MotoGP. British Grand Prix. Silverstone Circuit. Race
Official press release
2010/6/21
ダニ・ペドロサ、昨日・今朝の転倒を経て8位でフィニッシュ
イギリスへ戻ったワールドチャンピオンシップでも、2位獲得のアンドレア・ドビツィオーツォへの祝福と、8位に終わったダニ・ペドロサへの落胆という、複雑な感情がレプソル・ホンダチームにもたらされた。
イタリア人ライダーは、シーズンを通して表彰台の一つ上を狙う安定感を見せたが、昨日の予選と今朝のウォームアップで転倒を喫したスペイン人ライダーは、8位に甘んじた。
ベテランのダニ・ペドロサが抱える問題はすぐに明らかになった。3位からのスタートはパーフェクトでなく、第一コーナーに3位で進入。その後彼は、レース序盤から手の内を見せようとした。第二コーナーでド・プニエを抜き、その後ロレンソをも追い越して束の間のトップに立った。1周目が終わる前にレプソルライダーの抱える問題ははっきりと見て取れた。RC212Vを突然襲った若干の振動の後、彼はロレンソのヤマハに追い越された。
諦めることなくペドロサは長い1周目が終わる前に再度トップに出ようとしたが、ふくらんでロレンソ、そしてド・プニエとドビツィオーツォにも抜かれてしまった。レプソル・ホンダチームのスペイン人ライダーはポジションを守ろうとしたが、ラップが進むにつれヘイデン、スピース、シモンセリとストーナーに抜かれ、8位でフィニッシュラインを通過した。
チームメイトのイタリアンライダー・アンドレア・ドビツィオーツォもまた完璧なスタートではなかったが、スタート時の順位をキープし、3位に上がった後ド・プニエを抜いて1周目を2位で終えた。ロレンソは遠く離れて優勝へ向けて単独で走行しており、ド・プニエとドビツィオーツォは、レース全般に渡る熾烈な2位争いを繰り広げた。ヘイデンとスピースが背後に追いすがったがドビツィオーツォは若干のマージンを保ち、チャンピオンシップ2位を確保してタイトル奪取へ弾みをつける、2位入賞をものにした。
第五ラウンドを終えてロレンソはドビツィオーツォに37ポイント、ペドロサに42ポイントの差をつけている。
コメント
ダニ・ペドロサ >> 8位
“昨日は好調だったし自信があっただけに8位は全く残念な結果だ。レース序盤からタイヤのグリップが不足し、予選の時のようなペースが作れなかった。リアタイヤはひどくスピンやスライドし、フロントは押し出されてハードにプッシュしたがペースを保つことが出来なかった。
前に他のライダーが見え、ついていくことは出来るのにポジションを争うことができず、フラストレーションがたまった。この週末良かったことは、2回の転倒を通してケガがなく、今日のレース中にも痛みを感じなかったことだ。これは、今週末から気持ちを切り替えて来週アッセンでのレースに臨めることを意味する。この週末2度もマシンを直さなければならず、チームにとっては本当にハードだったと思う。感謝している。”
アンドレア・ドビツィオーツォ >> 2位
“2位という結果はハッピーだ。さらにチャンピオンシップでも2位につけることができ、シーズン序盤の結果が反映されている。レース中盤、多くのライダーが背後から近づいてくるのが見えたので、最終ラップでの勝負を避けるために差を広げようと100%のプッシュをした。終盤の13・14コーナーは低速なので背後のライダーが良く見えるし、最終ラップでは近すぎると抜かれ易いポイントでもある。だからいくらか差をつけておくことは重要だ。
今のところシーズンの内容には満足しているし、ホンダとチームの努力に感謝している。レースで勝てるようさらに努力が必要だが、今日は優勝に一歩近付いたし、レースが続くピリオドのスタートとしては良い結果だ。次回アッセンではさらに前進し、優勝のチャンスがあると信じている。“
オフィシャルリザルト
1. ホルヘ・ロレンソ (ヤマハ) 41:34.083
2. アンドレア・ドビツィオーツォ (レプソル・ホンダチーム) + 6.743
3. ベン・スピース (ヤマハ) + 7.097
4. ニッキー・ヘイデン (ドゥカティ) + 7.314
5. ケーシー・ストーナー (ドゥカティ) + 7.494
8. ダニ・ペドロサ (レプソル・ホンダチーム) + 15.313
ワールドチャンピオンシップ
1. ホルヘ・ロレンソ (ヤマハ) 115ポイント
2. アンドレア・ドビツィオーツォ (レプソル・ホンダチーム) 78ポイント
3. ダニ・ペドロサ (レプソル・ホンダチーム) 73ポイント
4. バレンティーノ・ロッシ (ヤマハ) 61ポイント
5. ニッキー・ヘイデン (ドゥカティ) 52ポイント