今回のJAIA輸入車試乗会には多くのフランス車が持ち込まれた。
その中からカーくる編集部が最初に試乗する機会に恵まれたのはシトロエン DS4 Chic Club Leatherだ。
DS4は新世代シトロエンのミドルレンジモデルとして2011年に日本へ導入されて好評を博しているが、
今回試乗したDS4は当初DS5のオプションとして用意されたClub Leather(クラブレザーシート)のオプションを新たに採用してさらに魅力を高めたモデルだ。
DSシリーズはそのアバンギャルドなデザインが国内でも評価され、シトロエンの好調な販売を支えている。
その中でもDS4はクーペとSUVをクロスオーバーさせたようなデザインとなっており、
4ドアでもスポーティなイメージを崩さず、ファミリーでも日常的に使えるパッケージに仕上げられている。
トランク容量は370リッターでこのクーペ風スタイルからすれば十分で申し分なく、
家族四人で旅行へ行くにも十分だ。開口部も広く、これなら旅行鞄も余裕で収納できる。
ボディのディテールもこだわりの塊となっており、エッジが効いたリアからサイドのラインはとても個性的だ。
リアドアのノブもデザインを壊すことなく処理されている。
ただ、デザイン重視の為に後部座席の窓ははめ殺しとなっているため開けることは出来ない。
DS4の美しいボディフォルムの内側には、乗車する人を心地よく包む豊かな空間が広がる。
シトロエンならではのパッケージング技術、マテリアルはもちろん仕上げのディテールにまでこだわりが感じられ、
クラフトマンの息づかいを感じられる上質なクラブレザーシートへ体を沈めると、レザーの肌触りが心地よい。
ホールド感も良く、包み込まれるような感覚を覚える。
こちらのクラブレザーシートのオプション価格は37万円で安くは無い。
ただ、このレザーシートに座ってしまうと、どうしても欲しくなってしまうのは人間の性だと思う。
さながらSF小説に出てくる宇宙船のコックピットのような感覚を覚えるメーター周り。
ブルーのライトは照度を詳細に選択する事が可能で視認性も良い。
今回試乗したシックに搭載される162PS仕様のエンジンもDS4を走らせるには十分な性能だ。
アクセルを踏み込めがしっとりと走りだし、街乗りでも高速でもキャラクターを考えればまったく不満は無い。
新世代6速ATは変速時のトルク抜けもあまり気にならず快適なドライビングを楽しむことが出来る。
モデルとして熟成が進んでいるDS4、改めて試乗してみると大変良く出来た一台である。
カッコ良いフランス車をファミリーカーにしたいのであればおススメの一台だ。
シトロエン DS4 Chic Club Leather[2014年モデル] 主要諸元
全長×全幅×全高:4275×1810×1535mm
ホイールベース:2610mm
車両重量:1380kg
駆動方式:前輪駆動(FF)
エンジン種類:ターボチャージャー付 直列4気筒DOHC
総排気量:1598cc
最高出力:162ps(120kw)/6000rpm
最大トルク:24.5kg-m(240Nm)/1400rpm
トランスミッション:6速AT
燃料:無鉛プレミアムガソリン
全国希望小売価格:312万円
シトロエン 公式サイト:http://www.citroen.jp/#/index