イベント当日、シトシトと雨が降る中 第四回 ノリタケの森 クラシックカーフェスティバルが開催された。
今年で四回目を迎えるこのイベントは、グリーングラス・クラシックカーメイト 実行委員会によって主催され 『歴史的建造物と名車のコラボレーションで名古屋の伝統文化を再発見し、地域の発展を目指す』としている。
このイベントは単にクラシックカーを展示するというイベントではなく、名古屋城を出発し、徳川園、キャッスルプラザホテルをチェックポイントとして名古屋市内をクラシックカーで走行し、最終目的地であるノリタケの森を目指すパレードも見所のひとつとなっている。
この日、早朝から名古屋城の正門前にはキラ星のようなクラシックカー達が集まった。 しょぼ降る雨の中、木の下に肩を寄せ合うようにしてパレードを待つ参加車両。
残念な天気になってしまったが、オーナー同士は情報交換や、パレードの準備に余念が無い。
名古屋市内一番の観光名所である名古屋城の正門前がスタート地点ということもあり、偶然通りがかったギャラリーも多く、珍しくも懐かしいクラシックカーたちに熱い視線を送っていた。 パレードの第一チェックポイント 徳川園は、徳川御三家の尾張藩二代藩主光友が、元禄8年(1695年)に造営した屋敷が起源となっている。
徳川園の黒門前を走り過ぎるパレード。今回の先導車は、ロールス・ロイス・モーター・カーズ名古屋から提供された。 快調に走るクラシックカー達、独特なオーラを振りまいて沿道のギャラリーを魅了した。
第二チェックポイントのキャッスルプラザホテル前には、いつもは見られないようなクラシックカーの行列が出来た。 まさに、非日常の光景だ。 エントランスのロータリーでは、ホテルのスタッフからコーヒーの差し入れが。 雨の中、気を使いながらクラシックカーを走らせていた参加者には、こうしたちょっとしたイベントが嬉しいブレイクになる。 ホテルの利用客らもその光景に驚き、楽しんでいた。 さあ、パレードもとうとうゴールに到着だ。 最終目的地のノリタケの森では芝生の上やレンガ敷きのプロムナードに参加車両が並べられ、会場の雰囲気はまるでヨーロッパだ。 このノリタケの森は、近代陶業発祥の地であるノリタケ本社敷地内に作られた陶磁器に関する複合施設で、施設内の赤レンガ建築や煙突跡は近代化産業遺産群として認定され、美しい状態で維持管理されている。 このようなロケーションだからこそ、クラシックカーが良く似合う。 また、この日は残念な事に雨天となってしまったが、雨に濡れた若々しい緑の芝にたたずむクラシックカーたちは本当に美しかった。
会場では漫画『彼女のカレラ』著者の麻宮騎亜先生と、名古屋市内の“カノカレかふぇ”のオーナー後藤女史によるトークショー・車両の特別展示も行われ、参加者・ギャラリーを楽しませた。 【オーナーインタビュー】
車両:1922年式 GN
30年ほど前に日本に入ってきた車両です。友人が10年前にレストアし、今は自分の手元に来ました。
この車にはセルも無いんですよ。押しがけです。
自分は1925年くらいまでの車にばかり興味があり、クラシックカー歴も45年になります。 【オーナーインタビュー】 車両:1946年式オースティン 1125CC 4気筒 サイドバルブです。昨年購入しましたが、日本には3年前に入ってきたようです。 クラシックカーのイベントでも、この車は誰も乗っていないところが気に入っています。 昼頃には雨は上がり、クラシックカーフェスティバルの会場には多くのギャラリーがつめかけた。 クラシックカーのイベントと言っても色々あるが、こうした雰囲気のある場所にたたずむ様に並べられたクラシックカー達を落ち着いて眺める事の出来るイベントはそうそうない。
是非、車好きの諸兄には一度はギャラリーとして訪れてみて欲しい。 そして、是非、今後も長く続いて欲しいクラシックカーイベントだ。 取材協力:グリーングラス・クラシックカーメイト 実行委員会