも設けられ、こちらも人気アトラクションとなっていました。
出来ればこのペダルカーもクラシックカーだったらよかったですね!・・・というのは高望みしすぎでしょうか(笑)
また、公園内の園路を使って大変貴重な車の同乗試乗会も行われていました。
こちらの同乗試乗会では、100年以上前に作られた1914年式 フォード モデルTデポヘック(写真最前列)等に乗る事が出来る貴重なチャンスという事で、マニア受けしていたように感じます。
そしてメインの芝生広場では貴重な参加車両達の走行披露も!
1930年製 アルファロメオ 6C 1750グランスポルト
公道レースのミッレ・ミリアにおいて、ライバル達よりもはるかに小さなエンジンで史上初めて平均時速100km以上で走破し見事優勝した歴史を持ちます。
1939年製 ドラージュ タイプD8-120
フランスの自動車メーカー ドラージュはたいへん美しい車を世に送り出していました。フランスらしい容姿のD8-120はドラージュの中でも最も美しいモデルのひとつで、まるでオートクチュールのドレスを思わせます。
走る姿もたいへん優雅です。
1965年製 ASA 1000GT
こちらのASA 1000GTはベルトーネに在籍したジウジアーロがデザインしたスモールGTでフェラーリが生産した4気筒エンジンを積んでいます。
今回、走行披露の際に若きオーナーもインタビューされ、愛車との出会いのエピソードやその素晴らしさを話していました。
多くの来場者がつめかけた会場は天気も相まって大変な熱気となりました。
このイベントに来ると毎回思いますが、クラシックカーは年齢や性別に制限無く人気があるなぁ。と感じます。
クラシックカーが好きだ!という気持ちだけでクラシックカーを所有して楽しむ事はなかなか難しいですが、多くの方がこうしたイベントでクラシックカーを見て楽しみ、少しでもその輝かしい自動車の歴史や秀逸なデザイン、テクノロジーを身近に感じる機会があれば、今後も日本のクラシックカー市場、そして広く自動車市場にも良い影響が出ることでしょう。
現代の車とは全く異なる姿かたちの自動車たちも、すべてが自動車の歴史の証人です。
性能的には現代の自動車にはかなわない。でも、心に訴えかける何かをボディにまとい、内から発しているクラシックカーを愛する人が後を絶つことはなく、愛好者は増え続けています。
そんなクラシックカーの愛好者が集まり、それを見るギャラリーが多く集まるこうしたイベントは、是非今後とも長く続いていって欲しいと思います。
トヨタ自動車という国産の単一メーカーが運営する博物館が主催するイベントで、これだけ多くのメーカーの車両に門戸を広げて開催しているイベントは、その企業姿勢に敬服します。
トヨタ博物館ホームページ
http://www.toyota.co.jp/Museum/
第26回 トヨタ博物館クラシックカー・フェスティバル
http://www.toyota.co.jp/Museum/exhibitions/data/ccf_2015/