レプソルライダーは、ザクセンリンク通算5度目の優勝で今季2勝目を達成。ワールドチャンピオンシップは、4位のアンドレア・ドビツィオーソを抑えて今日3位のケーシー・ストーナーが依然リード。
ダニ・ペドロサが2年連続で表彰台の最上段を獲得してドイツグランプリを終えた。これは彼にとってザクセンリンクで5度目、今季2度目の優勝であり、彼が2度の鎖骨骨折から完全に回復したことを示す結果となった。今日彼はそれぞれ2位と3位のホルヘ・ロレンソとケーシー・ストーナーを凌いで優勝、このレースでアンドレア・ドビツィオーソは4位だった。
レースは、スターティンググリッド最前列のストーナーとペドロサのリードで始まった。レッドシグナルが消えた時、ナンバー26のレプソル・ホンダがレースをリードした。オープニングラップ終了前にペドロサにパスされたオーストラリアンは、ホルヘ・ロレンソにも同じように抜かれてしまった。彼らの後方でアンドレア・ドビツィオーソもまた良いスタートを切り、2周目にストーナーを、3周目にはペドロサを抜いた。
それでもストーナーは1周後にペドロサを追い抜き、続く周回でドビツィオーソとロレンソを捕まえてレース中盤までトップを走行した。イタリアンはロレンソとペドロサにも抜かれ、周ごとに差を広げられた。ドビツィオーソと同郷のシモンセリは、残りのレースの間4位争いをした。彼らの前方では、優勝とその他2つの表彰台が最高峰カテゴリーの3強によって占められることが決まりつつあった。
ストーナーは14周目、ぴたりとつけていたロレンソが彼をパスするまでレースをリードした。ロレンソは、ペドロサがトップの座を奪ってペースを上げはじめた、残り9周までの間レースを支配した。ロレンソとストーナーは注意深く、スペイン人が逃げるのを許さなかった。しかし残り2周、ダニはペースを変え、ストーナーとロレンソに1秒以上の差をつけて最終ラップに入った。最終的に勝利は、フランスでの骨折から困難な回復を遂げた、ダニ・ペドロサのものとなった。
彼の背後で、ストーナーが2位を守るためにベストを尽くしたが、タイヤに問題を抱えており – すでに彼のリアタイヤは、摩耗のためグリップがゼロに近かった - 、ロレンソの最終コーナーでのファイナルアタックを防御できず、3位で終わらざるを得なかった。にもかかわらず、オーストラリアンは2位・スペインのホルヘ・ロレンソに15ポイント差でチャンピオンシップのリードを守った。
総合3位は依然として、同郷シモンセリとのバトルを制して今日13ポイントを獲得したアンドレア・ドビツィオーソ。レプソル・ホンダチームのイタリアンライダーはレース全体を通してシモンセリと競り合い、最終的に4位を獲得した。
ダニ・ペドロサの優勝、ケーシーストーナーの3位入賞そしてアンドレア・ドビツィオーソの4位獲得の結果、レプソル・ホンダチームにとって最高の週末となった。
ダニ・ペドロサ 1st - 41:12.482
復帰してこんなに早く優勝できるなんて信じられない気持ちだ。予想していなかったけど、このサーキットではいつも良い結果が出せていたし、今回もそうだった。昨日の予選で2位だったことに驚いたけど、こんな風に週末を終えられたことは素晴らしく、怪我で厳しい時間を過ごした後で大きな安心だ。
ここではレイアウトのおかげでムジェロほど苦労しなかったけど、レース中今までに感じたことのないような奇妙な感覚があった。レース序盤ではあまり感触は良くなかった。その時4位だったけど、あまりナーバスになったり心配したりしなかった。なぜなら、計算上はまだチャンピオンシップ争いから脱落してはいないけど、チャンピオンを取ることはほとんど不可能だとわかっているから。
だからただラップを重ねることに専念した。レース中盤、タンクの燃料が減ってタイヤがスライドし始めた時にペースアップを決断し、それが完全にうまくいった。この勝利は本当にうれしい。このコースは肉体的にきつくないにもかかわらず、大いに苦労した。まだ完全じゃないから。
ここに戻ってこられるよう手伝ってくれた、家族とドクターに感謝している。彼らみんな、どれほど大変だったか知っているから。それから、あきらめなかったチームとファンにも。
アンドレア・ドビツィオーソ 4th at 10.513 sec.
このコースは小さくて難しいので、タフなレースだった。表彰台を狙っていたので4位に終わったことには少しがっかりしているけど、大局的に見たときにレース中のペースという点で、このサーキットでの以前のタイムと比較して大きな進歩があった。
良いスタートが切れ、先頭集団についていこうと試みた。シモンセリ・スピースとの4位争いはいいバトルだったし、このバトルに勝てて満足している。週末を通して速かったし、今日は苦労したけど4位でフィニッシュ出来た。
たとえロレンソやケーシーよりも多くのポイントを獲得することが目的だったとしても、チャンピオンシップ3位をキープしている。ダニとケーシー、ホルヘの素晴らしいレースにおめでとうを言いたい。
ケーシー・ストーナー 3th at 1.568 sec.
今日はハードなレースになりそうだと思っていた。昨日の予選でいいセットアップを見つけたけどリアタイヤに問題があり、温度が上がりすぎてスピンがひどかった。レース前半は落ち着いて、ムジェロの時よりもゆっくりと温度が上がるようにしてタイヤを温存しようとした。
数周後前に出ることに決め、小さなアドバンテージを作ることが出来たけど、思ったほどの差をつけられなかったので、ペースを戻してスムーズなライディングを心がけ、様子を見ることにした。
彼らはボクを追い抜いていった。ダニのライディングは力強く、ボクが捕まえる前にホルヘを抜き去った。彼は小さなアドバンテージを築き、ボクはホルヘを捕まえてから必死で追いつこうとした。いくつかミスをして、そのためにボクとホルヘは残り数周でおいていかれてしまった。
可能な限り無駄のないライディングでラインをブロックしたけど、ホルヘはコースの状態が悪い部分で近づいてきた。とてもリスクが高いと思ったけれどかれは路面に食いつくようにしてやり遂げ、ボクは3位で終わらざるを得なかった。でも依然としてチャンピオンシップをリードしているし、今日ここでのポイントはありがたい。