JAIA輸入車試乗会で、VW ティグアン TSI Highline に乗りましたので、試乗記をお送りします。
初代ティグアンは、2008年のデビュー
今回試乗したモデルは2世代目にあたり、欧州発売は2016年、日本では本年1月より発売を開始しています。
専用デザインと大径タイヤを装備しているTSI R-Lineは既にカーくるでもレポートされていますが、エンジンは同じです。
ご承知の通り、ティグアンはCセグメントのベンチマークであるゴルフをベースにしたSUVですが、乗った第一印象としてもゴルフを思い起こさせるものでした。
エンジンパワーは1.4リッターガソリンですが150馬力有り、スムーズな6速DSGと相まって、ゴルフより約200キロ重い車重でも特に加速感は気になりません。
乗り心地も、SUV特有の腰高感を殆ど感じませんし、ゴルフのように重厚かつ軽やかな印象です。 特に良いと感じたのは高速の段差を乗り越えた後のショックの収束が素晴らしい事。
タイヤサイズは、235/55R/18という結構大きめのサイズですが、うまく履きこなしていると思います。 もっとも、17インチを履くComfortLineは更にしなやかかもしれませんね。
ステアリングもVW独特の軽いけどしっとりとした感じが健在でとても安心感があります。
DSGはスムーズとはいえ、出足に一瞬のタイムラグが有る等、完全にトルコンATと同じ扱いは難しいですが、速度が出てしまえばスムーズに変速を行っていき、相変わらず完成度が高いなと感じました。
今回はノーマルしか試していませんが、ダンパー減退力、シフトプログラム、パワステの設定はドライビングプロファイル機能で、各種設定を変更できるらしいので、よりユーザーの好みの乗り味にアレンジ出来るんでしょうね。
ユーティリティも後部席も十分なフットスペースがあり、高い車高の為頭上も余裕がありますしゴルフよりもユッタリと乗るにはよいと思います。 ラゲッジ容量は、初代比+145ℓ! の615ℓ もあるのですね!
シートは、試乗車にはオプションのレザーシートが奢られていましたが、肉厚でなかなか良い感じでした。 オプションのパノラマルーフも装備されており、開放感がありますね。
装備も、安全装備は前車との車間距離をキープするACC(アクティブクルーズコントロール)、レーンキープアシスト、レーンチェンジアシスト、渋滞時追従支援システムのトラフィックアシスト等装備満載ですし、アウディのバーチャルコックピットと同様に、メーター内にカーナビを表示する事が出来るアクティブインフォディスプレイ等、様々な装備が満載です。
初代のティグアンは、外装デザイン含めてもう少しカジュアルでライトな印象が有ったのですが、この2代目ティグアンは細部の質感や装備等含め高級車という印象を受けました。
もっとも、高級車としては同グループにアウディが有るわけですので、VWとしてもう少し内装デザイン、色使い等含めもう少しカジュアルな感じのほうがより差別化も図ることが出来る気もしますが。 トゥーランに設定されているクロスモデルとかを設定したら面白そうな気もしますね。
でも、アウディもあらたなユーザーを狙ったQ2を発売しましたので、このあたりは棲み分けが難しくなってきている気もします。
ゴルフよりも更なるユーティリティを求め、街乗りに加えて遠出等よりアクティブに使いたい方、ドイツ車の安心感と高品質感を求める方、流行のSUVに気軽に乗ってみたい方とかにはピッタリのクルマではないでしょうか。
惜しむらくは、ボディカラーが6色しか設定の無い事、本国では設定の有る四輪駆動モデルやディーゼルエンジンモデルの設定が無い事でしょうか。
ご興味を持たれた方、一度お近くのディーラーに足を運ばれては如何でしょうか。