MotoGP - Grand Prix of Japan. Race
レプソルライダーが日本で、スペイン人の400勝目を達成。ストーナーはデリケートなシチュエーションを乗り越え、価値ある3位入賞。ドビツィオーソも、”ライドスルーペナルティ”を受けながらも5位獲得。
ダニ・ペドロサが最高峰クラスで、今季3勝目となる優勝でラップレコードと、スペインのモーターサイクリング史上における、400勝目を達成した。チームメイトのストーナー、ドビツィオーソがリードしていたにもかかわらず優勝争いから- ストーナーはブレーキの問題、ドビツィオーソはジャンプスタートによる”ライドスルーペナルティ”によって - 離脱した、混沌としたレースだった。それにもかかわらず、ストーナーは表彰台を獲得し、ドビツィオーソは5位に入賞した。
ダニ・ペドロサの日本との関わりは、疑いようもなく深い。彼は125ccと250cc両方で優勝しており、そしてその同じコースで昨年は負傷してモト・GPのタイトル争いから離脱した。今日、26のゼッケンをつけて初めて、4番手からの好スタート後最高峰クラスでの優勝を成し遂げた。スタート直後は、ケーシー・ストーナーに続いてアンドレア・ドビツィオーソの前方となる2位。オーストラリアンはすぐにリードを広げて2周目からペースアップし、またその周にドビツィオーソがペドロサを抜いた。
しかし4周目、シチュエーションは劇的に変化する。ケーシー・ストーナーはマシンのフロントに強い衝撃を受け、一時的にブレーキが利かない状態に陥った。そのため彼はコースアウトを喫する。ストーナーはコースに戻る間に7位まで順位を落とし、ドビツィオーソがレースをリードした。そのリードもたった1周のことで、次の周アンドレアはジャンプスタートにより”ライドスルーペナルティ”を受けなければならなかった。
その時点からペドロサには新たな、自身のサーキットにおける2004年以降初めてのホンダライダーの優勝に向けて、フリーのコースが開かれた。レプソル・ホンダチームのスペイン人はその後ホルヘ・ロレンソのプレッシャーを受けながらも11周目にファステストラップを記録し、最終的にはロレンソに7秒、ストーナーには18秒の差をつけて勝利をものにした。
チャンピオンシップリーダーのストーナーは4つ順位を上げて表彰台を獲得し、総合順位でのアドバンテージを40ポイントとする価値ある16ポイントを加えた。レプソルホンダのチームメイト、アンドレア・ドビツィオーソはペナルティの後10位でコースへ戻り、エドワーズ、青山、そしてエリアスを抜いてポジションを回復した。バウティスタのクラッシュにより最終的にはマルコ・シモンセリと4位争いをしたが、最終的には5位でレースを終えた。
ワールドチャンピオンシップ、次は2週間後オーストラリアのフィリップ・アイランドサーキットで行われる、ケーシー・ストーナーのホームレース。レプソルライダーは40ポイントのアドバンテージでタイトルを固める最初の機会だが、まだ75ポイントが残されている – タイトル確定のためには、ホルヘ・ロレンソよりも10ポイント多く獲得する必要がある。
ダニ・ペドロサ 優勝
この優勝は最高にうれしい。チームはとてもよくやってくれたしHRCにとってはレプソル・ホンダチームでのもてぎ初勝利、自分にとっても、125cc、250ccでしたようにここで勝つのは、モトGPでは初めてのことだ。
レース序盤は奇妙な展開だった。ストーナーとドビは最初の数周は本当に速くて離されてしまった。その後ケーシーに問題が起き、アンドレアはジャンプスタートのためにライドスルーを受けて、ボクはロレンソのすぐ近くでひとり先頭に立った。でも突き進んで、引き離すため全てのラップでプッシュした。
このコースでは良い結果、悪い結果やひどいケガなどが入り混じっていた中で、1年後にモトGPで優勝できたことはファンタスティックで本当にうれしい。
アンドレア・ドビツィオーソ 5位
信じられない。自分のキャリアの中でスタートを失敗したことはないし、それが今日、優勝争いができると感じていたこのレースで起きたなんて! マシンがなぜグリーンライトの少し前に動いたのか分からないけど、即座にそれを悟ってライドスルーを覚悟した。序盤はフィーリングが良くハードにプッシュした。なぜならソフトタイヤを選択したのはボクだけだったと知っていたし、思うにこれは今日正しい選択だった。そしてケーシーを捉えていた。
そのあとケーシーがコースアウトして、自分がレースをリードしていることに気付いた。でも残念ながらそれは長くは続かなかった。ライドスルーの後レースに戻りハードにプッシュしたけど、それはもう優勝争いをしている時とは違った。最後の5周はリアタイヤがすべりだしていて、コーナー中間で速く走れなくなっていた。その間にシモンセリが順位を回復して後ろに迫ってきて、ポジションを守るためにできるだけのことをしたけど守り切れなかった。とても残念だ。
とても頑張って、競争力があると感じていただけにチームに申し訳ない。チャンピオンシップのポイントについても残念だ。とにかく、もう一度速く走れることを見せられたし次のフィリップアイランドが楽しみだ。
ケーシー・ストーナー 3位
週末全体がとても順調で、スタートにしても素晴らしいスタートがきれた。序盤はすべてが順調で、小さなアドバンテージを築くことができた。アンドレアはソフトコンパウンドでとてもよく乗れていたが、レース終盤に向けては我々のタイヤのほうが良いとわかっていたので、その時点でのペースでは落ち着いていられた。
バックストレートを抜けてきたときマシンに揺れが起きて大きな段差にヒットし、フロントが下がったショックでほとんどハンドルが手から離れかけていたけど、持ちこたえることができてラッキーだった。ブレーキングしたけど反応がなく、何回かポンピングしなければならなかった。2回目にポンピングした時フロント側に弾き飛ばされたけど、マシンの上に留まる事が出来て幸運だった。
グラベルで壁にぶつかるのを防ぐことはできたけど、レースはほぼ終わってしまった。今日は勝てるマシンだっただけに残念だ。でも最後には、他の選手の不運やミスのおかげで表彰台に上ることができたから、感謝しなければね。
チャンピオンシップのリードは守りたいけどレースにも勝ちたいので、今日ここでの結果は残念だ。フィリップアイランドで何ができるかを楽しみにしている。
Results
1. Dani Pedrosa (Repsol Honda Team) 42:47.481
2. Jorge Lorenzo (Yamaha) +7.299
3. Casey Stoner (Repsol Honda Team) +18.380
4. Marco Simoncelli (Honda) +23.550
5. Andrea Dovizioso (Repsol Honda Team) +23.691
World Championship
1. Casey Stoner (Repsol Honda Team) 300 points
2. Jorge Lorenzo (Yamaha) 260 points
3. Andrea Dovizioso (Repsol Honda Team) 196 points
4. Dani Pedrosa (Repsol Honda Team) 195 points
5. Ben Spies (Yamaha) 156 points